君の待ち人

たかしゃん

君の待ち人

 ずっと寂しかった。

 君のいないベッドの冷たさに慣れるまで。


 ずっと苦しかった。

 君が僕を撫でてくれた思い出さえ消えてしまいそうで。


 ずっと会いたかった。

 君がくれた優しさを忘れてしまいそうで。


「またね」


 子どもの頃に交わした約束だけを信じて、今もあの子の帰りを待っている。

 あの日別れた空港で。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君の待ち人 たかしゃん @takasyan_629ef

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