　ノート

　この『ふところ島のご隠居』という作品は、『小説』であり、『物語』です。

　そこに書かれている事が、史実だと主張する気は、毛頭ありません。

　この作品では、登場人物たちの心の動き……『心を描く』ことを最重要としています。

　歴史的なデータは、作者本人も、嫌いではありません。むしろ、狂気と言っていいほどに好きなので、ずいぶんと熱中して、現地に足を運び、調べうるかぎり調べましたが、人間の『心を描く』こと以上には、重要視していません。

　そういうわけで、歴史的な視点という面だけをみれば、この作品は、たくさんの仮説を集めた、『仮説集』だと思ってくだされば、幸いです。

　この『ノート』では、歴史的データを集めた際の、学問的な内容を書きとどめておきたいと思います。

　小説の内容には、直接関係してきませんので、読み飛ばしていただいて、かまいません。

　細かい内容に興味のある方のために、付録として、付け足しておきます。

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