7.3. お金の流通量

 9月4日。夏祭りが終わってから一週間。私達の第二学期を開始する月曜日。とうとう忙しくて苦労な夏休みを過ごし、それぞれの若者に圧倒的な影響を与える新たな挑戦を迎える学期に入り、親しい白濱中学校に船乗りの制服の格好と通い直した。この月曜日から私が自分の初めての自転車をお母様に譲り、慶應の工学部の更新して提供した自転車に毎日乗り、詩的な海辺の学校に行ってきた。学校に近い家ならただ散歩して通う一方で、私のような学校に遠い家なら自転車があれば便利。小田原の中央の交差点に着いたところで自転車の鈴の音が騒々しく聞こえ、学ランと船乗りの制服の姿が道路を鮮やかに彩り遅刻しないように慌ただしく歩き始めたと見えた。


 学校に着いたところに海の風が優しく涼しく吹いてきた、7時45分頃の天気がまだ太陽に加熱されていても。相模湾に真っ直ぐ向かって日光の下で白くなる砂の城のように立っている白濱は火山の灰の色の浜辺上に凄く目立った。あと15分頃で都市のような『始業式』を開かず早速一番目の授業の始まりだが、学期を始める日に遅刻しちまうなんて困るわ。自転車の乗り手なら学校の後ろ側に到着することになった、三年前の交流会の自転車の最初の紹介以来この裏側の校庭を使用していたので。それで、パリのオリンピック以来改装した陸上競技場を毎日毎日回り道をして選手の皆に手を振りながらペダルを漕いでいた。


 右側の駐輪場に自転車を置いた時に智埼ちゃんと降恆ちゃんと出会い、一緒に右側の5年3組の教室へ駆け込んだ。駐輪場からもう10メートルを走って一階の廊下に着いた。上から見ると、完璧な『エ』の字のように見えるのじゃないかね。だから、この学校がまるで互いに背中を合わせる双子の建物から組み立てられたようで、『表側の建物』は両側の教室や、一階の職員室や、各階の保健室などの一方で、『裏側の建物』は両側のクラブの専用部屋や、三階の実験室と音楽室と美術室や、一階の倉庫などが配分されたよ。浜辺での入口に入り右を見たと、演劇、音楽大会、入学式、卒業式などを行う為の大きな道場のような体育館なの。一年生と二年生は二階だが、一年生なら左側で二年生なら右側で勉強している。その調子に、四年生と五年生は三階で勉強している。一方、三年生は二階と三階の中側を『独占』しているよ。また、紺青の屋根の上に下の内観の半分ぐらいの屋上は相模湾と小田原の景色そして夜空を見る為に追加された。私達が時々あそこに上りお弁当を食べているのさ。


 学年には三つの学級が割られ、学級の順番も大きいから中心に近いことになり、私達が5年生の最も遠い教室を所有した。但し、窓辺から地面に荒れる波を見たり、開けた時に海の風を迎えたり、目早かったら西北の八田蜜の橙色の屋根も見られたりして知識を脳が手に入れやすくなるものだった。各人の学生が勿論バレリーナの靴のような上履きを装備して貰ったのだが、多い運動を求める授業中にこの窮屈そうな靴に不快を下げる為、弾性の高い『中敷き』が足の裏に当てるように靴の内部に敷かれた。教室に入った時、いつも通り授業の準備に穏便な雰囲気を感じた。皆は私達を東京からの有名人と見做さず平常に挨拶し、次の勉強や互いの実家について雑談して爽やかになった。勿論、祭の売上も私達の座談を逃げられなかったからね。


 時間割が全然変わらなくて楽だった。月曜日は物理で始め、次々とは国語、数学、昼の休憩後は歴史、美術、そして課外活動にする陸上競技。正規の休憩まで学生と先生は順序に最終学年の難しい知識を思いっきり互いに交換して小さな討論を作り上げていた。松澤先生さえも先週のことをまるでさっぱり忘れたように代数の不等式を授けてくれた。等号に頼って方程式からの生活の問題を楽に手に入れた反面、その理想的な背景をやがて相対化したこの問題らが私達を挑んでいた。皆、先生、日向ちゃんさえもあの歓喜を心に抑えて迷宮のような問題を頭を抱えるほど解き掛けていた。松澤先生が数学大会を言及せずに私を特訓し始めたよ、不等式の問題を通して。八田蜜の方の純彦君も松山先生に同じことを始められたはず。


