転生先はどこですか?

マグロのお寿司

転生、そして?

「ポーションは買った。」「薬草も買った。」

「指輪は、買って・・ないな」


「さて、指輪も買ったし帰るか。」


その瞬間、轟音とともに

俺の視界は黒く染まっていった。


かろうじて目が開くようになった俺はまだ動かない首に違和感を覚えた。

しばらくして俺のいる部屋の扉がノックされる。

そのころには声も出せるようになりあたりを見渡せるようになっていた。

入ってきたやつは白いマントを着たやつだった。

古今東西マントを着たやつは魔法使いと言われているが、

存在自体が珍しく、生まれて42年あったことはなかった。

後ろにいる人は服装からしてヒーラーだろうか

魔法使いとヒーラーのコンビなど聞いたことないが

魔法使いは俺を見るなり慌てて近づいてきた。

せっかく麻痺にしたのだそれが解けては問題だからな。

安心しろ、いまだ足は動かない。

そんな思いが届くはずもなくやつは記憶消去装置を取り出し

俺に向けてくる。この光を浴びると記憶が無くなるのだ

とりあえず今は何もできないので、

何の抵抗もせずこの装置との餌食になるとしよう。

一瞬視界が奪われそののち、ヒーラーに肩をたたかれた。

本来ヒーラーは味方の回復をするものだが

麻痺魔法も使えるのかな、と感心していると

そのヒーラーが口を開いた


「あなた、大丈夫ですか?何か喋れますか?」


その言葉には何か緊迫感を感じる

麻痺をかけておいてお気楽な奴だ。


「残念だったなぁ。麻痺はもうないぜ」


俺がしゃべるや否や医者たちは部屋を飛び出し、

扉が軽い音を鳴らしながらしまった。


麻痺が解けたなら逃げる

今考えた格言だ。

ベッドを降り扉を開け、廊下を走る

今気づいたが、やけにきれいだ

捕虜は基本的に動く椅子に乗っていたり、

変な棒から攻撃を受けながら歩いている。

みんな逃げればいいのにとか思いながら

走っていると俺の腕をつかむものがいた。

ヒーラー一人だがそれはたちまち増えていき、

次第に負けてしまった。

あきらめて攻撃を受けようと怒られた。


「早く戻ってくださいよ、まだ治ってないでしょ!」


あの部屋に戻れ、というのかと思いながら

戻ろうとしたら、突然

全身を激痛が襲った。

失神そうなほどだ。

あの状況で持ちこたえたのはすごいと思う。

しばらくして、またもベッドに横にさせられると

先ほどの変な棒があった。あまり痛くはないが攻撃を受けた

こういうのは大体毒なのが定石だ。

体の隅々が痛いので、動けないし、

毒も回ってきたのか、眠くなってきた。

もともともう長くない人生だ。

目をつむると次第に俺は眠ってしまっていた。

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