応援コメント

2-6」への応援コメント


  • 今回もとても興味深く読ませていただきました。

    一番印象的だったのは、病名を告げる際のシュユさんの葛藤です。

    これまで読ませていただく中で、シュユさんが清廉な倫理観と優しさや、幻療士としての素晴らしい技術を持った方だということは伝わってきていました。

    正確な分析と冷静な判断で診断し、採血し、病状を確定したところで、リュカさんに、スウォンツェさんへの病名を告げないといけない場面で……シュユさんは唇を閉ざしました。

    このとき、シュユさんの中ではフィルアシス症であることはほぼ確定していて、それでもシュユさんはもう一度考えました。悩みました。
    この葛藤している場面で、シュユさんがますます好きになりました。


    シュユさんがこのとき悩んでいたのは、スウォンツェさんがフィルアシス症であることをリュカさんに伝えて、どう言った病気であるかを説明して……それを聞いたリュカさんがショックを受けてしまうことを心配してくださっていたのかなと思いました。

    シュユさんが優しいから、葛藤したのだと思います。
    シュユさんが凄腕であるだけの幻療士であったのなら、おそらくこの葛藤はなかったのだろうなと思いました。

    シュユさんが凄腕で、かつ、やさしい幻療士であるからこそ、診断し、治療をするだけでなく、病に苦しむ患者とその家族が受ける精神的な痛みにまで考えが及んでいることが伝わってきました。

    フィルアシス症はおそろしい病です。リュカさんに言わない選択肢はなかったと思います。
    けれど、あっさりと言えることでもない。

    言い方のひとつで、患者の受けるショックが増してしまうこともあるでしょうし、リュカさんもどのように伝えるか相当迷ったのだろうということが、リュカさんのため息から感じられます。


    医師は患者に対して感情移入をするべきではないという考えもあると思いますが、患者さんのため、患者さんの家族のために深く悩み、葛藤できるシュユさんのことが、ますます大好きになりました。



    次回もとても楽しみです。

    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    シュユが病の診断を終えたあと言いよどんでしまうのは、医療に関わる者としてはまだ未熟な点もある――という描写のつもりでした。
    なので、bisnonさんの感想を見て、なるほどそういう見方もできるんだなぁ……と少し驚くと同時に、シュユが大好きになったという言葉にとても嬉しくなりました。
    シュユのことを好きになってくれて、本当にありがとうございます。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそありがとうございました。