第63話 『体感思観』寸感
2020年7月5日の早朝。
郵便箱には岩手日報しか入っていない。
「雨だから盛岡タイムスはビニール袋詰めに手間取っているのかな?」と思ったのも一瞬。
今日は日曜…〈日曜休刊〉の初日だった。
▼そういえば4日の『体感思観』で編集局の大崎真士記者が書いていたなぁ。
「タイムスは創刊51年目、週1休刊に踏み切った。〈価格据え置きで月4、5日休む〉という盛岡タイムス社の方針に、読者の皆さんも多くのご意見をお持ちだろう」と随分大胆な発言だ。
▼その大崎記者が「入社以降、背中を見てきた。仕事ぶりは手本だった」と慕う馬場恵記者は更に大胆だったらしい。
「先々代編集局長相手に、見出しの付け方で口論するのを何度も見た。追い越せないまま、先輩が職場を去った」と続く。
▼6月27日の『体感思観』を探し出し、馬場記者の「出会いを糧に」を読み返す。
「思うところがあり四半世紀、勤めた職場を去る。たくさんの人との出会いは一生の宝だ。心から感謝したい。第二の人生もしっかり歩まねば」と結ばれていた。
そんな先輩後輩コンビと、温かく(?)見守るデスクにもエールを贈りたい。
▼新聞社によって〈署名記事〉の扱いは異なる。
ネットで検索すると…。
「1行でも他者に手を入れられた原稿は既に自分のものではないから記名を外してくれ」と譲らない記者も(広い業界には)いたらしい。
〈署名記事〉とも違う『体感思観』は、盛岡タイムス記者諸氏の署名コラムと受け止めたい。
▼ベテラン記者からは「青二才が!」と、軽くあしらわれたかもしれないが…。
「新型コロナで世界も私たちの地域も激変の時。社業継続のためだけでなく、報道機関の端くれとして地域やそこに暮らし働く人たちと向き合う。そうでなければ、必要とされる新聞の道は閉ざされる」と、大崎記者の心意気や良し。
(20200712)
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