もしも大切な人の命がいつ終わるのか分かってしまったら、あなたはどうしますか。
この作品における「みえるひと」が見るものは、人の寿命である。頭の上にあるデジタル時計のような数字が、誰かの命の刻限を告げる。
主人公にとって幸か不幸か、そのカウントダウンが恋人に見えた。果たして彼は運命を変えることができるのか。
ある意味でこのカウントダウンというものは、主人公を振り回しているのかもしれない。その数字に捕らわれるあまりに、その下にある人を置き去りにするのかもしれない。
それが見えるとて、果たして受け入れて貰えるのか。運命を変えられたとて、また次にカウントダウンが始まった時、彼はそれを受け入れるのか。
けれどなんとかして恋人の運命を変えようとする主人公を、どうしようもなく応援したくなるのです。
ぜひご一読ください。