第132話 ROBOSUKEに出ます! その二
『やってまいりましたァ!
『おっぱいロボのギガントメガ太郎でお送りします。皆さん第一ステージでは三者三様のプレイを見せてくれました。第二ステージでも持てる力を存分に発揮して挑んでもらいたいですね』
一組目。黒乃メル子ペア。
観客席から歓声が沸き起こった。スタート台に登場したのは白ティー丸メガネ黒髪おさげのヌルヌルテカテカの女性だ。
続いて登場したのは青い和風メイド服が可愛らしいヌルヌルテカテカの金髪巨乳メイドロボだ。
『第二ステージは前半部分と後半部分に別れておりまァす! それぞれ進む選手を交代してコースを進んでいきまァす!』
『お邪魔ロボがコースを進むのを邪魔してきます。それを片方の選手がロボローションキヤノンを撃って援護するというプレイになっています。前半と後半で役割を交代します』
黒乃とメル子はやる気満々のようだ。入念に準備運動を繰り返している。
「メル子! 前半はご主人様がコースを進むから! ロボローションキヤノンで援護よろしく!」
「お任せください!」
黒乃はスタートゲートに入り構えた。鼻息を荒くしてその時を待つ。スタートの合図と共にコースへと繰り出した。
『さあスタートでェす!』
『早速お邪魔ロボが襲ってきましたね』
細い曲がりくねったコースを慎重に進む。コースはロボローションが塗りたくられており、足を滑らせればもちろんロボローションの池へ真っ逆さまだ。
前方から様々な形をしたお邪魔ロボが歩いてくる。これをロボローションキヤノンで撃ち落とさなくてはならない。
「メル子! 頼んだよ!」
「撃ちます!」
コースの横にいくつか設置されたロボローションキヤノンのハンドルを握り締め照準を合わせる。トリガーを引くとロボローションが勢いよく発射された。それはシマウマ型のお邪魔ロボに命中した。シマウマはコロリと転がってロボローションの池に落ちた。
『見事命中でェす!』
『ナイスエイムですね』
黒乃は歯車エリアに到達した。巨大な歯車が横に寝た状態で回転をしている。その上を通り抜けなければならない。
黒乃は歯車の上に乗ると必死に走った。しかしロボローションに足を取られてゴロゴロと転がってしまった。そこにトカゲ型のお邪魔ロボが襲いかかる。
「ご主人様! 援護をします!」
メル子がロボローションキヤノンを撃つと直撃を食らったトカゲは仰向けにひっくり返った。黒乃は手足を細かく動かしてもがいているトカゲを掴むと池に投げ捨てた。
『前半最後のエリアに到達だァ!』
『大量のお邪魔ロボが襲ってきます。ここをどうクリアするのかがポイントです』
黒乃はあえてコースの隅まで移動した。そこを目掛けてお邪魔ロボ達が進軍してくる。
『これはァ!? 追い詰められてしまったぞォ!?』
メル子はお邪魔ロボ軍団の先頭のゾウを撃った。ゾウが足を滑らせ倒れるとその勢いで次々とドミノのようにお邪魔ロボが池に滑り落ちていく。
『すごォい! 一網打尽だァ!』
『作戦勝ちですね。残すはクマ型のお邪魔ロボだけです』
「メル子! こいつを倒せば前半クリアだよ! 撃てー! メル子!?」
なぜかメル子はプルプルと震えたまま一向に撃とうとしない。
「あかーん! クマを見てメル子のトラウマが発動してる! メル子! こいつはワトニーじゃないから! 撃って!」
しかしメル子は動けない。汗をダラダラと流して停止してしまった。
「しょうがないにょ〜! 黒乃山がやるしかないっぽょ〜!」
黒乃はクマ型お邪魔ロボに向けて突進した。がっぷり四つになると相手の腰をたぐり寄せて締め上げた。
『出ましたァ! 黒乃山伝説の決まり手「さば折り」だァ!』
『まさかROBOSUKEでこの決まり手が炸裂するとは思いませんでした』
グイグイと体を締め上げるとクマはチュルンと上に吹っ飛んで池に落ちた。観客の大声援を受けて前半をクリアした。
『後半は役割を入れ替えて進みまァす!』
『黒乃選手のエイムは如何に』
メル子はそろりそろりとコースを進んでいく。するとイカ型のお邪魔ロボがメル子に忍び寄ってきた。
「ご主人様! お願いします!」
「任せとけ!」
黒乃はコースの横に設置されているロボローションキヤノンのハンドルを握り締め、しっかりと照準を合わせるとトリガーを引いた。それは見事メル子の
「痛いです! よく狙ってください!」
「すまん!」
メル子はイカの足を掴むと無造作に池に投げ捨てた。
『次は
『ロボットか波紋使いでないとクリア不可能なエリアですね』
メル子は剣山に足を乗せた。足とトゲの間に放電が起こる。
「イタタタ! 結構痛いです! 電磁力で反発させながら歩きます!」
するとそこへタコ型お邪魔ロボが襲いかかってきた。
「ご主人様! 今度こそ頼みますよ!」
「おらっしゃー!」
発射されたロボローションはまたもメル子のお乳に炸裂した。ヌルヌルテカテカのお乳がぶるんぶるんと揺れる。
「痛い! 何をしていますか!」
「ごめん! 間違えた!」
『さあ最後のエリアだァ! ここを抜ければ第二ステージクリアでェす!』
『大量のお邪魔ロボが襲いかかってくるエリアです。二人の信頼と協力がクリアの鍵です』
