まさに、ナンセンス文学のお手本のような作品。
この手の小説を読み慣れていない方でも、楽しめます。
ナンセンス文学特有の支離滅裂さ、伝わりにくいユーモア。
そういったものを上手くアレンジして、オチを明確にされているような印象でした。最初は急展開に驚くかもしれませんが、置いてけぼりにはされないので、安心して読めると思います。
あと、地の文が非常に丁寧です。
テンポや作品の色を崩さずに、コミカルさを保っています。
特に会話文のつなぎは、本当にキャッチボールのような心地よいリズムでした。相当、文章を書き慣れた方なのかもしれません。
この作者の長編も読みたい!
私はこの作品に触れて、そう思いました。
皆さんも是非、この一風変わった作品を楽しんでみてください!