物語としては不知火伝説というものを絡めて、主人公の恋物語を軸に話は進んでいくのですが、その物語の進み方として選ばれた舞台、寝台特急の中で描かれる出会いが素晴らしく、クライマックスの運命的な再会に繋がっていく感じも含めて、ずっとロマンチックだなと読んでおりました。クライマックスもその寝台特急という夜を駆ける絵面から、どんどんと華やかな展開になっていくのが、再会を祝福するようで素晴らしい構成だなと思いました。良い恋愛映画を観終わった満足感を得られますので、オススメです!
「あーもどかしい、故郷の町がわかっているんだから、聞き込みでも何でも方法あるだろ?何で誰にも話さないんだよ。頑張って!」と、まるで主人公の友達のような気持ちで応援しながら読みました。自分の気持ちを素直に口に出せる彼女も素敵ですね。終わり良ければ全て良しです。(^^)
なぜ浩介は、そんな時間のかかる交通手段を選んだのか?そこに作者の意図が隠れている。故郷の熊本の不知火伝説がどう絡んでくるのかも気になるところ。さあ、あな自身の目でご覧になってください。