応援コメント

4-3」への応援コメント

  • 今回もとても興味深く読ませていただきました。

    シュユさんによって語られる、3つの予防法。

    フィルアシス症にはモデルとなった現実の病気があるということでしたから、おそらくその現実の病気にも3つ、あるいはそれ以上の予防方法があるののでしょう。

    そして、今回の話で特に印象に残ったのは、その予防法が複数あるということでした。
    薬がなぜ三種類あるのか。
    それは、使い分ける必要があるからでした。

    緑のラベルのイヴェルクチア、青のラベルのセラクティア、そして赤いラベルのモキシア。
    それぞれ、目的は同じですが、幻獣の体内でどのように作用するかは異なります。

    目的が同じなのに、異なる作用の薬をいくつも開発する理由は、幻獣によっては薬の作用が糸状虫だけでなく、幻獣にまで悪い影響を与えてしまうからでした。

    たった一種類、これだけあればいいという薬は存在しない……作中の世界においても存在しないというところが、私達の生きる現実であってもそうなのであり……
    医療の重要性と、けれど万能ではないという、その絶妙なバランスが描かれていて、感激しました。


    そして、医療・医学は万能ではないけれど、でも、そこに携わる医療関係者は、自分が万能でないことをわかっていて、それでも、少しでも多くの幻獣が予防の恩恵にあずかれるようにと、イヴェルクチアが使えなければ、セラクティア、モキシア……と、少しずつ、でも、着実に幅を広げてきたのだと……

    そしてそのゆっくりとした、着実な歩みは、現実においてもそうなのだろうなと……物語のおもしろさを感じるのと同時に、治療法、予防法の周知の重要性をも感じる……私自身にも大きな財産となるお話だったと思います。



    次回はいよいよ最終話ですね。
    読ませていただけるときを楽しみにしております。

    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメント、ありがとうございます。

    フィルアシス症のモデルになった病気にも、たくさんの予防薬があるんですよね。
    一番有名なものから新しく開発されたものまで、調べてみると本当にたくさんの種類があって……。
    病気の原因となる寄生虫を取り除いて病気を発症しないようにするという目的は同じでも、異なる効き方によって効果を発揮するようになっていて、それだけ長い時間をかけてこの病気と戦ってきたんだなぁと思うものがあります。
    もしご興味があれば、薬の成分がどんな仕組みで効いてくるのか、ぜひ一度調べてみてください。

    また次回、もとい最終話も、お時間に余裕があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、本当にありがとうございました。