第49回 2024年の競輪GPを終えて

 12月30日(月)、静岡競輪場にて今年の競輪GPが行われました。今年のGPチャンピオンは、①古性優作こしょうゆうさく選手(大阪府)でした。

 古性選手はこれで通算2回のGP制覇となります。初めてのGP制覇となったのが、当地・静岡での競輪GP(2021年)でした。古性選手は過去2回、静岡競輪場での記念競輪GⅢを優勝。そして、2021年の静岡GPを制覇しており、静岡競輪場でのレースの相性の良さは今年のGP前から言われていました。

 古性選手は今回のGP制覇で1億4千万円の賞金を獲得。今年の獲得賞金額が3億8千万円を越えました。そのため、2022年GP制覇で脇本雄太わきもとゆうた選手が打ち立てた公営競技における獲得賞金額の記録を塗り替えたことになります。


 では、今年の競輪GPを振り返りましょう。レースでは赤板あかばん(残り2周)のタイミングで⑦北井選手率いる南関東勢が先頭へ躍り出ました。これで予想通り南関東勢の先行かと思われたのですが、打鐘だしょうのタイミングで⑨脇本選手がさらに前へ出て、⑨①の近畿ラインが先行態勢になりました。この近畿ラインに単騎の⑥清水選手と⑧新山選手が続いて、レースは残り1周へ。

 ⑨脇本選手の全力の先行に対して、⑦③⑤の南関東ラインと④②の関東ラインは完全に後方へ取り残される形になり、勝負権は前にいた⑨①の近畿ライン、⑥清水選手、⑧新山選手へ。

 最終2センター(3コーナーと4コーナーの区間)を抜けて最後の直線へ入った段階で⑥清水選手や⑧新山選手も勝負を仕掛けましたが、⑨①の近畿ラインには及ばす。

 ①古性選手が2回のGP制覇。近畿ラインを追走した⑥清水選手が準優勝2着。3着には圧巻の先行をした⑨脇本選手となりました。

 結果的にラインでワン・ツーとはならなかったものの、近畿ラインの強さが遺憾なく発揮された今年の競輪GPでした。

 レース後の古性選手の表彰式へ向かったのですが、古性選手がインタビューにて『作戦通りです』と晴れやかに答えているのが印象的でした。しかし、そう答えるだけの見事なレース運びだったのは言うまでもありません。

 前回の『競輪の道』にて、今年の競輪GPの予想をしたのですが、結果は『予想②』『予想⑤』が的中しました。ただし、展開予想の視点では、近畿ラインが最終先行だったので、その点ではハズレていましたが。


 今年の競輪GPは静岡競輪場まで足を運びました。GPのレース自体は16時30分発走だったのですが、朝から大勢の競輪ファンで大混雑。最終的に今年のGP当日の入場者数は19064人。2018年に静岡で行われた競輪GPに匹敵する大賑わいでした(2018年の静岡GPでは入場者数が2万人越え)。

 今年のGPでも競輪場内には隙間が無いほど多くの競輪ファンで賑わっていました。2018年の競輪GPも私は静岡競輪場にてレースを観戦したのですが、それと同じくらいの熱気で、やはり競輪ファンにとって『12月30日』は特別な日なのだと再認識しました。

 さて、今日は大晦日であります。ですが、競輪選手やファンにとって、既に新しい年が始まっています。皆の目には来年2025年のGP開催地・平塚競輪場が見えているでしょう。また新しい年と戦いがスタートします。来年の12月30日に平塚競輪場へ集まる9名の選手は誰なのか!?それを楽しみにしながら、2025年へと向かいたいと思います。

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競輪の『道』 鉄弾 @e55ok3q777g1v5

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