1万PV記念エピソード 入学するまでの日常
これは雪が女になってから入学するまでのお話し。これと言って何もなかったといえばないが女になったことによる変化が少しずつしかし着実に出てくるのであった。
雪が退院した日の夜
「はぁ、流石に風呂に入らないわけにはいかないよなぁ。よし!これからずっとこの状態なんだししょうがない!入るか。別に女の子の体を見るのが恥ずかしとか、罪悪感がとかそういうのじゃないけど!」
「何やってるの?雪に、じゃなかった雪姉?風呂入るんでしょ?」
後ろにいつの間にか朱音が立っていた。
「いつからそこに・・・!」
「入るか。辺りから?ほら脱いで!」
「ちょ、は?やめっ」
「諦めてーお母さんが雪姉だけだと風呂に入るの難しいと思うって私を向かわせたんだから。」
「嫌だ!いもうとに裸見られるのも洗われるのもいやだー!」
「諦めて?どっちみち男の洗い方じゃダメなんだからいつかは習うの。それに私は洗わないよ。」
「へ?それはどういう。はあ!?お前、何して!?」
そこには俺の服を脱がして裸にした朱音が自分の服も脱ぎ始める姿だった。
俺は慌てて反対側を見る。
「私も一緒に入って色々教えるってこと。なに向こう向いてるの?どうせ寮で他の子の裸見る羽目になるんだから慣れなよ。」
「無理だろ!私は体感だと昨日まで男だったんだから!それに朱音お前私と入って平気なのか!?」
「んー前まで風呂入ってたしそれに女の子になった雪姉をいじく、お手伝いしたいなって思ったから!」
「おい、今本音出ただろ。」
「気にしない気にしない!さっいくよー!まずは髪の洗い方からね!」
「イヤー!助けてー!誰か〜!」
するとドアが少し開いて
「なら私と入る?私はそれでも良いわ?むしろそうしましょ?」
母さんが覗いてきた。が、母さんか朱音かなら朱音にするべきだ!何故なら母さんは可愛いものが大好きだからな。絶対酷い目に会う。教えると言いながら俺の体を洗いにくるはずだ。
「朱音、風呂に入ろう。私は女だ気にしない気にしない。姉妹で久しぶりに入ろう!」
「あ、逃げた。まあ良いや。一人で風呂に入れるようにしてあげる!」
その後朱音に髪の洗い方を教わった。後は体の洗い方なのだが。
「なぁ?」
「なに?」
「なんでタオルに洗剤付けてこっち来るんだ?」
「だって雪姉男の時みたいに思いっきり擦りそうじゃない?せっかくの赤ちゃんみたいな肌が傷ついちゃうよ。」
「確かに。そのつもりだったな。で?本音は」
「その肌触らせろ!あと胸も!絶対触ったら気持ちいい!最近までお母さんに触られまくってたんだから私もするわ!」
(ああ、やっぱり親子だ。可愛いものを見た時の母さんと同じ目をしてる。無だ。無になろう。)
「えい!うわーもちもち!やっぱり細胞が新しく出来たから赤ちゃんと変わらないのかな?しかもすべすべ〜。ホクロの一つもないシミもない!触ってて気持ちいい〜。」
「!、!?ッ!」
(まずい、肌が敏感過ぎて変な声出そう!流石に妹の前でそんな声出したら死ぬ!それに母さんみたいにスイッチが全力で入りそう!)
「足もツルツルー!産毛すらないよ!あとは・・・」
(まずい!朱音のやつ胸を触ってるくるつもりか!?ただでさえ敏感になってるのに今までなかった場所なんて触られたらどうなるかわからねぇ!)
「もう、体洗うのは大丈夫だから浴槽入ろ?ね?」
「えい!おー手から少し溢れるくらいかつ弾力があって形もいい!これは明日しっかりブラをつければ物凄いものができそう!きもち〜」
「〜〜〜!」
「えい!」
「ぁぁん、ヤバっ」
「・・・雪姉。カワイイ!」
そこからの記憶はない。何かあったのかもしれないが気がつくとベットに寝ていた。きっと全て夢だ。女になったことで妄想した夢だ。きっとそうだ。すると、隣がモゾモゾする。
「うぅん、ゆきねぇの胸餅みたぁーい。うへへぇー」
「ピッ!きゅう」
朱音が隣で寝言を言っていて俺はそのまま気絶した。気がつかなかったが服も朱音の部屋着を着せられていた。
能力発動後の休日俺たち家族は出掛けていた。
「楽しみだなぁー【ディスティニーランド】!」
そう、事件で色々遅くなったが卒業旅行としてディスティニーランドに遊びに行く事になったのだ。
「雪は魔力がなかったからできなかったアトラクションもあるからより前より楽しめるかもな。」
父さんがそう言う。そうなのだ。魔道具や魔力を使う仕掛けは魔力がないと使えない。流石に全てのアトラクションがそうではないし前来た時も十分楽しかったが一人だけ置いてかれるとかもあったので楽しみなのだ。
「着いたぞーチケットは持ったな?じゃ入場しようか。」
「とりあえずポップコーン買おう!それから」
「落ち着けって今日だけじゃなく明日も来れるんだから。」
そう、このディスティニーランドは大きく二つに分かれ海などの水のアトラクションと陸のアトラクションがあるエリアに分かれている。今日来ているのは陸メインのアトラクションだ。そのためランド運営のホテルに泊まるつもりなのだ。
「そうだよね、雪姉は何か乗りたいやつある?」
「うーん、いつも乗っているのは乗るとして・・・【スライダーブレイク】やりたい!」
「あーあれね。雪姉飛ばさなかったもんね。」
【スライダーブレイク】とはスライダーと呼ばれる空を飛べる魔道具を使ってコースを走りながら的を壊すアトラクションだ。と言ってもアトラクション用だからひと2人ぶんくらいしか飛べなくなっているが。
