応援コメント

2-5」への応援コメント


  • 今回もとても興味深く読ませていただきました。

    特に印象に残ったのは注射のシーンです。
    意思疎通が十分にできて、かつ、『注射』ということに慣れている人間であったとしても、いざ針を刺される瞬間は緊張します。

    それが、おそらく初めて採血をされるであろうスウォンツェさんの緊張や不安、警戒はいかばかりでしょうか。
    直接スウォンツェさんが『こう思っている』と書いていないのにも関わらず、読んで想像するだけで良い意味で心苦しくなれるのは、もなか様の繊細の文章あってこそだと思います。


    そして、採血のための注射を刺されて、スウォンツェさんがわずかに足を動かしたものの、決して暴れだすようなことがなかったところに、スウォンツェさんの深い知性とリュカさんとの強い繋がりを感じました。

    スウォンツェさんは、リュカさんがシュユさんに診察する許可を与えていることを知っていて、
    自分の主人であるリュカさんが任せている人間なのであれば……と注射の痛みや、知らない人間が身体に触れる不安に耐えてくださったのだろうと思いました。

    治療・診察する側(シュユさん)の細やかで真摯な診察と、主人と獣(スウォンツェさんとリュカさん)の絆、どちらもなければ成り立たない、とても美しい場面に、読んでいて緊張しつつ息を呑んでしまいました。


    また、採血を終えた後、シュユさんがスウォンツェさんに感謝の言葉を伝えたところもほんとうに好きな場面です。
    医師(幻療士)は患者を診察する側で、患者は基本的に診察される一方……のように感じますが、今回の話であらためてわかるように、患者の同意も必要です。
    決して一方的な上下関係なのではなく、患者さんの協力あってこそ、この検査は成立しているのだと、患者に伝えるのはもちろん、シュユさんも常に自分に言い聞かせているのかな……と感じられて、ますますシュユさんが好きになりました。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。



    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    私が注射が苦手というのがあるのだと思いますが、注射のときって独特の緊張感があると思うんですよね。
    特に動物相手の場合、針を刺した瞬間に動物が威嚇行動に移ることもあるので、注射をするときのあの空気を醸し出せていたのなら、なんだか嬉しいです。
    シュユがますます好きになったという感想も、本当に嬉しいです。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそありがとうございました。