第71話 春眠暁を覚えず

 4月10日のあとって、たいていそうなります。


 何度もいっていますが、一年に一作、「電撃」様だけに賭ける状態が長く続いています(ました)。

 ゼロから構想を組み立て、半年ほどかけて一つの作品に練り上げ、年明けから一気に書き上げる。

 4月10日。

 良くても悪くても投稿。

 心残り、あろうがなかろうが、満足いっていてもいなくても。


「終わった……」 


 今回は「カクヨム」様にお世話になって、ここでいっぱい作品も上げていますから、一年に一作ではなくなっています。それでも、その集大成を「電撃」様へ送ったといえなくもない。


 心のエネルギーが切れました。


 作り上げるまでが大変。全精力、労力、時間を要して。

 花火勢いよく上がって、弾け、一瞬。

 爆発に歓声を上げた、そのあとにくる静寂。夜の闇に虚しさ。


 あるいは落日を迎えたとも。

 日は昇り、中天に差し掛かれば燦燦さんさんと照り付けて。

 当然、絶頂に至れば沈んでいくのがことわり

 心吸われるような夕日の美しさと共に夜を迎え、日のない冷たい時間を迎えます。


 しかし、日は沈んでも地の下では回り続けています。

 朝を迎えればまた昇ってきます。


 休む時は休む。

 また、光を放つために。


 落ち込む時は、どん底まで落ちたほうがいい。

 無理にあらがうからおかしくなる。残り少ないエネルギーをそれでまた消費してしまうから、かえって浮上に時間がかかってしまう。

 

 それに気付かないと……。


 私の場合、情緒が不安定になりイライラ。ちょっとしたことでかんの虫に触れて、近所迷惑になるほど大声出すこともあります。

 そのあとがさらに厄介で、「何をやっているんだ」と落ち込み、心の不均衡は顔筋痙攣といった形で噴き出してくることも。


 どろどろの黒い底にはまって、自分はダメだ、何も出来ない、何もしたくない、何も成せていない、生きている意味がない、とまで、心はなお沈み込んでしまう。


 やっと、自分の状態がおかしいことに気付いて。


「これはだめだ」


 と、休みに入る。


 だらだらして。

 美味しいもの食べて。

 本を読んで。

 惰眠もむさぼり。

 焦らず(内心は焦っているんでしょうけど)、何もしない。


 そのうち「何もしない」状態に飽きてきて……。


 浮上。


 リフレッシュ。どこかへ出掛ける気にでもなればあと少し。


 ボチボチ。


 今はさて、どの状態でしょうか?

 どこにいるのでしょうか?


 そんなどうでもいい話。

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