 昼食には夏祭りの売上の雑談の機会があったよ。9月だから夏の激暑がより優しくなったし、雲も海から白く多く来て青空を白くしたし、屋上がお弁当を食べる美しい場所となった。私達『花火團』の女性のメンバー、松山ちゃん、日向ちゃん、高橋委員長、綾瀬風紀委員、長谷川ちゃんもこの高い所に集合し、お弁当を空にしながら夏祭りからの利益による互いの生活の変遷について雑談していた。取り敢えず、『花火團』がどのように売上を統計し管理し『最強の武器』と共にしたのかを話し合った方が良いね。


 正子まで梟のように目覚めたせいで、屋台の掃除と片付けに9時頃『若原屋』の敷地に着いて一時間で遅かった。建設の時と同じ、私達も警官達と職人のおじさん達と一緒に屋台と舞台を空にし、木材の壁の絵を消し、最後の日にトイレの処理期を解体した。但し、笠人君の料理の屋台も最後に取り扱わないといけなかった、私達の『生物学的な発電所』の役なので。一番急いだのは屋台を空にすること、全てのおもちゃと服装を宛先付き品物にし原崎さんと森本さんの馬車に小田原へ乗せるのを通して。そうしていたのはもう七回目だが、一番多い品物を包むなんて手が凝っちまうほどだった。あんなに多いお土産を包んだのは何百枚の風呂敷が使われたのか分かったでしょうね。そして、壁の絵を消すなら少し辛くなったが、次の企画でより美しい絵を描き額縁に入れ壁にかけようと思うことによって、消さないといけなかった。だが、絶対に短刀とか鋭い器具で乾いた油の部分を描き落とせず、亜麻仁油と炭酸水素ナトリウムこと重曹の混合で絵に「ご機嫌よう」と優しく優冷たく言ってやったよ。


 それぞれの屋台と舞台に埃と汚い跡を拭い上げた上で、売上の会計という大事なことを実施した。夏祭りの売上が開幕の夜から陽数となった訳。笠人君と綾瀬ちゃんの『注文記録書』、それぞれの屋台を担当した友達の『支払い済み記録書』は一番大事な資料だった、澁薙君が保護し抜いた『宝の箱』の側で。お土産を包むところで純彦君と数学組も売上を頭から計算することが出来た。彼らの頭には最早大学で勉強される数学を使用する夏祭りのお金の流通量ぐるみを描ける問題が思い描かれたはずで、売上の最小値と最大値を定められたよ。夏祭りの一夜目を見做すと、敷地を一周歩いてきた案内係により、あの夜参加したゲスト達の人数が500人から750人と予測された。その人数では凡そ20%を占めたのは子供で、20厘から50銭までのお小遣いを貰って買えるゲストの類。残りは成人で、戦後の8圓の報酬を貰った元兵士、大学生、作物に30銭から6圓を稼いだ農家、5圓から9圓の月給を稼いだ日本人と外国人の労働者、毎月120圓以上獲得した貴族で分類された。子供なら最高でもお小遣いの75%を費やして支払う。成人なら多くとも労働者は給料の30%、農家は収益の半分、大学生は15厘から60銭、貴族は財産の10%を支払うということだ。二夜目と三夜目の大雨の為、ゲストの人数は七夜目で達成した凡そ1425名という最大値の60%と64%ぐらいだった。次々の夜の人数は1000名以上届き、六夜目なら最大値に漸近した凡そ1400名になった。成人のゲストの種類を順序に36%、32%、18%と14%だとしたら、祭後の売上の結末を推測で求めなさい。


 その仮説のような問題を出したって純彦君達の頭脳がどれほどやばいか分かったね。この問題からして、私達が販売したのはてっきり1圓どころか80銭にさえ届かない価格を設定したと見られた、お金持ちと平民の遠隔を『市場価値を満たす遊び場』に縮む為。『半仮想』な背景を描いたので、現実に近付くように確率に関して用いなければならなかった。その統計と共に純彦君達が正規分布を使ったそうで、屋上での昼食まで皆が宝のようなお金を貰ったがどうやってあんなに大きなお金が出てきたのか悩んでいて私に詳しく解説して貰うその為だった。その百分率は現実にどうか漸近するものの、主観的にゲストの種類の割合を投影したので、客観的にするには、出題者の心と好奇を満たす期待値が必要だ。その期待値は売上の推測。不定の現実との漸近は標準偏差と分散で、売上の範囲を定めやすい。


