05.燃やすのだけが能ではない
GM:じゃあ【ファイアプロテクター】は補助動作魔法なのでアルボルシニアは続けて主動作魔法で攻撃をするね。【コングスマッシュ】の必中魔法攻撃を《魔法拡大/数》で前衛2人に拡大でかけるね。
フォレストコングの精霊体を召喚し、その巨大な拳がファイアーハーケン兄妹を襲う。拳はかすめただけに終わるがそれだけでも22点の物理ダメージを叩き出す。
武闘僧 サツキ :「うわあ! 今のかすっただけで体力半分持っていかれましたよ。次、もろに喰らったら死んじゃいます」
炎嵐使いカナ: 「炎が一切効かぬ敵か……我々後衛が追放された理由が見えてきたのぅ。だがまだ諦めるには早いぞ」そう言って光の妖精を呼び出し【アドバンスドヒーリング】の魔法でドワーフ兄妹の傷を癒そう。
爆弾魔サウマ :「爆発は最も強力な魔動機術だが、それ以外の絡め手もないわけじゃねえ。食らいな、【ワイヤーアンカー】」そう言って自己恩寵を判定前に宣言し達成値を跳ね上げておく。(ころころ…)どうだ?
GM:通ったね。マギスフィアが変形したワイヤーがアルボルシニアを縛り動きを妨げる。回避力にペナルティがかかるようになるよ。
武闘僧 サツキ :「行きます! 二回攻撃をくらえー!」
サツキの攻撃は【ワイヤーアンカー】のおかげで命中しアルボルシニアに物理ダメージを与えます。
ジュリアスも追撃し、物理ダメージを与えますが……。
魔術師レックス:「くそ、【ファイアボール】以外で攻撃できない俺には何もすることができない……ッ!」
そして返しの手番、アルボルシニアは《マルチアクション》を宣言。
サツキに【コングスマッシュ】の森羅魔法と武器による物理攻撃で確実に命を狙いに来ます。
アルボルシニア:「ドワーフの小娘よ。貴様の命運はここで終わりだ」
まずは必中の【コングスマッシュ】。
サツキはまともに打撃を受けて25点のダメージを追います。
カナの回復魔法が無ければ死んでいてもおかしくありません。
続く武器による物理攻撃、これでサツキは戦闘不能に…
武闘僧 サツキ :「ええい、6ゾロしろ! わっ、本当に出た!回避です!」
PL一同:「おおおおお!!!」
返しの手番、ジュリアスも《マルチアクション》で魔法と攻撃を両立。
妹に回復魔法【キュアハート】をかけながら、アルボルシニアを攻撃します。
が、命中達成値がわずかに足りず。
魔術師レックス:「もう一息だ、頑張れ燃えヒゲのオッサン!」と叫び剣の恩寵を飛ばします。
神官剣士ジュリアス : 「うおお燃える髭は信仰の証! この攻撃、必ず当てる!」
魔術師レックス:「なにか、俺にもできることはないのか…攻撃魔法以外でこの状況を覆せる何か……」(ルールブックの呪文リストとにらめっこ)「見つけた、解呪魔法【ディスペル・マジック】で【ファイアプロテクター】を解呪すればいいんだ!」
この奇策により、炎無効の防護が失われ、再びアルボルシニアは炎弱点をあらわにします。
炎嵐使いカナ:「この日のために重ねた鍛錬の成果! いざ!」そう言って主動作恩寵 《クリティカルキャスト》した【ファイアストーム】を撃ちます。
アルボルシニアの抵抗は抜いたものの威力の出目は低めにとどまりますが…
炎嵐使いカナ:運命変転を使いサイコロの天地をひっくり返す。これによりクリティカルに変更! 一回転! 33点炎属性魔法ダメージだ!
これにはアルボルシニアもピンチ。
そして締めは……
武闘僧 サツキ :【陣率:慮外なる烈撃】を使用して、命中と打点を向上させます!食らえ、《インファイト》攻撃!
これが痛烈なクリーンヒット、アルボルシニアのHPは0になります。
GM: 「ぐぬぬ…我が、我がアルボル量産メリア苗床計画が…!!」と言い残し、アルボルシニアは倒れます。
洞窟の奥に捕らわれていたメリアたちを解放した一行は被害者たちを連れて街へと戻ります。
武闘僧 サツキ : 「メリアさん達、燃えてないみたいで何より!」
神官剣士ジュリアス :「これも炎武帝の導きだな!」
GM:(まあ繁殖用なので殺しちゃうと意味がないから無事なんですけど……)
ギルド職員: 「お帰りなさい。首尾は上々のようね。それじゃあ、新たな仲間たちの初仕事の成功を祝して…!カンパーイ!」そういって名物のアルコール度数が高い爆弾酒を振舞ってくれます。
炎嵐使いカナ: 「……まぁそうだな。ひとまずは勝利に乾杯!」
魔術師レックス : 「ああ、完敗!」
神官剣士ジュリアス : 「乾杯!!!!」髭から引火した酒グビグビ飲む
武闘僧サツキ:「アハハ、兄者。酒が燃えておりますよ」
こうして、ふぁいあーずの冒険は色々ありましたが無事に終わりました。
爆弾魔サウマ : 「念のためあの洞窟の入り口を爆破して埋めておくか?」
神官剣士ジュリアス : 「地形を無暗に変えるとどういう影響があるかわからんからやめた方がいいぞ!」
爆弾魔サウマ : 「チッ……クレーターは戦場の華なのに……まだ爆破したりない」
炎嵐使いカナ:「なあ、こいつだけ追放された理由なんか違くないか? 危険人物だからじゃなくてか?」
魔術師レックス : 「こいつ、このパーティからも追放したほうがいいのか?」
炎嵐使いカナ:「いや……追放したら追放先でもっと酷い暴れ方するかもしれん。やれる限り一緒にやっていくしかなかろう」
大丈夫かな? まあ、きっと大丈夫でしょう。単発卓なのでこの話はこれでおしまい。
彼らの人生と冒険は続くけれど、それを見ることはもうないでしょう。
それでは皆さん、さようなら!
宣伝:GM青猫あずきのリプレイ作品『ALLグララン総進撃!』がグループSNE様から書籍化出版されます。現在、単行本化に向けてプロジェクト進行中ですので発売のさいは是非よろしくお願いします!
火球爆炎ふぁいあーず! 青猫あずき @beencat
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