その後

プルルル


ピッ


「もしもし?」


「おう!どうだった?」


「いや、まあ怖かったけど……」


「そっかー」


ザッ


「『直進してればよかったのに』」

ザラザラした男の声で急にそう聞こえた。


無言で固まっていると

「おーい、陽!聞こえてる?」

と呑気な大翔の声が聞こえてきた。


「ああ、聞こえてるよ。ばっちり」


携帯から。


だけではなかった。


消したはずのラジオ。テレビ。インターホンまで。


音が出せるあらゆる物から。


これ、どうするよ?



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夜の道先案内人 藤間伊織 @idks

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