組織のエージェントとして殺人マシーンとなる訓練を積み、ただ与えられたミッションを遂行するだけの少女、千歳。そして、それと瓜二つの用紙を持つもう一人のエージェント、菜花。
しかし彼女らは組織を抜け出し、とある学園で生活しつつ、その平和を守る秘密の仕事につくことに。
もちろん、そこでは殺しは厳禁。時に荒事になる場合もありますが、それでもそのルールを守らなければならないというのは、二人にとってこれまで受けてきた教えの中にはありません。
そしてそれ以上に戸惑うのは、普通の学生としての生活。もちろんそんな経験なんてあるはずもなく、右も左もわからない初めての環境に飛び込むこととなった彼女たちは、時に十二、三歳という年齢以上に幼く見えることも。
新しい世界に、殺人マシーンとして生きてきた常識は通用しないのです。
ならばそんな世界は、二人にとって行きづらいものなのか。
確かにそこには、慣れないこと戸惑うことで溢れていて、それ故に時には失敗だってあります。ですが同時に、それまで得ることのなかった、人と人との温かい繋がりだってありました。
どちらの方がより良い生き方か。読者としてはもちろん殺人マシーンでない方ですが、選ぶのは今までそれ以外を知らなかった千歳たち。そちらを選んだとしても、慣れるまでには時間がかかりそう。
それでも、少しずつ自分の生きたい生き方というのを探していってほしいです。
この学園には秘密の組織がある。
そんな都市伝説がある学校の地下室で目を覚ましたのは、記憶を持たない女の子。彼女がこの物語の主人公の一人、千歳です。
そんな彼女の体にはナイフによる刺し傷があり、どうやらかたぎの人間ではないようです。
そしてもう一人の主人公は、千歳と瓜二つの女の子、菜花。
二人ともどう考えても訳有り。今まで戦う以外の生き方を知りませんでしたけど、たくさんの人と出会い、新しい生き方を探していく。そんなお話。
作者様の描く他のシリーズと世界観を共有していて、他作品を知っていると思わずニヤリとするキャラクターも登場します。
千歳と菜花、二人の視点で送る、バトルあり、友情ありのアクションドラマです。