第5話 王国崩壊計画

ルーナがアルボルを一掃した後何事もなかったかのように朝食が始まった。


美味〜!!ルーナの朝食は本当に美味しい。今日はトマトスープとパン。うますぎる。


「王族崩壊計画の話だが...。」


国家崩壊計画?なんだその物騒な計画は。

......だけどなんだが自分にも心当たりがある。この国アスチルベ王国はとても貧しい。王国政府は重い税をつけ国民の生活は困窮していた。だけど皆文句も疑問も持たずに税を払い、国の批判も聞いたことがない。私の住んでいた町の生活は困窮せず暮らせていたが隣町はひどい状況だった。


私は小さい頃「王様はどうして助けてくれないの?」なんて聞いたらすごい剣幕で怒られたっけ....。


 この二人もきっと今の国に疑問を持っているのだろう。



 「情報を持っている奴が現れたんだ。ここから三日ぐらいの場所にあるエッケタウンという小さな集落にいるらしい。」


「三日...。長旅ですね。」


「早めに行きたい。明日出発できるよう準備するぞ。」


「わふー」

み、三日?!死んじゃうよ普通に、むりむり。


「早速準備しますか」


★  ★  ★


「さあ、出発だぞー!」


「はい、ルビーちゃんも行きましょう」


「わ、わふっ、、、。」

これから三日間どれだけ歩くのだろうか不安しかない。だけどこの二人が国家崩壊計画を進めているのは分かった。もしかしたら自分が人間に戻る方法のヒントがあるかもしれない。ついていく価値アリだね。



ちょっくら休憩するか、とフレディーから声がかかった。今は正午ぐらいだろうか。早朝に出発してもう正午、なぜか体はあまり疲れていない。魔獣というのは体が強いのかもしれない。


「お昼ご飯ですよー。今日はね、野菜たっぷりスープです。冷めないうちに、さぁ」


ふわぁ〜いい香り。この香り嗅ぐだけで生き返るよ本当に。そちらに歩いて行こうとすると何かにぶつかった。


「わふっっ!!!」

ん、なんだよほんとにぃー。これ、なんだろう。人形?熊の人形だ。



「わぁぁ!可愛いぃぃぃいいい!!!テディベアかしら。」

ルーナはその熊の人形を拾い上げ、声を上げた。



「ほんとうだ。でもなんでこんなところに、、、。それに汚れもついていないな。こんな山道他に誰か来る人もいなさそうだし」



「確かにそうですね。じゃあなんでこんなと...。」




”触らないで”




そう声が聞こえたかと思うと空から大量の人形が降ってきた。人形たちはルーナにまとわりつきルーナをどこかへ連れて行った。私は犬になったのもあり完全に無駄な抵抗だったが人形にかぶりついた。あろうことかそのまま中に浮かび上がってしまった。


「んがががががが」という私の変な鳴き声と「ルーナ!!!!」と叫ぶリフーデの声がこの静かな森に響き渡った。




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🌟あとがき

どうもこんにちは。犬山ちるです。名前を変えました。最近リアルで予定が立て込んでいて書き込めませんでした。ほんと申し訳ない( ; ; )

これからも頑張ってまいりますのでハート、フォロー、コメント貰えると作者が喜びます笑これからもどうぞよろしくお願いします。


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魔犬になっちゃいました?! 犬丸ちる @koebisou

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