異世界の住民視点で描かれる、リアルな診療所の姿

異世界の医療ものということで、どんなファンタジー世界が待ち受けているのかとドキドキしながら読みましたが、なんと舞台となる診療所は私たち地球の常識から考えると非常に一般的な診療所でした。
しかし、それを異世界の住民の視点から描くので面白い!

やってくる患者は異世界住民、けれど病名及びその原因は現代知識から導き出される。一章からそのギャップに引き込まれました。

しかも作者さんの医学知識がとても豊富。解説が細かく、とても勉強になります。
(もしかして専門家の方でしょうか……?)

中でも好きなのは吸血鬼のエピソード。一見病とは関係なさそうな内容から始まるのに、実は病気に繋がっており、悩み解決も全て現代の知識で行う。その発想に脱帽です。

異世界ファンタジー好きは勿論、医療ものに興味がある方にも是非とも読んでもらいたい一作。オススメです!

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