第103話 今年の桜
今もウォーキングは続けています。
早朝、いつもの時間。
まだ人の活動前といった時間帯なのですが。
いつもの道。堤防の上。サイクリングロード。
日によって、右岸、あるいは左岸。上流へ、下流へ。
残念なことに、上流の公園では
数年前の風台風で軒並み傾き、折れて、それでも耐えて、翌年にはまた咲かせてくれた桜たちだったのに。
行政の仕事。国土強靭化の一環ですか。それはそれで大切なのでしょうが、何か理不尽を感じずにはいられませんでした。傷付いていた桜を治療してくれたのもまた行政と思えば。
下流、私が堤防に上がる位置から見てですが、そこでは「桜つつみ」というものがあります。
堤になぜ桜があるかといえば、徳川八代将軍吉宗だったはずですが、堤に桜を植えれば人が来る、人が来れば堤が踏み固められる、それで堤が強固になると、そんな端緒があったりします。落語では桜の下での無礼講や、桜見物でひと悶着の長屋の面々なども講じられますよね。
起源忘れられても、堤に桜は定番で、だれしもその桜を愛で、親しんでいるはずです。
そもそも桜は日本人に愛され続けていました。
だからこその堤防強化の妙案だったのでしょう。
江戸からさかのぼって平安の昔。その頃最も好まれたのは梅でしたが(「
皆さんのエッセイ覗き見ると、私よりもよほど詳しくそんな話をされているので、桜の豆知識や雑学はこれまで。
古来より、そして私も毎年、桜は楽しみにしています。
このところは3月の終わりに開花、満開も3月のうちに迎えていましたが、今年は3月29日に開花、満開は久しぶりに4月、それも一週間も過ぎようかという頃でした。(京都2024年)
桜は情緒をかき立てるものもあります。
去年は開花も史上最も早いレベルでしたが、その後も長く花は続きました。
瑞々しい花。
満開に咲き誇り。
やがて色褪せ。
その下にはもう若葉が萌ゆる。
花は散り、花弁のじゅうたんに風情を残すも。
上を、枝ぶりを見れば、若葉にはいのちの息吹、力強さ。
春から初夏への移り変わりを感じたものです。
今年はところが、花の満開と若葉萌ゆが同時に!
ここ数年は満開の時期でも早朝はまだ寒く、息も白いものでした(3月の終わり頃だったので)。今年はすっかり暖かく、ミツバチももう出てきて花に。驚きはたくさんありました。
皆さんは今年の桜、いかがだったでしょうか。
桜は毎年咲いても、毎年どこかしら違う。
それを観るこちらも。
心のありようも映すのかな。
桜は。
日本人にとっては春の節目を彩るものでもありますし。
私の桜の時期といえば、去年も近況なんかで語っていたような気がしますが、ちょうど「電撃」(締め切りは毎年4月10日)の追い込みのころ。今年も「電撃」の作品作りしていたなら、今年の桜満開の時期なんてもう追い込みも追い込みで観られなかったかもしれません。
それが、今年も観られた。
今年はもう送ったから?
いいえ。全く逆に、今年は「電撃」をあきらめたのです。
10年くらいずっと毎年送っていたのですけどね。いったん途切れました。
今年の桜を観られたことは、その意味で感慨深いものありました。「電撃」がんばっていたら観られなかっただろうなあと。しかし、悔いはありません。むしろすっきりしています。考えた末でのそれでしたから。(その話はまた機会を改めて)
来年はさて、どんな心持ち、状況で観ることになるでしょうか?
少し、ほんの少し。
期待値が上がっているんですよね、来年の自分には。
そんなどうでもいい話。
※今年の桜の写真、不鮮明ですが近況に上げています。
興味があればどうぞ。
というか、ここを覗きに来られる方はもうすでに見てもらっているかもしれませんが。
https://kakuyomu.jp/users/t-Arigatou/news/16818093075159061577
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