エピローグ
エピローグ
みんな、復活!
「今度こそ、やるぞ!」
「もう、アイツ、ゆるさねぇ」
いきりたつみんなを、ロランが扇動する。
「みんな、力をあわせましょう! じゃあ、行きますよ?」
「おお!」
「みんな、行くよー!」
本日二回めの『みんな、行くよ〜』が放たれ、戦いは終わった。こうなると、イジマールは一方的にやられるのみ。最後は猛がなんとも強烈な技を使った。
「念写!」
「ああっ! 猛、何やったの? イジマールが消えたよ?」
「だから、念写だよ。やつをこのカードのなかに封じてやったんだ。ちょっとは封じられる側の気持ちにもなれってな」
そう言えば、そんな技も持ってたね。猛は強力な大技ばっかりだもんなぁ。
「やりましたね。みんなの力で強敵を倒しました」
「ロランががんばったからだよ」
「いいえ。みなさんのおかげです。僕は仲間といるから、がんばれる」
頬を赤らめる勇者のなんて可愛いこと。
ロランはアレだよね。純粋だし、なんか支えてあげたくなるよね。まちがいなく、みんなの中心にいるのは、ロランだ。だからこそ、彼が勇者なんだと思う。
そのあと、僕らは広間の奥で戦闘不能になってる兵隊さんたちを見つけた。気を失ってたけど、蘇生魔法で生き返った。
「みんな、よくやった」と、
ワレスさんが僕らの戦いぶりに拍手を送ってくる。まあ、ほんとのとこ、ワレスさんが来てくれなかったら、僕ら一戦めで全滅してたけどさ。
「勝利にひたっているところ悪いが、ゴドバの行方がわかった」
「えっ? ほんとですか?」
「これから城へ戻って作戦会議だ」
「はい!」
この館にいたのは四天王じゃなかったけど、次こそ、ほんとの四天王だ。
こうして、僕らは仲間との絆を深めながら、魔王を倒すその日まで戦い続ける——
なんてね。ふへへ。カッコイイ終わりだなぁ。じーん……って、えっ? ここは読まないでよぉ。僕の心の声なんだからぁ。
了
大切なものを盗んでいく強敵に僕らは何ができるのか? うばわれた力、チームでとりもどせ!〜東堂兄弟の冒険録外伝〜 涼森巳王(東堂薫) @kaoru-todo
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