近未来にて錬金術師は笑う

@sodecaxtuku

第1話

今から約100年前、ある科学者が世界を変えた。


その男は手始めに世界の食を変えた。

"All FOOD"それは完全食の一つにして現在の主食である。


それは記憶と感情を基に形状変化をする食べ物である。知っている食べ物なら強く念じるだけでそれと全く同じ味、食感を感じる事ができる。

例えばラーメンを食べたいならラーメンと強く念じるだけでラーメンへと変化するなど。

尚且つそれらは完全食故に栄養素等は全てが入っている。


これが世間に発表された時、世間からは多大な賞賛と、それよりも遥かに多い反発が世間を賑わせた。


人道的に欠けているだとか、コックの仕事を奪う気かなどなど。

しかしその否定的意見をも黙らせる発明を次々に発表した。


消費エネルギー0の車、超強力なパワードスーツ、万能薬、果てには星の環境を操作する事のできる装置等。


人類の技術を何千年も押し進めたその男の名前は天堂寛、俺の祖父だ。

そしてこの俺、天堂翔はその天堂寛が作った天堂財閥の次期総帥にして御曹司。


いつか成人して総帥になる日まで。

俺はこの街東京で、自慢の科学力を使って遊ぼうと思う。


「ははっ、今日は何をしよう」


今日は前回中途半端に終わった東京湾の清掃をしてみようかな。

話題性もあるし、しかも新作のテストには丁度良いな。


「早速出番だな、"ALCHEMIST.s GROVES"」


目的も決まった事だし早速遊びに行こう。


俺は椅子から立ち上がり手袋を着ける。

そしてヘルメットを頭に被ってガレージへと向かい愛車のバイクに跨る。


「ははっ」


楽しくなってきたな。




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