 毎晩の人数を問題に沿ってある数字で確定してみると、7要素の集合が出来た、{750、855、912、1000、1150、1400、1425}。その人数を総合したら結果は7492人だが、倉崎沙也香さんのように二夜以上参加したゲスト達が多いという現実なので、もし仮にあのようなゲスト達の割合は40%だとしたら、本当の結果は凡そ4495人になり、情報の擾乱をも減少出来た。これから子供の人数は899人で、大人の人数は3596人になる。大人の種類も出された割合に果たされ、労働者に1295人、農家に1151人、大学生に647人、貴族は503人だった。元兵士なら兵役による特別な労働者と見做されたところで、労働者の売上として計算しても良い。元兵士を労働者の10%にしたら約130人となる。


 そして、ゲストの種類の支払い方に従って平均の金額を測れる。子供は困窮な家庭故に若過ぎに生計を立てないといけない以外で、ほぼ親のお金に付き従っているので、彼らのお小遣いは連れて行った親の収入から抽出された多数だ。1厘は1圓の千分の1で1銭は1圓の百分の1によって、子供のお小遣いを平均にすると、\frac{0.02+0.5}{2}=0.26圓。彼らがお小遣いの3÷4を費やす故に、子供からの平均の売上は0.26 * 0.75 = 0.195圓 = 19銭5厘。子供に最も近い大人は大学生に決まっている。もしかすると大学生の金銭もうちの家族に送って貰った訳でしょうが、多分あの金銭の半分もアルバイト或いは社会的な課外活動から稼がれたようだ。アルバイトと大学の課外活動は活躍になったら、夏祭りと同じ物凄い売上を手に出来るが、大学生の特徴な事情によって、自分の財布を出来る限りいつかまで豊かに維持しないと。という訳で、大学生からの平均の売上は0.375圓=37銭5厘。


 元兵士は特別な労働者だと認められた、生計を立てる仕事に戻ったり新たに見つけたりする前に政府にロシアとの戦争の勝利への貢献により8圓の報酬を贈って頂いて。普通の労働者なら自分の苦労を売りお金を受けるので、元兵士はほぼ間違いじゃないが、ただ政府の方に。元兵士と普通の労働者は仮に同じあの給料を30%で支払ったら、元兵士は2.4圓=2圓40銭で、普通の労働者は2.1圓=2圓10銭。農家達なら収穫期による利益を半分で寛大に費やしたら、1.575圓=1圓57銭5厘。貴族なら財産の小部分だけで夏祭りを楽しんじまえるから、最低でも12圓。これから純彦君達の期待していた売上は \sum_{k=0}^{5}{N_k * \overline{M_{k}}} = 899 * 0.195 + 647 * 0.375 + 130 * 2.4 + 1165 * 2.1 + 1151 * 1.575 + 503 * 12 = 11025.2255圓=1万1千25圓25銭5厘。なんと夢のような売上だとは。純彦君がその数を出していった頃、彼が自分が竜巻っぽく弾いた十露盤を何回も叩いていたのだってさ。


 期待値が出てμとされたのちに、分散と標準偏差を通して売上の限界値は私達も囲い込める。分散を計算するにはそれぞれのゲストの種類の支払いの分散を確定した方が良いから、中々私達をもう長い一歩導いちまった。ゲストの一人一人が合計幾つのお金を支払ったのか完全に分からないから、彼らが支払おうとするお金の額面の出現の確率が互いに等しいと認めるなら連続一様分布を使う。要するに子供は\frac{[0.75*(0.5-0.02)]^2}{12}=0.0108、大学生は\frac{(0.6-0.015)^2}{12}≒0.0285、元兵士は\frac{(8*0.3-0.001)^2}{12}≒0.4796、普通の労働者は0.12、農家は0.676875、貴族は約11.998圓の2乗。母分散はそれぞれの子分散とゲストの種類の人数の積なので、結果は7059.973825圓の2乗で、分散の平方根でσとする標準偏差は凡そ84.024圓で統計の変動生が中々小さいと纏めたということだ。売上の範囲を囲い込むには、松澤先生が『統計の処理の最強の近道』と称えた『経験論の信徒の三シグマのルール』を使った。このルールは正規分布の出来た図を期待値と標準偏差の相関を通して区分し、三つの『確率の段階』で要素の範囲を拡げるという訳で、一番広い範囲は99.7%の確率に応じて[μ - 3σ、μ + 3σ]で写った。この確率を決めたと、売上の範囲は[10773.183圓、11277.327圓]で限られたと纏めた。わー、このやばそうなお金が実際に現れたら皆が可笑しくなっちまうじゃないの。


