第4章 万物流転のあらすじとその世界

4章 万物流転のあらすじ


世界一の剣豪赤髪のゼロによって流された獄鳥パルコの血は灼熱の呪いを発動させた。その熱風は周辺に砂漠化や大洪水といった災害を引き起こした。


私たちはその呪詛を解く伝説が南極のタイサントにあると聞き、ギプス国の王女カレンとともに渡航した。残された伝説を紐解くとそれは太古に存在していた冷鳥と獄鳥の上に立つ光鳥ハシルによる調和であることがわかった。


そんな矢先「元の民」首領ヨミが襲来するが私(アカネ)の機転でヨミを返り討ちにする。何とか光鳥ハシルの巣に辿り着くとそこには3つの卵を守りながら息絶えた光鳥ハシルの亡骸があった。光鳥ハシルは森を守るドライアドへ姿を変え、3つ卵は光鳥ハシルの魂を受け継いだ。私たちは呪いを調和させるためにシュの山とフェルナン国へ光鳥の卵を運ぶことになった。


私たちが卵を運んでいると。「元の民」首領ヨミを利用し世界を混乱させることで退屈しのぎをしていた転移者リュウセイの襲撃にあう。リュウセイの魔法の力に完敗するが、そこに3主「秩序の加護者」のトパーズ=ティムが姿を現し、リュウセイを退けてくれた。


首領のヨミはリュウセイに致命の傷を負わされていた。ヨミこそ現世の夢の中で泣きながら砂漠を彷徨う女の子であり先代「時の加護者」アカネの妹だった。私(アカネ)がヨミをその腕に抱くとヨミは安らかに旅立った。傷つきボロボロになったヨミの魂を少しでも癒してほしいと願いながら、私はヨミの亡骸をサイフォージュの森へ埋めた。


悪の集団「元の民」を壊滅させたことは世界に伝わり、王都フェルナンにて祝勝会が開かれるが、私はヨミを駒として弄んだリュウセイを許すことが出来なかった。


一度、完敗した私たちだが、私はティムが言っていた「真の力」により勝つことがわかっていた。


異世界アーリーの世界


【3主】 3主とは「時」・「運命」・「秩序」の加護者のことである。それぞれ異なる能力と使命を持ち、不老不死である。3主はトパーズと呼ばれる守護者を持ち、武器や恩恵を与えられる。


〇「時の加護者」アカネ…本作の主人公、17歳の女子高生。異世界アーリーでは「時」を司る3主の一人である。未来を切り開く使命を持つ。そしてアカネには「真の力」が眠っていた。


〇「運命の加護者」シャーレ…運命を見ることができる3主の一人で、幼い獣人(オレブラン)の姿をしている。道しるべを与える使命を持つ。依り代に魂を転移する能力がある。


〇「秩序の加護者」トバリ…「審判の瞳」で秩序を乱すものを排除する3主の一人である。秩序の管理をする使命を持つ。暗欄眼を持っている。子孫へ魂を繋ぐ。


【トパーズ】 トパーズとは3主の守護者のことである。3主から武器や恩恵を与えられ、3主の力を一部使うことができる。トパーズは3主に忠誠を誓い、3主を守護する。


〇シエラ…時のトパーズ。「闘神」という二つ名を持つ。「無限の守り」で主を守護する。


〇クローズ…運命のトパーズ。とてもクールで綺麗。褐色の肌を持つ。武器は運命の輪で亜空間を開くことができる。


〇ティム…秩序のトパーズ。エネルギー体である。審判を一部執行できる。天邪鬼で加護者に対してもかなり不遜な態度をとる。


【元(はじめ)の民】

〇首領ヨミ…「時の加護者」アカネへ恨みを持つ。手で触れることで「時を進める」能力がある。かつては「時の加護者」アカネの腹心であり、妹。


〇ガゼ…元「刻の社」(シエラの石像が収められていた)の警備隊長。「闘神」シエラを崇拝している。格闘技の使い手。


〇ロウゼ…ガゼの実弟。グレイブ使い。強さはガゼ以上。村人の魂を救ってくれたことからシャーレを崇拝している。獣人オレブランのヴィタニマ村の長。


〇ミゼ…元「秩序の社」の警備兵。凶悪な性格。「策略こそが強さ」としている。ヨミを崇拝している。本名はミゼル。虐待の上、親に瀕死の状態で砂漠に捨てられる。ヨミに育てられる。


〇赤髪にゼロ…世界一の剣豪、アコウに惨敗し、魔法による屈辱の再生を果たす。しかし心は壊れ狂剣を振るう誇りのない殺人者となる。


〇リュウセイ…悪の根源。何千年も昔にアカネが無限空間へ落とした魔法使いの魂が宿る。恨みと無限空間を彷徨う事でアカネとシエラに歪んだ憎しみを持っている。


【六大王国】世界は自然信仰の小国と王政をひく六大王国にわかれている。


●フェルナン国…西の大陸、肥沃な大地が広がる。

・ジイン…国王。正義感と勇気がある。だが真面目過ぎて融通が利かない。過去にシャーレやクローズと旅に同行し武器と恩恵をもらった。昔、カイト国のクリスティアナと恋仲だった。


・ラヴィエ…王女。正義感があり明るく前向きな性格。アカネの親友になる。現世の杏美ちゃんと魂で繋がっている。


・執事長カルケン…ラヴィエの身の回りを世話している。ラヴィエを孫の様に可愛く思っている。涙もろい。


・ゾルネブル部隊…王族直属護衛部隊、裏の仕事をこなす


●ギプス国…西の大陸、技術力の高い職人の国

・スタン…国王。正義感がある。海沿いの貿易国であるため外交が得意。ジインとは親友で助言者。


・カレン…王女。年齢20歳。タカラジェンヌの様に凛々しい。かなりの露出狂。ラヴィエの親友。カレン調査団の長。


・ロッシ…カレン調査団の副団長。カレン王女専属の護衛兵。


・ラオス船長…カレン調査船の雇われ船長。髭を生やしたヒュー・ジャックマンに似ていてアカネが惚れている。


●カイト国…西の大陸、閉鎖的な国、果物が豊富

・クリスティアナ…女王。「疑心の女王」の二つ名があるほど疑り深い。人間不信。


・ラワン部隊…女王直属の特殊部隊。かなりの手練れ。情報収集、国境の警備など多岐にわたる。


●太陽の国レオ…東の大陸、永久中立国

・レイフュ…女王。クリスティアナの親友


・ファシオ…第一王子。


●シェクタ国…東の大陸、周りに神秘的な地が広がる

・ブレス…第一王子。誠実で優しい青年。ラヴィエの身をいつも心配している。


●ポルミス国…移動する島国、神出鬼没の国。


【アリアの町】

・衛兵マジム…大正ロマンの街ビーシリー出身。アコウの料理屋の常連だった。とっても良い人。


・アリア…大昔の伝説の剣士。ベンに利用される。パッシュを愛する。


・パッシュ…謙虚でやさしいアリアを愛する女性。


【光鳥】

・光鳥ハシル…始まりの光鳥。「3主の力」よりもはるか昔から存在する。光鳥の姿から森を守る精霊ドライアドへと変化した。


・光鳥レイ…ハシルに代りタイサントの中央で世界を見守る。


・光鳥クリル…フェルナン北の山脈に鎮座。冷鳥フロアの呪い調和した。


・光鳥シド…シュの山に鎮座。獄鳥パルコの呪いを調和した。

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