応援コメント

第1話 壊しにいこう」への応援コメント

  •  素晴らしい小説をありがとうございました。
     カクヨムアカウントを再作成するにあたり、気になっていた本作を最初に読ませていただきました。

     正直文章面においては、受賞レベルを超えていると思いました。
     難解過ぎず、かといって簡素過ぎず、読みやすさと豊かな表現のバランスがとても良いです。
     そして何より、文法の誤り等がほとんどなく、引っかかることなく読み進められました。
     商業作品でも赤ペン入れまくりたくなる私としては、まさに奇跡的なめぐり逢いです。

     テーマを表現するためのガジェットである「世界電球」についても、とても独創的なだけでなく、適切な設定になっています。
     扱い方も巧みで、この小説で伝えたいこと・読んだ後に考えて欲しいことを、うまく引き出せていると思いました。

     過去を含む設定開示もバランスよく配置されていて、ライトに読み進ませるための構成も優れています。
     ジャンルをSFに設定するのは少々無理があると思いますが、適切な場所で勝負すれば、良い結果が得られるのではないでしょうか。

     これまでに私がWeb投稿サイトで読んだ作品の中では、間違いなく最高峰の一つです。
     読後に人それぞれ違った思いを抱き、様々なことを考えさせられ、結末や将来の予想も個々に異なるのが、名作の一つの形でしょう。
     人は何のために小説を読むのか。それをしっかりと意識して書かれた作品だと思いました。

     タイトルは作者の中で設定されている結末を表しているのでしょうか。
     仮にそうだとしても、私の中でのこの作品は、バッドエンドものではありません。

     来年も電撃小説大賞に挑戦されることかと思います。良い結果を期待しています。
     その前に他の賞を射止めてしまうかもしれませんね。

    作者からの返信

    本作を読み込んでいただき本当にありがとうございます。
    ライト文芸を主戦場にしている私としては作者冥利に尽きるお言葉です。
    本作のタイトルは必ずしもお話(ストーリー)の結末を限定するものではなく、あくまでポラリスの精神上の行き着く果てをタイトルで表現したものです。
    繰り返しになりますが、本作に目を留めていただきありがとうございました。

  •  SFというより純文学の香り漂う一編ですね。
     周りがみんな幸せなのに自分だけが幸せになれない。世界から取り残される思い。
     
     世界が華やぎ、新しい季節だと沸き立つ春。そのなかで自分は何も変わらない。
     その思いを味わってきたきた身としては、よくわかります。

     しかし、世界電球の仕組みがああ言うものである以上、世界電球で幸せになれる人間は世界電球がなくても幸せになる。
     壊したところで何も変わらない。

     全員が幸せにはなれない。
     それが、現実……。 

    作者からの返信

    お読みいただきありがとうございます。
    純文学、読みはするのですが書き手としては考えたこともなかった……。
    全員が幸せにはなれない。幸せは思い通りにすらままならない。そういうことが描けていたらいいなと思います