 仮定の問題から測ったお金に刺激されたところで、本当のお金を会計する出番だった。酒匂の川沿いで机の周りに純彦君と澁薙君が機械のように会計したあの時を思い浮かべたが、夏祭りの敷地の真中で机の周りに『花火團』に限らず、百倍に増えていた協力者も囲み込み、同じ緊張感と興奮感を混ぜて抱えていた、思いっきり会計中の八人の数学組を観察しながら。『チャリンチャリン』した数千個の硬貨、そして『シャリシャリ』した数百枚のお札はトランプを切るように数えられ、金額が大きくなったに連れ、それぞれの『会計係』が唇を微かに動かすことから額面を呼ぶことまで状態を変え、銀行のようなこの空間を盛り上げてきた。全員が自分の担当したお金を数え終わった後で、純彦君が左からもう一度確かめた。確かめた度に、各人の金額を読み出し、次の番で自動的に次の人の金額を足し、最後の人の番でとうとう本当の売上を同時に公開した。そう、夏祭りの売上は1万878圓29銭7厘。


 期待値より小さかったが、比例にすると、ただ凡そ1.33%で減ったから変動性を中々起こすことがなくて良かった。かえって、この金額は数百人がいたこの敷地をもう少しだけだったら本当に爆発させたところだった。そう、費用というのなら『花火團』の半年間掛かって蓄えた資本の1÷3、大学側の土地購入費の半分、そして皆が少しずつ寄付した資金を総合したと1千536圓44銭1厘だったが、この売上は七倍も大きくなってきた。大学の投資や皆のご苦労を余裕に報えるようになったが、関心すべき一つ目は契約書を守ることと、二つ目は税金を納めたり皆の貢献に相応しい収益を配ったりすることだ。


 費用で引き算をしたと、収益は9千341圓85銭6厘で、三で割ったら三つの側が同じ分を貰えて幸いだったね。もし仮にこの収益の数は3或いは3の倍数で割り切れないとしたら、三つの側に分け合った後の余りは税金に追加されることになるのさ。然し、この『割り切れ』といえば普通に紙上にしか出来ないし、実際に通貨単位の額面次第で配分して仕方なかった。ということで、私達がさっき言及した二つのすべきことをやらなければならない。


 まず、契約書通り、半分を費用にして使った850圓に対し、残りの半分を報う為に収益から425圓、そして東京からの色んな原料を報う為にもう土地代に等しい金額を配った。これは大学の発展費にしたが、850圓を出した早稲田と慶應と、原料を一番多く提供した東京大学に対応するには、二つの私立大学にとって土地代を報う収益の分、東京大学にとって原料を報う収益の分が主要な割合にされた。こうして私立大学と国立大学の間に不満を起こさずに将来の企画の為に利益を共有出来たよ。なお、特に三人の先輩の八人のクラブは100圓、厚喜さんの35人の写真家達は175圓、早川さんと小林さんの36人の楽団は150圓のご報酬を贈って貰ったよ。


 次に、私達の夏祭りを自身で承認し仲間の公募を許可してくれた二つの中学校に両校の運営費、日向町長の政府に地方の金庫を増加して配分した。八田蜜と白濱に同じ350圓、そして日向町長にとって小田原の発展費とする650圓や、税金とする1千圓を納めた。こんなに大きなお金を納めたのはもしくは日向町長がこれを使ってどんな風にこの田舎をもっと都っぽくしたり、警官達に報酬をあげたり、自分をもっと明るくしたりするか、町長の決定次第でしょうね。


