第297話 おっぱい会議です!

黒乃「今からおっぱい会議を始める!」

メル「!?」

マリ「!?」

アン「!?」


マヒ「黒乃山、ちょっとよく聞き取れなかったんだが」

ノエ「もう一度言ってもらえますか?」

黒乃「おっぱい会議を始める!」

メル「ご主人様……湿気で回路がショートしたのですか?」

マリ「ここどこですの?」

アン「お嬢様のお昼寝の時間だから帰りたいですの」

蘭丸「シャチョー! 素晴らしい会議デスね!」

黒乃「いや、今日は男子禁制の会議だからお前は帰れ」

蘭丸「ヒドイ!」


黒乃「いいかお前らー! おっぱいを正しく理解し、おっぱいを正しく扱うことは、現代人にとってとても大切なことだ! 遊びだと思ってる輩は帰れ!」

桃智「先輩、おっしゃる通りです」

小梅「この会議、未成年がいても大丈夫でしょうか?」

ルビ「おっぱいの〜なにを知るの〜?」

フォ「……過去一ひどい」


メル「あの、ご主人様……」

黒乃「どした、メル子」

メル「連載三百回が目前に迫っていることですし、悪ふざけで回を消費するのはどうかと思うのですが……」

黒乃「三百回前だからやるんでしょ!!!」

マヒ「うるさっ、声がでかいぞ!」

黒乃「三百話から長編が始まるから、今のうちにアホ回をやっておくんでしょ!!!」

メル「しょうもないタイミングでネタバレはやめてください」


黒乃「では改めておっぱい会議を始める!」

マリ「さっきからおっぱい会議おっぱい会議って言っていますけど、なにをする会議なのかまったくわかりませんの」

アン「お嬢様の言う通りですの」

黒乃「ふむ、まずはおっぱい国勢調査から始める!」

メル「おっぱい国勢調査!? 初めて聞いた単語ですが」


黒乃「じゃあ、メル子から。はいどうぞ」

メル「どうぞとは?」

黒乃「なにカップか教えて」

メル「セクハラですか? それにカップ数くらい知っていますよね?」

黒乃「メル子の口から聞きたい」

メル「アイカップですよ!」

黒乃「うひょー!」


黒乃「じゃあ次、アン子!」

アン「Hカップですの」

黒乃「うひょー!」

マリ「アニーお姉様と同じですの」

アニ「最近Gカップから成長しましたの」

黒乃「高校生なのにHカップは反則でしょ」


黒乃「マヒナ! 教えて!」

マヒ「貴様、ふざけているのか!?」

ノエ「マヒナ様は月の女王。Fカップという国家機密をおいそれと教えるわけにはいきません!」

マヒ「ノエノエ!?」

黒乃「なるほどなるほどー。筋肉質だから目立たないけど、意外と巨乳なんだな」


黒乃「ぐふふ、ノエ子はなにカップなんだい?」

ノエ「当然マヒナ様と同じFカップです」

黒乃「うひょー!」


黒乃「じゃあルビーは?」

ルビ「わたーしは、Hカップね〜」

黒乃「さすがアメリカ人。おっぱいだけじゃなくて、全体的にボリュームがすごい」

メル「ルビーさん! 少し運動しましょう!」

ルビ「あーいきゃんてーいく」


黒乃「そんじゃあ、桃ノ木さんは?」

桃智「先輩、私はDカップです」

黒乃「おうおうおう、意外と大きい。普段は厚めのスーツが多いから気がつかなかったよ」

桃智「ハァハァ、先輩。お望みならば薄い服に変えますが」

黒乃「いや、いらんけど」


黒乃「えへえへ、ルベールさんはおいくつですか? えへえへ」

ルベ「私はEカップです」

黒乃「うひょー! ほどよい!」

メル「いつもは小さいって言っているくせに!」


黒乃「ほいきた。黒メル子はどうなの?」

黒メ「Aカップですよ、ご主人様」

黒乃「うひょー! 小さくてもメル子は可愛いなあ」

メル「むきー!」


黒乃「マッチョメイドはどうなんだい? 正直、筋肉質すぎてわからんな」

マッ「おで はかったこと ない」

黒乃「ふーむ、しょうがない。測定不能で」


黒乃「あと、ここにはいないサージャ様は、推定Cカップとして扱います」


黒乃「よし! 全員聞いたかな」

マリ「ちょっと待つですの」

フォ「……ボクまだだけど」

小梅「聞かれたくはないですけどね!」

黒乃「子供組はコンプライアンス的に伏せさせていただきます」

メル「ご主人様にもかけらほどの常識と良心が残っていました!」


マヒ「待て、黒乃山」

黒乃「……」

ノエ「肝心の黒乃山のデータがありませんが?」

黒乃「……」

マリ「急に黙りましたの」

アン「黙ってないで教えやがれですの」

黒乃「……C」

マヒ「黒乃山、見栄を張るな」

