第7話 迷コンビ結成

早速スズカは、マッサンが普段どこに行っているのかを奈々子に聞いて、河原へ向かった。


そこには、一人どこか遠くの方をずっと見ているような感じで、マッサンが座っていた。


「警察は自殺だと言っていたけど、アサガオが自殺なんて絶対にありえない。」


マッサンが独り言をつぶやいていたその時、スズカが近寄って突然口を開いた。


「アサガオさんは殺されたんだよ、私はもう犯人も知っている。」


いきなり後ろから声をかけられてビックリしたのと、実はアサガオが殺されたということ、そして犯人も知っているという・・・。


いっぺんにいろんなことを同時に聞かされたマッサンは、思わずひっくり返った。


目をぱちくりしながら、マッサンは改めてスズカの目を見ながら、聞き返さずにはいられない。


「殺されたって、ほんとうか? どうして? いったい誰に?」


「マッサンもさっき、警察の人達がいるとき殺されたに違いないって・・・

殺されたことを知っているんじゃなかったの?」


マッサンは人にうまく説明をするというのが、苦手であることを正直に伝えながら、

それでも一生懸命に、


彼女には好きな人がいたこと、一緒にダイエットをしていつか告白をすると約束をしたこと、そもそも、自殺なんて全く考えていなさそうなくらい彼女が前向きであったことを話した。


マッサン

「それで、アサガオを殺したのはガンダーラの住人なのか?」



スズカ

「住人っていうか、あのちょっと変わった感じの管理人だよ。」


マッサン

「アサガオも管理人のことは嫌っていたけど、管理人がアサガオを殺すなんて、どうしてそうなったのか知っているのか?」


スズカ

「いいや、詳しいことは私全然知らない。ただ占いでそう出たから。私の占いはさ、絶対に当たるから。そういうことなの。」


マッサン

「え・・・占いって。 はぁぁっっ~~~?」




考えるのはやっぱり苦手だ。とりあえず腕立て伏せ100回やって落ち着こう。


「ねぇマッサンって体重何キロ?」


「100キロ」


「動けるデブってちょっとかっこいいかも・・・。」(小声)



突然のアサガオの死はマッサンにとって、自殺なんかでは絶対にない。


そう確信出来てはいるが、まさか占いを信じてあのムカつく管理人に詰め寄るのも、警察にもう一度通報するのも、ちょっとためらいを感じる。


そこで、一度てんぼうさんにすべてを話してみて、彼の意見をまずは聞いてみよう。


まわらない頭をフル回転させて、ようやく落ち着きを取り戻すことができた。

二人の会話はそのあとも、暗くなるまで続いた。


なんだかんだで、誰かと話すのは二人にとって、楽しいことだった。


お互いの過去のことも話した。




「マッサンって花園でたことあるの?  すげ~」




「スズカは海外の大学を卒業したって?・・お前天才だったの? すげ~」



住人が朝、自殺を図ったというのにも関わらず、普通に会話ができてしまうとか、そんなことがなければ他人にはまったく興味がない・・・。


ガンダーラの住人は、皆どこか変わっているところがある。



とりあえず、マッサンはてんぼうさんに。


スズカは奈々子さんに。



それぞれ協力を求めるということで、その日の会話は終わった。




アサガオの自殺は殺人事件なのか・・・。




犯人は管理人で間違いないのか・・・。

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私の願い事 イサオのタテガミ @kaba4493

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