 最後に、この夏祭りを作り上げた皆に収益の残りの54.5%を配っていく。理想郷で報酬をいずれの仕事をやる誰にも分け合う代わりに、皆の一般的な役割に従ってお金の多さを調整しようとした。夏祭りに頼るに従ってお金が多く稼がれる。何故なら、経験塗れの職人さん達は私達の仲間でいる子供達がいた家族を十分に養ったり、自分の同僚のお腹を満たしたり出来る営業を何十年前建て上がったので、夏祭りの建設は趣味或いは夏休みの暇潰しだと思っていたはずで、お金のことに拘らないとしたの。だから、建設の経験を共有して下さった職人さん達の218人は爽快に最も少ないお金を受けた。少ないと言われても施設の作業員の月給に相当な3圓だった。そしては私達の友達、夏祭りの担当者。皆は自分の入った組で自分の担当を一生懸命出来上がったからさ、貴族のような同じ豊富な報酬を貰い甲斐があったよ。42人の担当者は少年祭の頃の2倍分である90圓で自分の金庫を豊かにすることになった。こうして『花火團』はどうでしょうか?暇潰しの動機のせいで、夏祭りの提案者とか司会者というより、『首謀者』とか『無茶な監督』と呼ばれている、私達は、今までも。火曜日から木曜日まで発刊した新聞で書かれた幾つかの夏祭りの記事もそれらの弄りっぽい言葉を加えて面白さを濃くさせたが、ただ夏祭りの想定外の成功を強調する一般的な内容を完成させたの。起こっちまった全てによって、私達『花火團』は109圓を金庫に追加した、将来の企画の期待と共に。もう一つは残りの3圓85銭6厘は誰の方がもらうのか、収益の配分における最後の会議で絶賛した。そのお金は私と純彦君に次なる数学大会の第二弾の覚悟に『特別なお小遣い』として保存されることにしたの。


「なるほど。今はお金の配り方を理解したんだ、私は」と言った久保浅美くぼあさみちゃん、夏祭りに参加するのを拒否した私達の学級の2÷3の一人でいる。家族と一緒の旅行によって最初から参加しなかったものの夏祭りにどうか貢献したこともあった、ゲストとして。


「うん。実は三権分立の仕組みを知ってたらあのお金の流通を簡単に理解出来るよ。ただそのお金がどんな風に計算されたのか数学の専用道具が必要なので」


「あの用語を分かりやすくした為、貴方はお弁当をまだ半分残してた一方で、私達は完成しちゃったよ。貴方の膝のお陰だね」


「膝よりも荒波の方が絶対に理解させてやるんじゃん、綾瀬ちゃん。二次関数の曲線に少し似てるけどまさに平面に触らず浮かんでるみたいものだ。何故なら正規分布の関数は二次関数を冪指数にして特別の定数に冪乗の底とされたの」


「えっ、二次関数の全体を?冪指数を抽象化するの?」


「その通りよ、綾瀬ちゃん」と言った遠藤ちゃん。「図書館から借りた高等数学の参考書によると、あの抽象化のことは統計学のあの関数に運動性を追加してあげた。冪乗なら底が何よりも必要で、ネイピア定数は最強なの」


「今の時代はネイピア定数の力を全て開拓してないものの、開拓し切ったと経済の世界が大変震えるかもよ」


 智埼ちゃんが笑ってそう言った。「あの定数はさておき、あたし達は経済を一打ちで『ポン』ってやってもうたやん。あの草原から貴族達さえも夢で見るしかあらへん利潤を持ってきて皆に配ったったなんて、この田舎をほぼお金持ちだらけの田舎にしたのんが」


 高橋ちゃんも言った。「そうよ。夏祭りの記事はずっと新聞の隅々で見られたわ。最低でも9月の真中まで発刊し続けてるかもしれない。こうして全国の皆は私達のお催しによって興味を持ってく」


 降恆ちゃんが反駁した。「君楽観的過ぎない?あの木曜日に起こしてしまった喧嘩を見返した時、興味より羨望とか憤怒が多く掻き立てられると考えてる。大成功だった新しい祭があったら、他の祭に触れて、政治を操る勢力に波紋を広げることもある訳」


「降恆ちゃん言う通り。多分祭の後、私達を目の上のたん瘤と見た奴らがいつよりも大変動き出すから覚悟するのが余計じゃないよ」

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