3章36話 学校登校

翌日、雪は健康だと判断され学校に登校することになった。


「ねぇほんとに私どんな風になっていたの?教えてよ!」


「大丈夫、普通だったよ。少し可愛くなってただけだから。血吸う?」


「吸わない!司!何笑ってるんだよ!」


「いや、何。女になって少し雪が綾とギスギスするかと思ったけどやることやってんだな。」


「いや、血吸っただけだからな!?なに意味深なことしたみたいに言ってんだ!綾も何か言って!」


「あの時の雪ちゃん甘えん坊で可愛かったなー?綾ぁ綾ぁって求めて来たし。」


「まさかの綾が裏切った!?もう知らない!」


あまり覚えがない昨夜の醜態を言われて顔を真っ赤にしながら不貞腐れる。


「まあ、冗談はさておき。なんか変わったか?雪。なんか口調とか仕草とかは変わらないけど無理してた雰囲気が無くなったな。」


「うん。女になったり血を吸えるようになったり変わりすぎて今までの自分を少しでも残そうと必死だったけど今の自分を受け入れてくれる人がいるって気がついたから。」


「なるほどな、外見とか色々変わっても雪は雪だし親友なことに変わりはないよ。てことは女である事を自覚したってことか。男のことが好きにでもなったか?それとも女湯入って自覚したか?」


「違うわ!死ね!残念イケメン野郎!」


思いっきり飛び蹴りをかましたがひらっと躱される。


「今でも男の精神だし女の子が好きだ!それに変わった私を受け入れてくれる人がいるってはなしであってそう言う意味じゃない!」


「ソッカーザンネン、オレハミャクナシカー。」


「棒読みでふざけてんじゃねー!それにお前は緋真姉が好きだろうが!」


「あたりまえだ!あの人に憧れて魔防学校に入ったくらいだ!いつか告白して恋人になるんだ!」


そう司が叫ぶと後ろの方から走り去っていく気配を感じた。


「まあ、ふざけるのはこのくらいにして授業終わったら昼休みに食堂行こうぜ。まだ雪は学校の中あまり知らないだろ?案内するから。」


「確かにこの前資料室に入った時以外学校の施設行ってないね。」


「おお、それはお願いしたい!資料室以外どんな施設があるんだ?」


「かなり広いからなー1日じゃ周れないかも。

例えば食堂は格安で美味しいメニューが食べられる。日替わりメニューが3種類と恒常メニューがある。多分この後貰える学校内パスに金を入れて使うんだ。他には戦闘用服や武器の作成をやってくれるショッピングエリアとか部活室棟、後はこの前行った訓練場が第一から第十まであったりトレーニング室もあるな。」


「まあ、細かく言えばもっとあるけどそれはまた後でな。着いたぞ。」


司がそう言うと俺たちは教室に入って行く。

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