3章37話 授業と食堂1

席に着いた俺たちは授業が始まるまでたわいもない話をしていた。

するとドアがガラガラと開き


「よーし、全員いるなー?魔歴学始めるぞ。血桜はこれが初だから大まかに魔歴学がどんな学問か言うと魔物の歴史を学んで今に生かす学問だな。」


そう聞いて俺は魔物に歴史があるのか?と考えた。


「まあ、魔物の歴史と言うより魔物と人間の歴史だな。古来より怪物、妖怪、怪異他にも呼び方はあるが異形の怪物たちと伝えられるものの大半は魔物の事だ。それゆえに現在確認されている魔物以外に昔いたとされる魔物をどう撃退、または討伐して来たか学び今に生かす。と言うわけだな。まずはーーー、、、、」


そうして魔物に対して昔行った退治の歴史を学んだ。特に印象的だったのは神話の時代、八岐大蛇を酒に酔わせて討伐した話だがヒュドラに試したところ効果があったが酔って暴れたため逆効果だったことだろうか。重要なのは眠らして討伐することで酔わすことは眠らせる手段の一つでしか無かったという事らしい。

次の授業が始まるまでの間に担任に呼び出されたので職員室に行く。すると司の考え通り


「血桜にはまだ渡してなかったよな?これは学校で使うパスだ。口座登録してパスにチャージする事で学校内で買い物が出来るぞ。ただし、生徒間で金の移動はできないからそのつもりで。あとはクラスの奴らに教えてもらえ。呼び出して悪かったな、じゃ次の授業頑張れよー」


学校内パスを貰ったが、


「少し小さくないか?これ。まあいいか、司と綾に教えてもらえば。」


そう考えて教室に戻った。


「お、パス貰ったみたいだな。よーし使い方を教えてやろ

「次の授業始めるよー。」


「残念、昼休みに実演交えながら教えることにしよう。」


「今日は混む日だから早めに行こうね、雪ちゃん」


「はい、そこ静かに!では授業を始めるよー。

血桜さん、魔物学は分かるかな?」


「魔物の生態を学びそこから倒し方を模索する学問だと思ってます。」


「正解!そうね魔物の生態を知ることは魔物を倒す上でかなり重要になってくるわ。前の時間に八岐大蛇の話をされたと聞いたけど八岐大蛇は酒に酔いやすくすぐに泥酔してしまう種だと考えられているわ。で、似た種でヒュドラは確かに酒には弱いけど凶暴性が増してしまう種だと判明したの。他にも猫又はマタタビを嗅ぐと寝てしまったり、ワイバーンは翼が傷つくと飛べなくなるなど生態、骨格、特徴を学ぶことがこの学問ね!それじゃあまずは下級から見ていきましょうーーーー 、、、、、」


そうして魔物学の授業も終わった後俺たちは急いで食堂に向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る