Epilogue

『ミナちゃん、バスケまた始めたんだってね!』

『うん。まぁ、昔ほど動けないけどね』

『ミナちゃんならすぐに上達するよ!神様に愛された女の子、だもん!』

『揶揄うなってば』

『ごめんごめん』

ゆうちゃんは相変わらず、プロとして最前線を走っている。私は大学生になった。少しずつ昔の感覚を取り戻している……気が、する。

『あ、ミナちゃん、今度大学遊びに行っていい?』

『ダメだよ。友達が吃驚してひっくり返っちゃうって』

『いーじゃん!サプライズだよ、サプライズ!』

『ゆうちゃんって、変わんないね……王子様キャラはどこへやら……』

『その設定は後付だもん。ね、いいでしょ。久しぶりにミナちゃんと対決したいし』

『えー無理だって、流石に』

『も〜いいでしょ!久しぶりなんだから!』

ゆうちゃんはきっと、画面越しに笑顔で打っている。あの日、私が魅了された、キラキラした悪魔的な笑顔で。

『一緒にやろうよ!』

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バスケットボールと地縛霊 ゆづき。さぶ。 @ayaka007

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