第60話 微言流素

 昨今のコロナ禍で休日もステイホーム。

 気晴らしは「青山登山!」とばかりに、マンションの外階段昇降を…。

○コロナ禍にて運動不足と徒歩により九階までの昇降を妻と

○目のまえの空気をつかみ腕をふり百六十段をくだりまたのぼる


▼どうしても書斎に籠りがちで(本屋へ渉猟散歩もできず)本棚の整理がてらに読書三昧となる。

 そんな曝書もどきを終えれば、キンドル版から〈読み放題〉を手当たり次第にダウンロード。

○コロナ禍で渉猟できず楽しみはアン・リミテドのキンドル本のみ


▼ステイホームのゴールデンウイークに書いたのが〈新コロ〉と語るシリーズ。

 盛岡タイムスの配慮に感謝しつつ読む、毎朝の連載が一週間の楽しみだった。

○コロナ禍の時事ネタつづくエッセイの週一枠では消化しきれず


▼初夏の岩手で、武漢の〈新型冠状病毒感染症〉は見つかっていない。

 ちなみに〈コロナ〉はラテン語で〈王冠〉を意味し、その形から太陽の最外層の名前にもなっている。

 〈ウイルス〉を中国では「病毒」と書くようだ。

○習近平が「病毒」と呼ぶウイルスで中国責めるトランプ政権


▼全てのウイルスが〈病毒〉をまき散らすわけではなく、人間の役に立つ種類もあるわけで…。

 それにふさわしい借字を考えてみよう。

 細菌より微細なウイルスだから〈微〉を使いたい。

「ヴィールス」と昔は呼んだことだし、「微言流素」にしよう。

 借字だって(時代の流れで)変異するかも…。


▼古代中国では、臣下が王の失政をいさめるため婉曲なたとえ話を王に語ったらしい。

 それが「微言」だという。

○人類の傲慢に対する警鐘を先住なる〈微言流素〉が鳴らすと覚ゆ

○〈微言流素〉は「さまよへる遺伝子」正にいま爆発的に世界をかけをり


(20200622)

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