ミミズ型のお邪魔ロボが細長い体をくねらせてメル子に群がる。
「ご主人様! 信じていますよ!」
「メル子はご主人様が助ける!」
黒乃はロボローションキヤノンを連射した。凄まじいエイム力を発揮し全弾メル子のお乳に命中した。ヌルヌルテカテカの
『凄まじい揺れだァ! 生き物のように踊り狂っているゥ!』
『ありがとうございます。黒乃選手ならやってくれると信じていました。おっぱいポイント3000点追加です』
メル子はミミズの大群に飲み込まれてそのままロボローションの池にポトリと落ちた。
二組目。マリーアンテロッテペア。
「ロボローションキヤノン全弾命中でございますわよー!」
「お邪魔ロボなんてお嬢様の足元にも及びませんわー!」
「「オーホホホホ!」
宣言通り次々とお邪魔ロボをキヤノンで撃ち落として見事第二ステージクリア。記録百二十秒。
三組目。アニーマリエットペア。
前半はマリエットがロボローションキヤノンで奮戦。後半アニーがロボローションキヤノンの発射台に登ろうとしたところ、足を滑らせて捻ってしまいリタイア。
「グネりましたわー!」
「お嬢様ー!」
四組目。マッチョメイドペア。
ロボローションキヤノンを使うまでもなく全てのお邪魔ロボを蹴散らしてゴール。記録六十秒。
五組目。ゴリラロボペア。
前半は飼育員をゴリラロボがアシストして無事クリア。後半はゴリラロボがお邪魔ロボを蹴散らしてクリア。記録九十秒。
六組目。
前半FORT蘭丸がマスターをアシストするもマスターがお邪魔ロボに怯えて動けなくなってしまいリタイア。
七組目。マヒナノエノエペア。
前半、ノエノエはロボローションキヤノンをマヒナに向けて撃ち込んだ。それによって加速を得たマヒナは高速でコースを駆け抜けた。後半も同様にキヤノンで加速を行い三十秒でクリア。
『圧倒的タイムでクリアでェす!』
『褐色美女のヌルヌルテカテカも見られたので大満足ですね』
最終組。マスターROBOSUKEとROBOSUKEロボペア。
前半、マスターROBOSUKEに襲いかかってくるお邪魔ロボを撃ち落とそうとROBOSUKEロボがロボローションキヤノンを撃とうとするが、
「ROBOSUKE難しいっすね」
『さあいよいよ競技も最終ステージを残すのみとなりましたァ!』
『まずはここまで素晴らしいファイトを見せてくれた選手達に拍手を送りたいと思います。最後の戦い、悔いの残らないように全力で挑んで欲しいと思います』
『最終ステージはロボローションプールで行われるバトルロイヤルでェす。全選手がプールに入り一斉にロボローション銃で撃ち合いをしまァす。最後まで生き残った選手が勝利となりまァす』
『楽しみですね』
『でもその前にランチタイムをお楽しみくださァい』
黒乃達は最終ステージであるロボローションプールの横で昼食を始めた。
「あー、疲れた。ロボローションも冷たいし冬にやるもんじゃないよこれ」
「最終ステージのロボローションプールは温ローションを使っているようですよ」
「マジで!? 助かる!」
黒乃とメル子はメル子特製弁当を食べながら最終戦の作戦を練っていた。
「オーホホホホ! アンテロッテ特製チーズフォンデュ弁当はいかがですかしらー!?」
「オーホホホホ! 冷えた体にはアツアツチーズですわー!」
「おー、いいね。いただきます」
黒乃はアスパラガスにチーズをたっぷりと絡めると口を大きく開けて頬張った。
「ほふほふ。アスパラガスという木がチーズという雪化粧をして、まるでクリスマスがやってきたかのようだよ」
「皆さん、熱々の紅茶はいかがですか?」
メル子はアンティークのティーポットに熱湯を注いだ。
「いただきますわー!」
「贅沢な気分になれますわー!」
「メル子、家からティーポット持ってきたんだ」
「折角ですのでリッチにいきたいと思いまして」
「そうだマリー。最終ステージ、同盟を組もうぜ」
「同盟ですの?」
「全員敵ですのよ?」
黒乃はメガネをクイクイしてニヤリと笑った。
「考えてもみてよ。相手はマッチョメイドとかマヒナ達だよ? 普通に戦ったら勝てるわけないんだよ。だから同盟を組んで真っ先に優勝候補を潰そうってわけよ」
「なんか卑怯ですわ……」
「スポーツマンシップの欠片もありませんわ……」
「卑怯じゃないよ! 戦術だよ!」
黒乃は腕を振り回して力説した。その拍子に腕がメル子のティーポットに当たってしまい、ティーポットがドボンとロボローションのプールに落ちてしまった。
「ぎゃあ! 何をしますか!」
メル子は躊躇いもせずにロボローションプールに飛び込んだ。必死になってティーポットを拾い上げる。
皆も慌ててメル子をプールから引き上げた。
「もう! 気をつけてください! 歯車より大事なティーポットですよ!」
「悪い悪い。勘弁して」
『ランチタイムも終わりいよいよ最後の戦いが始まりまァす! 優勝の栄誉は誰の手に輝くのでしょうかァ!?』
『次回もお楽しみに』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます