第4話 うつ病歴

 その後も二度、うつ病の症状が酷くなったことがあった。


 児童館を退職した後、療養期間を経て自宅近くの会社に就職した。相当にブラックな会社だったが、順調に出世し、最終的には総務課の課長代理までになった。課長代理といっても上に課長もいなければ、部長もいなかったので、管理部門の実質的な責任者だった。

 しかし、結局はワンマン社長のパワハラに耐えられず、精神を病んで退職した。


 再び療養期間を経て、商業施設の運営会社に就職した。最初はアルバイトだったが、実力を買われ、すぐに契約社員として登用された。地元の商業施設で働いていたのだが、契約社員として登用されると同時に本社へ異動となった。

 しかし、これが良くなかった。商業施設の現場と本社とでは職場の雰囲気が大きく異なっていた。おまけに実家暮らしからひとり暮らしへ、自動車通勤から電車通勤へといった具合に一気に環境がガラッと変わってしまった。

 追い討ちをかけたのが上司との人間関係だった。ハラスメントを受けたとまでは言えないかもしれないが、とにかくその上司とはりが合わなかった。上司は社内でも変わった人間だと評判だった。

 結局、再びうつ状態となり、薬に手を伸ばした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

うつ病と肝不全を患った40男の徒然日記 林 義之 @chitchi_co

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