「最短の詩」
N
「最短の詩」
ある日、大きな翼を持つ天使に助けられた。
「その日以来、自分の無力さに、
さいなまれながら生きてきた」
だからだろうか、僕は天使が嫌いになった。
「あの大きな翼が嫌いだ」
大きな翼は邪魔そうだし、何より、
重そうなのが気に入らない。
「あの髪が嫌いだ」
金髪が眩しくて、綺麗なのも嫌いだ。
「あの性格が嫌いだ」
誰にでも優しく接する、彼女が嫌いだ。
それに、特別な存在なのも気に入らない。
でも、
「そんな彼女の事を嫉妬して、嫌ってる
僕自身が1番嫌いだ」
助けてもらったにも関わらず、
素直になれない。
そんな、自分が嫌いで仕方ない。
ある日、上から大きな羽が落ちてくると同時に
「少年、久しぶりだね!」
という聞き覚えのある声が、聞こえる。
間違いない、あの時の天使だ。
その姿を見た僕は咄嗟に
「あなたの事が好きでした」
それは押し殺してきた、本心であった。
天使は優しい笑顔で、
「私も、君の様に素直な子は好きだよ」
そう言って少年の頭を撫でた
「最短の詩」 N @Noa39
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