黒乃「……B」

メル「ご主人様」

黒乃「……A」


黒乃「よっしゃあああ! ビッグデータとれたああああ!」

マリ「なんなんですのこの情報は?」

アン「なんの役に立ちますの?」

黒乃「分析だよ! 分析してマーケティングに活かすのだよ! まずは表をご参照ください!」


 Iカップ……メル子

 Hカップ……アンテロッテ、アニー、ルビー

 Gカップ……

 Fカップ……マヒナ、ノエノエ

 Eカップ……ルベール

 Dカップ……桃ノ木

 Cカップ……サージャ

 Bカップ……

 Aカップ……黒乃、黒メル子

 測定不能……マッチョメイド

 コンプラ……マリー、マリエット、フォトン、小梅


黒乃「なるほどなるほどー!」

マリ「ひどい表ですの」

アン「こんなの公式でやるようなものではありませんの」

マヒ「黒乃山! ここからなにがわかるって言うんだ!?」

黒乃「見えてきた、見えてきましたよ! まず全体的に巨乳が多い!」

メル「確かにそうですが」

黒乃「あらゆる読者層に訴求するためには、あらゆるバストサイズを揃える必要があるのだよ」

ノエ「Hカップに集中していますね」

黒乃「さすがノエ子。いいところに気がついた。ここを解消していこう」


マリ「解消ってどうやるんですの?」

アニ「わたくしまだまだ育ち盛りですので、そのうちIカップになるかもしれませんわ」

アン「アニーお嬢様がそうなったら、自動的にわたくしもIカップのボディに換装いたしますわよ」

黒乃「うーむ、そうなったら今度はIカップが三人になってしまうな」

メル「困りますよ! Iカップは私のアイデンティティなのですから!」

小梅「じゃあメル子さんがJカップになればいいんですよ!」

メル「大きすぎます!」


黒乃「では逆に考えてみようか。ルビー」

ルビ「ほわっつ?」

黒乃「痩せてGカップになろうか」

ルビ「くりっき〜」


メル「ご主人様。さらに逆に、マヒナさんかノエ子さんをGカップに成長させるという戦略もありますが」

マヒ「なにを言うか、メル子。そんなに大きくしたらアホみたいじゃないか」

メル「だれがアホですか!!!」

マヒ「あ、いや、口が滑った。すまん」

黒乃「マヒナ、ノエ子。できるかい?」

ノエ「できるわけがないでしょう」

桃智「先輩! 私が豊胸手術をしてきます!」

マヒ「もっと自分の体を大事にしろ」

黒乃「サイボーグのマヒナが言うな」


マリ「Bカップを埋める方法も考えた方がいいですの」

アン「さすがお嬢様ですの」

黒乃「これは難問だぞ。まさかサージャ様を貧乳にするわけにもいかないし」

マヒ「だったら黒乃山か黒メル子を増やすしかあるまい」

フォ「……ぷぷぷ、クロ社長が増えるわけない」

黒乃「こらこら」

ノエ「では黒メル子のボディを換装しましょう」

黒メ「私のボディを作っているのは例の変態博士なので、恐らく無理でしょう」

黒乃「うーむ……」


小梅「黒乃さん! 私とマリーちゃんは成長期ですから! そのうちBカップになりますよ!」

マリ「Bカップどころか、アニーお姉様と同じHカップになりますの」

アン「さすがお嬢様ですの」

黒乃「今のところ、まったくそんな感じはしないけど」

マリ「そんなことはありませんの。絶対育ちますの」

フォ「……多分無理」

小梅「マリーちゃん! 私は育たないマリーちゃんも好きですよ!」

アン「お嬢様ー! ドンマイですわー!」

マリ「全員ぶっ潰してやりますわー!」

マッ「おで もう ねむい」

黒乃「あれ? ルベールさんは?」

メル「もうとっくに帰りました」



 ——四時間後。


黒乃「ハァハァ……やっとまとまった」

メル「ハァハァ……やりましたね、ご主人様!」

マヒ「これならだれも文句はないだろう」

ノエ「では最終案を発表します!」


 Lカップ……マッチョメイド

 Kカップ……メル子

 Jカップ……ルビー

 Iカップ……アンテロッテ、マリー、マリエット

 Hカップ……アニー

 Gカップ……マヒナ

 Fカップ……ノエノエ

 Eカップ……ルベール

 Dカップ……桃ノ木、小梅

 Cカップ……サージャ、フォトン

 Bカップ……黒メル子

 Aカップ……黒乃


黒乃「これで全読者層のニーズを満たせるぞ!」

マリ「これほんと怒られますわよ」

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