第34話 レッドカラー持ち

《戦闘状況》

①【黒崎レイド・不森エル(天王山)】

  vs

【嵐山ガイア(仙台星欧)】


②【天城ヒサシ(天王山)】

  vs

【フローズンゴーレム(苫小牧大附属)】


③【羽賀マオ(天王山)】

  vs

【道リンリン(豊田ワールド)】





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《ユーリシアン女学院:小世門内》


「よかった、リュウジ君と早めに合流できて。」


「ああ、さっさと他の奴見つけてレッドカラーを確保しねぇと。」


 【轟ひまわり】と【田中リュウジ】の2人は早い段階で合流していた。


 他のチームメンバーと合流する為に2人で森を走り回っているが、ある地点からなかなか進んでいる気がしない。


「おい、これは。」


「うん、何かあるね。」


シャンシャン、シャンシャン


 何処からか鈴の音が聞こえる。2人は背中合わせに身構えるも敵の姿は見えない。


シャンシャン、シャンシャン


 目の前に今までなかった鬼灯の実が現れ黒い炎が漂っている。周りをよく見ると他の学園の生徒達が横たわっていた。


「なんだよ、これは、、、」


 横たわっている生徒達は眠っているが、どこか苦しそうな表情をしている。さながら悪夢を見ているかのように。


「ようこそ、ウチの"鬼灯の園"へ。

 貴方達も最高の悪夢へいざないましょう。」


 目の前には広島総合の戦闘服の上に着物を着た女子生徒が見える。胸にはレッドカラーが輝いていた。


「レッドカラーか、こりゃチャン、ス、、、 

 なん、だ、これは、、?」

 

 彼女の姿を見た途端、2人の視界が揺らぐ。急に眠気が襲い膝をついてしまった。


「ウチの鬼灯から出るガスを吸うと眠ってしまうんですよ。そして、この黒炎は眠っている人に悪夢を見せる。戦いが終わるまでここで大人しくしていてくださいね。」


 そのままリュウジとひまわりは眠ってしまう。それを彼女は笑って眺めていた。






 ヒサシは苫小牧大附属のフローズンゴーレムに苦戦していた。


 炎の精:フーバの火力を持ってしても一瞬で再生するゴーレム。しかも寒さのあまり他の使い魔達が動けず、相手に致命的な一打を与えられていない。


「くそっ、空に逃げる事はできるが苫小牧の青髪の奴がレッドカラーを付けてたな。せめてアイツを倒さないと、、」


 飛び回りながら炎でフローズンゴーレムを攻撃していくヒサシだが、無限に出てくるゴーレムと周りを凍結させていく魔法陣にレッドカラーを持つ青髪に辿り着く事さえ出来ない。


「ふっ、天城ヒサシよ。このレッドカラーが欲しくて逃げれないだろ、もう少しで舞台は整う。逃げなかった事を後悔させてやるぜ。」

 

 ヒサシ達が戦っている近くで激しい肉弾戦の音が聞こえ、こちらに向かってきている。


「胸キュン♡流格闘術 "でこピタ♡"!」


「きゃっ!!」


 独特な格闘術の声がした後、遠くからマオがヒサシの方へと吹き飛ばされてきた。


 ヒサシはマオを受け止める形となりフーバの翼で耐えながら抱きしめている。


「いったあーーい! あの石頭!

 ん、あれ? ヒサシ!なんでここに?」


「お前が飛ばされてきたんだよマオ。大丈夫か?」


「あ、ありがとう、へへ。」


 マオは抱きしめられている事に照れながら頬をかくも、ヒサシの手が彼女の胸を鷲掴みにしている事に気付く。


「いや、これは不可抗力、、」


「このエロ魔人!」

パチーーン!


 マオの平手打ちがヒサシの顔にクリーンヒットする。ヒサシはわざとじゃないのにと小声で言っていた。


「まったく、こんな所で触らなくても、2人きりならゴニョゴニョ、、、」


「羽賀マオーーーー!どこだーー?

 って寒っ!!」


 マオを追いかけてきて道リンリンが現れる。


「なんだコイツら、邪魔はさせんぞ。

 お前ら、条件は揃ったいくぞ!

 "ジャイアントフローズンゴーレム"!出てこい。」


 青髪の掛け声でフローズンゴーレム達が集まり融合する。そしてその中に苫小牧大附属の3人も乗り込んでいった。


「ははは、これが周りが凍結した空間でのみ出す事ができる、合体氷結ロボ"ジャイアントフローズンゴーレム"だ!!覚悟しろよお前ら!」


 3人に目掛けて20メートルはある巨大な氷の化身がパンチを繰り出してくる。


 3人とも寸前のところで回避して、臨戦体制をとった。


「デカくなった分、的を絞りやすくなって助かるぜ。最近デカい奴とばかり戦ってるからな、覚悟するのはお前らの方だぞ。」






 【真田ダイハチ】はある人間を探していた。


 自分の英霊士としての本能。そして十文字槍に宿る『真田幸村』の魂が強者に引き寄せられる。


「よく、ここがわかったな。」


 ダイハチが歩く先に1人の男子生徒がいる。


「会いたかったぜ、【防人さきもりタケシ】。

 いや、今は『JOKER』って読んだ方がいいのか?」


 そこには囚人服に拘束具を付けられた、JOKERこと防人タケシがいた。胸にはレッドカラーが見える。


「俺を探してたのか? 女の子に追いかけられるのは好きなんだが、生憎野郎は趣味じゃねぇだ。」


 そんなJOKERにダイハチは十文字槍を向け、言い放つ。


「お前に一騎打ちを申し込む、JOKER!」



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《必殺技企画に協力いただいた方々》


姫古栗山様

https://twitter.com/kifuguriyama33/status/1581138319077179392?s=46&t=9sL05QrpZZj08p8gsFr3Ag

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きたれ、学園バトルファンタジー世界へ めんたいこ太郎 @mentai009

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