04.GMは嘘をつくのではなく間違いをするだけなのです。

洞窟の中へと進み、仕掛けられた罠を解除しながらついに最奥部へとたどり着くふぁいあーず。

そこには4体のアルボルと、頭目と思しきアルボルシニアがいた。


アルボルシニア:「ほう? 我らが隠れ家に侵入してくるものがいるとはな」

魔術師レックス:「やはり、見立て通り樹人メリアの誘拐は貴様らの仕業だったようだな」

アルボルシニア:「ああ、我ら蛮族バルバロスが人族の街を落とすにはまだまだ手駒が足りない。手始めに軍勢を気づく苗床を集めようとしていたのだが。樹人でない人族には用はない。このアジトを見つけられたからにはここで死んでもらおう」


神官剣士ジュリアス:「外道め! グレンダールの炎の灰にしてくれるわ!」

アルボルシニア:「貴様らはドワーフのクズどもか? 先祖の怒り、我が一族に脈々と受け継がれておるぞ。貴様らはただでは殺さぬぞ。なぶり殺しにしてくれる」


爆弾魔サウマ:「そういえばあんたらはドワーフと魔動機師が嫌いなんだってな。それじゃあ、私もということか」(魔動機術に使うマギスフィアを見せながら)

アルボルシニア:「貴様は魔動機師か。自ら名乗り上げなければ楽に死ねたものを」

爆弾魔サウマ:「あいにくと炎に弱い連中に負けるような一行ではないんでね」


GM:OK. それでは戦闘前の会話もこのくらいで切り上げて戦闘処理に入ろう。

アルボルシニアの先制値は16だ。


爆弾魔サウマ : 先制判定は…(コロコロ…)駄目だ2ゾロ。また失敗か。


武闘僧 サツキ :腕輪を割って達成値をあげますがわずかに足りません。


GM:誰かが剣の恩寵でロールプレイボーナスを飛ばせば先制を取ることができるね。


神官剣士ジュリアス : 「サツキ !行くぞ! グレンダールよご照覧あれぃ!」と叫び鼓舞しよう。剣の恩寵! 味方の振ったダイス目に+2修整!


武闘僧 サツキ :「はい、兄者!」 先制判定、成功です。


GM:それじゃあ戦闘配置を決めよう。まずは先制を取った冒険者パーティの方が好きな人数を前衛に配置して、その後に蛮族側が前衛の人数の2倍になるようにキャラクターを前線に配置しないといけない。


神官剣士ジュリアス : 俺とサツキの2人かな。

GM:それだと魔物側は2人の2倍で4体前線に送り出さないといけない。アルボルを4体前線に配置して、後衛エリアにアルボルシニアを配置しよう。


爆弾魔サウマ : 小癪な。攻撃魔法の範囲外にボスを逃がしたな。


GM:それと前線に敵味方合わせて6体のキャラクターがいることに注意してね。【ファイアボール】と【グレネード】は5体までのキャラクターにのみダメージを与えるからうち漏らしが出る可能性がある」


炎嵐使いカナ:「では私から行かせてもらうぞ、【ファイアストーム】は15体まで狙うことができるからな前線に6体のキャラクターがいようとも関係ない!(コロコロ…)うむ。全体に19点」

神官剣士ジュリアス : そして俺たちドワーフに炎属性魔法はダメージを与えない!」


武闘僧 サツキ :「では次は私が動きます。ウォーリーダー技能で兄者を鼓舞して物理攻撃力を高め、自分は練技【マッスルベアー】と賦術【ヴォーパルウェポン】で打点を上げながらアルボルAに攻撃!(ころころ…)命中! さらに追加攻撃!」


弱点の炎属性魔法を受けた追い打ちに2連続の物理攻撃を受けてアルボルAが倒れます。これにより、前線にいるキャラクターは5体となり【ファイアボール】と【グレネード】での撃ち漏らしがなくなります。


爆弾魔サウマ:「それじゃあ《バイオレントキャスト》からの【グレネード】だ。マギスフィアを投げつけ爆発させる。ダメージは…ううん、思ったより伸びないな。前線に炎属性14点」


魔術師レックス :「俺の番だな。【ファイアボール】の行使判定は…(ころころ…)ちょっと低いな。抵抗を抜けそうにない」


武闘僧サツキ:それなら私が恩寵を切ります。「レックス 殿! 我々は炎が効きませぬ、手加減は無用です!」達成値+2で。


GM:OK。それだと抵抗を抜けるね。


魔術師レックス:残りのアルボルに16点炎ダメージだ。


わずか1ラウンドでアルボル4体が殲滅されました。

とはいえ、ボスは後衛エリアに引いていたため無傷。

ここからが本番です。


GM:それじゃあ、こっちの手番だ。何をするか…というか何ができるのかな。用意したばっかりのエネミーだからGMも把握してないや。えーっと森羅魔法7レベルまで…ん? あれ、こいつこんな魔法使えたの?」


神官剣士ジュリアス : GMどうした? ここから逆転できる。やばい魔法でもあった?


GM:「……。あった。補助動作で6レベル森羅魔法の【ファイアプロテクター】」


神官剣士ジュリアス :「なんだっけ、その魔法?」


魔術師レックス:「ああー! 1ラウンドの間、あらゆる炎属性攻撃無効のやつか!?」


爆弾魔サウマ : 「は?」

武闘僧サツキ:「GM、言いましたよね。炎無効のボスは出さないって!!」


GM:「いや、こっちも知らなかったんだよ。火に弱い敵ならアルボルかなと思ってシナリオ組んでレベル帯に見合った上位種を出してみただけで、まさか上位種は炎無効魔法を使うなんて今の今まで知らなかったんだって!!」


絶対絶命のピンチに陥ったふぁいあーず!

果たしてこのピンチをどう切り抜けるのか!?

って言うか切り抜けられるのか!?!?


次回へ続く。












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