第5話








「さん… 美さん…」







んん…



誰かが… 私の事呼んでる…





「美さん… 夏美さん!」





眠…くて… ねむ…







「んん~…だれよ……」



ゆさゆさ私の肩をゆらしてくるのは…

一体誰なんだよぉ…




「…あの、佐藤で…す。」











「っえ、あ、あ?!え、佐藤くん、ごごごめん。私寝ちゃって…、二人…は…?」



「拓達は帰ったよ、夏美のことよろしくって。」


「え」






えええぇぇぇえええぇええ!?

そんなバナナ~~!!(古い)







私達は昼から藤井さんのおすすめのお店でお酒を飲み


気分が上がって何軒かお店を周り


最終、気付いたらカラオケで盛り上がって…

気付いたら…






「今に至る。大丈夫?お水…飲む?」


「そうゆうことか…ご、ごめんね!本当に!よだれとか大丈夫かな、えぇもう最悪だぁ歳下の前で…本当にごめんなさい!ありがとうお水…」


「…大丈夫だよ。いっぱい飲んでたもんね、気分悪くない?」


「ありがとう……」





や、やさしいぃぃぃい!




歳下の子にこんな介護されるなんて…

情けない大人だぁ私はぁ…





「それより二人して置いてくなんて…今何時…って、もう21時47分!?夜じゃん!佐藤くん本当にごめん!」



「うぅん、平気」





情けない上にさらに情けないが重なった。

こんな感情になるなんていつぶりだろう…泣きそうだぁ…





「はぁ……」


「なんでそんなため息つくの?」



というと、優しく背中をさすってくれた






「あっ、いや。ほんとっ、何から何まで自分が情けなく感じて…ごめんね…」




恵のように、女子力もなければ

努力も大してしてこなかったくせに、


王子様がいるだなんて思ったり。




そんなことないのに。





「大丈夫だよ。」




そういうと彼は私に近寄り

やさしく背中をさすってくれた。




「 …… 顔、まだ赤いよ。とりあえず外の空気吸いに出よう。」


「ぅ、うん。ありがと、行こ」






密室というカラオケに二人きりで

相手の息も聞こえる距離で



触れられて



私は意識してしまった。




歳下の、男…







まだ、初めましてなのに。

まだ、今日会ったばかりなのに。



ドキドキ鼓動がなる胸がうるさく

響いてしまいそう…












「夏美さん」






立ち上がろうとした私の腕をつかんだ






まって

何が起こってるの?













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私にも、私だけの王子様っているのかな ぬこめんど @nyannyankozou

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