最近の漫画について

ばじる

第1話 「復讐・スカッと」について

 最近の漫画などの創作物に「復讐物」が増えている気がする。

 なんらかの困難に直面した時、それを超えるのではなくそれに異を唱えてやり返す。努力をして困難を越えるのではなく、困難が存在することはおかしいのだから、と是正を求めるスタイルである。


 今まで「困難を越えろ」と言われ続けた我々はそれを爽快な物として消費できるが、「今まで」を知らない子供たちはそれを「スタンダード」として納得してしまうのではないだろうか。


 「子供に『でもそれ、あなたの感想ですよね?』と連呼されて親は大変そう」という趣旨のツイートが一時期話題になっていた。

 「ほれみろ、子供たちはすでに『そう』なっているぞ」と鬼の首をとったように高らかに勝鬨を上げたかったが、「論破厨」は私の同級生にもいた。

 ネットでバカッターなどのヤバいやつが話題に出るとよく言われる、「インターネットによって世界が広がったことで、今までクラスに1人いる程度のやつがたくさん目につく世の中になった」という理論の一例なだけなのかもしれない。し、そうではないのかもしれない。

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