「あれ楽しいから好き!てことはスペースリングもやるの?」
スペースリングとは先ほどの逆で一定高度を保つスライダーに乗り飛んでいるリングをくぐるというアトラクションだ。
「ああ!小さい頃から乗ってみたかったんだ!かなり並ぶから早く行こう!」
「あ、待って!まったく。一番落ち着いてないのは雪姉ね。仕方ないとは思うけど」
「そうだね、雪は一生無理だと思ったことが最近できるようになって嬉しいんだと思うよ。朱音も言って来な?雪は朱音と楽しみたいはずだから。」
「うん!」
そうして俺と朱音はスライダーブレイクの列に並んだ。
スライダーブレイクの的は赤が1点、青が3点、黄色が5点、黒が-1点、緑が10点になっている。
赤と青は動かないが黄色と緑は動く。黒は進行方向に障害物のように設置される。
「なるほどなぁ、やれないと思ってたからルール全然覚えてなかったよ。」
「それとスライダーの操作だけど加速減速は無し、上下左右は思考移動、傾きなんかは重心制御だからね。コツとしては足だけ【身体強化】すると楽かも。」
「流石経験者!参考にするよ。よし!私の番だ!行ってくる!」
スケボー型のスライダーに乗りライトがつくのを待つ。
ピッピッピッピーッ
「行くぞー!」
最初は直線で左右に赤が1個、青が2個浮かんでいる。破壊するための魔道具で狙い打つ。
「流石に初めてだと外すか!取り敢えず赤青一個ずつゲット!」
次は左カーブだな、が視界の端に黄色が写る。
「あっぶな、見落とすところだった!意外とやらしい配置してんなぁ!うぉっ!ぶつかる!クソッここで黒配置すんのかよ。」
そんなこんなで最終ストレート何故か真ん中にジャンプ台がある。そんなの使わなくてももう何もないんだが。
「でも、やっぱり飛ぶ方が楽しいよな!イヤッホー!ん!?目の前に小さい紫色の的がある!?こんなの聞いてない!」
ゴール!!コングラッチュレーション!
雪はゴールしたが納得いってないようだった。
あの的は何なのか聞きに戻る。
「あーあの的ね。あれはシークレットになっていて壁に書いてあった物語にヒントが書いてあるんだ。あれ一つで100点だから最大500点のこのゲームだとあれを壊すのが必須なんだ!」
「なんだよそれーもう一回だ!朱音。点数で勝負するぞ!勝ったら一つだけなんでも言うことを聞くってことで。」
「いいよ?でも大丈夫?私最高スコア470点だけど?」
「勝てる!次は油断しないし姉に勝る妹はいないのだ!」
そんな微笑ましい会話を少し遠くで両親は見守っていた。
「色々あったけど、雪がこんな楽しそうにしてるんだからよかった。」
「そうだね、これからも楽しくやっていけそうだ。」
スペースリングも同じように楽しみ次のアトラクションに向かう雪たちは火山の前にいた。
「ホールマウンテンかいいね!絶叫系好きだから何度でも乗りたいな。」
「前にも乗ったけど最後落下する時写真取れるでしょ?あれで写真撮りたいなって。」
そう、このアトラクションホールと付くだけあって最後に火山の火口に落下するのだ。
「今人がいないから貸切だよ!さあ!早く!雪姉!」
「分かったよ、いやーこんな体になるとまた違った視点になるなぁ。」
そうしてコースターが上がっていき滑り落ちるように左へカーブするが!
「ヒェッ!?キャァァァァァァァァァァァァ!?」
何故か得意だったジェットコースターなのに悲鳴を上げる雪。
そんなこと知らないとコースターは右へ左へ更には回転し最終的に火山の火口まできた。
「ま、待って。なんかおかしい!こんな怖かったっけ!?まっで待って待って!いやぁぁぁぁあ!?」
そうして元の位置に戻ると朱音は楽しそうに雪は・・・生まれたての子鹿のようになっていた。
「雪姉、大丈夫?」
「無理、なんでこんなことに?」
「あー多分だが女になって三半規管と雪の意識のずれのせいじゃないか?男の目線のつもりで乗ってたろ?でも身長が縮んだから目線が違うって感じで。」
そうしてアトラクションを楽しんだ?雪たち一行はホテルに向かっていた。すると先ほどの火山が噴火した。
「凄いよな、あれ全部魔道具でやってるんだろ?よく魔力あるよなぁ」
「あれは光と水の混合で作ってるね。魔力に関しては他のアトラクションとかで利用者が打ち出した魔力を再利用してるんだとか。」
「凄いこと考えるなぁ」
「よし、着いたぞ!今日泊まるディスティニーホテルだ!朱音、雪、紅さん。僕はチェックインして来るから先にあっちでくつろいでて?」
そう父さんが指差すと丁度3人座れるソファーがあった。
「どう?雪楽しめた?今までできなかったことができるのは楽しいでしょう?」
「うん、諦めてたから今日来れて嬉しかったよ。」
「それじゃまた明日シーの方行ってさらにたのしも!」
「ああ!楽しみだ!」
そうして雪たちのディスティニーランド1日目が終わった。
後書き
すみませんでしたー!まさか休日中に1万PV突破するとは!取り敢えずは2本あげますがディスティニーランド半分しかまだ書けてないと言うw
という訳で実は3話出すことになります。本編は少し遅れますがすぐに再開します!それではみなさんこれからもよろしくお願いします!
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