第50話 〈夢〉の五輪

 東京2020は延期になったが、名称は(2021とならず)2020のままらしい。

 すでにCOVID-19がパンデミックとなり、終息など見通せない今となっては、無責任な楽観的先送りでしかない。

 …と思う。


 確かに「オリンピック中止」は莫大な損失をうむだろう。

 …かと言って(追加費用をあてて)延期した末の中止という最悪のシナリオだけは絶対に避けたい。

○「延期」とふIOCの決定に金と政治の見え隠れせり


 クーベルタン男爵が夢枕に立った。

「COVID-19は人類共通の敵です。他者や他国を誹謗しあう時ではありません。地球人として立ち向かいましょう」と。

○今こそはオリンピズムに則りてパンデミックに立ち向かひたし


 閑話休題…東京2020を(幻ではなく)早急に「夢の五輪」へ棚上げしてほしい。

 今後の状況によっては、冬の北京2022やパリ2024も同様である。


 今の世界にオリンピックを云々できる余裕などないはず。日本から叫ぼう。

「世界中の知や金をCOVID-19対策に集中させたい!」と。


 いずれ治療薬ができても、それで終わるという保証はない。

 もし(抗ウイルス薬に抵抗する)ウイルス変異が起これば、第二波(COVID-20?)の心配もある。


 私たちが今やるべきは「三密」を避けることだという。

 これを油断して①密閉(換気の悪い空間)に…②密集(多くの人)が…③密接(接触・会話)すれば…爆発的な患者急増(オーバーシュート)も懸念される。


 クーベルタン男爵のお導きで無事に乗り切れた時こそ「夢のオリンピック」を現実に開催すればよろしい。

「より速く!より高く!より強く!」のオリンピック・モットーを思い出す。


 今こそ、商業主義を本来のオリンピズムに戻す絶好のチャンスでもあろう。


(20200406)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る