第56話 『大本営発表!』

 団塊世代だから、大本営発表を実際に見聞きしたわけではない。

 しかし昨今の「新型コロナウイルス感染症」報道には、うさん臭さを越えてキナ臭ささえ感じる。

〇戦争を知らぬ世代の我らとて大本営発表に危惧いだくなり


▼辞書には「太平洋戦争中に大本営(最高統帥本部)が国民に向けて発表した戦況情報。末期には(戦況が悪化しているにもかかわらず)優勢であるかのような虚偽の発表をくり返した。転じて(政府や有力者などが発表する)自分に都合がよいばかりで信用できない情報」と。


▼情報が乱れ飛ぶなか、とりあえず見るのは厚労省ホーム頁の〈新型コロナウイルス感染症について〉だろうか…。

「大本営発表?」を見たあとは、世界の感染状況も〈worldometer〉で確かめておきたい。

 日本語では〈COVID-19情報共有〉も興味深い。


▼四月末、国際医療機関に勤務する友人K君からメッセージが届いた。

「大切なのは〈宣言〉ではなく〈内容〉である。〈努力〉より〈効果〉そして〈結果〉だ」…全く同感である。

「グーグル社が公開した〈COVID-19コミュニティ・モビリティ・レポート〉など人々の移動をモニタリングできるツールによると、今のところ日本の政策の〈効果〉は十分に見えていない」とも。

○Googleは人の移動を監視してCOVID-19を防ぐというが


▼2003年〈日本・エジプト合同医療調査団〉で(K君らと)イラクに派遣された。

 その時に御一緒した岡本行夫氏が、4月24日に新型コロナウイルス感染症で亡くなられたと聞く。まだ74歳だというから他人事ではない。(合掌)


▼日本には(海外の経験やデータから学ぶ余裕も)考えて準備する時間もあったはず。

 医療崩壊が進んで死者が増えるかどうかは、われわれ一人一人の行動に懸かっている。


(20200518)

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