友人について

カイナ

#語ってみた

 はじめまして、私の名前はユタといいます。

 地方の小さい遊園地の社員スタッフとして元気に働いている

性別:女

属性:オカン

の雑食オタクです。

 普通に生まれて、元気に実家から保育園~大学まで通い、就職と下の姉弟の進学を機に一人暮らしをはじめました。

 ここまで自己紹介させてもらいましたが、私には大好きで大切な宝物のような友人が二人います。その二人とはとある大学に、感染病のため世界的に大混乱な時に進学して出会いました。

 私は正直言って初めは、大学で友人といわれる存在は作る気はありませんでした。なぜなら、それまでのたった十数年で私のメンタルはボロボロでした。

 保育園で人気の男子の取り合いに巻き込まれ、訳も分からず先生から怒られ(なんであの時怒られたのか分かりません)ました。小学校ではクラス全員から仲間外れにされました(真面目だから先生にチクりそうという理由でした)。

 その後、二年間の飼育委員会の活動を一人で行い(私が卒業し、数か月で世話していた鶏は虹の橋を渡りました)、逃げるように受検した中高一貫校では、それまでのトラウマから同じ部活の友人に依存し、その子が海外留学のため中退する(出発する1か月前に唐突に言われ頭が真っ白になりました)と居場所が無いと感じ、トイレでお弁当を食べるようになりました。

 これらの経験から私は人間不信を地で行くスタイルでした。

 でも、そんな私に優しくしてくれて共通の趣味を話したり、色んな知識を教えてくれる友人二人は、素晴らしい人だといえます。社会人となった今では、二人でルームシェアをして生活している友人は、色んな部分が凹凸ですが、魂が元々一つだったような人たちです。

 そんな二人の名前をレイ、ナギといいます。

 レイはフェミニンな綺麗なお姉さんのようなファッションを好みます。3人姉弟の長女で、自分の忙しさを自覚せず、どんどん色んな事に挑戦していくような子です。

 一方ナギは黒を中心としたモノトーンの中世的なファッションを好み、一人っ子。忙しくないと体調を崩すという仕事中毒です。

 私はまず、友人ぐらい作れと親に送り出された課外活動のグループでレイと出会いました。友人なんていらなかった私は自己紹介の時に自分が腐女子であることを暴露し、距離を置かれるために規制音が入るような話をしました。

 すると、レイは初対面で明らかにヤバいヤツな私を必死にとめ、後で電話しよと声をかけてくれました。正直、どうせ裏でこんなヤバいヤツおったwwwwとネタにされるんだろうなと思いつつ、友人つくれという義務を形だけ遂行するために電話をしました。

 しかし、レイは私の話を聞き、一緒に楽しく会話をしてくれました(つまり、レイも後から紹介するナギも腐女子)。そこからは、どうみてもクソな講師と先輩にイラつきながらも必死にレイと課外活動を続けていました。

 それなりに楽しいこともありましたが、正直、個人情報の漏洩や良いとこ取りの講師、先輩が嫌すぎて最後の数回はレイと一緒にさぼりました。

 ナギとはレイとクラスが離れてしまった必修科目で、近くの席に座ったことが知り合ったきっかけでした。そのころは、感染病対策のため、大学に登校できる人は片手で数えられるほどしかおらず、レイとも画面越しの会話でした。

 ナギはキャンパス近くに一人暮らしをしていたため、平常点のためにも毎日登校しているようでした。私は既にレイと知り合っていたので、人と話すのグループ活動以外はきついなと思っており、毎日人の少ないキャンパスには喜びを感じながら登校していました。

 ある日、バイトがあったナギは私がいつも乗っていたバスに乗ることになり、そこで顔見知りとして話すようになりました。すると、ナギは私が尊敬してやまない作家のシリーズを知っており、そこから流れるように隣の席で授業を受講するようになりました。

 こうして私は二人と出会い、キャンパスに人が溢れるようになった時期に、レイからの紹介でナギと奇人変人の集まりであった文芸サークルで活動するようになりました。

 サークル内ではやかまし三人娘と先輩から呼ばれるほど問題児であった私たちですが、すごく楽しかった思い出ばかりです。顔が二次元な男の先輩を女装させ、闇が深い小説を書き、新入生を(主にナギが)ナンパして口説き、お弁当を作って食事会を開いたりと本当に楽しかったです。

 そんな日常の中でふとした言動が完全一致したり、作品への解釈が合致したりとしていたレイとナギは、将来設計の一部が同じだったこともあり、大学卒業を機にルームシェアをしています。

 私がそのことを知ったときはついにかと思っていました。なぜかというとこの二人、お互いの勢いと会話の流れで長期休暇に国内外を含めず旅行の計画を立て、世間の情勢が許せばそのまま旅立っていたのです。私はルームシェアもそんな勢いではじまったのだろうと容易に想像できました。

 私もルームシェアには誘われましたが断りました。なぜなら、私は人間不信で就職先で何かあるたびにメンタルがメンヘラ女になるという謎の自信があったので、一人暮らし以外に考えていませんでした。なので、たまに二人に連絡をすると、会話についていけないので多少、寂しく感じる時もあります。

 だけど、それと同時に幸せでいっぱいになるので、私は今後も何があっても二人を友人として生きていきます。

 まぁ、来年には二人は国籍をオランダにでも移す予定らしいので、今からパスポートを作らないとなぁとは思っています。また、お色直しはそれぞれドレスとスーツを着たいらしいので、大変だろうなと今から巻き込まれる準備をしています。

 では、そろそろ興奮して鼻血を出しそうな後輩を落ち着かせたいので失礼します。

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