一人ぼっち
それから数ヶ月が経った。
オレはサキュバスのいない生活に戻った。
…なんか心にすっぽり穴があいたみたいだ
った。
ミュン…
またどこからともなく飛んでくるんじゃな
いかって毎日空を見上げては、サキュバス
を探した。
でも、もういないんだよな…
なんだよ。勝手にきて修行とか言ってキス
しまくって充電とか言って毎晩抱きしめて
寝てとかさ…
フッ。
あーあ、アホくせー。
オレは夜空を見上げながら涙を流した。
‼︎
涙で滲んでよく見えなかったけどあの鳥‼︎
オレは黒い鳥を追いかけた。
「おい!待てよ‼︎おまえジョセフだろ!」
どんどん山の方に飛んでいく鳥…。
ミュンは、どうなったんだよ。
教えろよ‼︎
オレは必死になって追いかけた。
すると森の奥で鳥を見失なった。
…
くそッ‼︎
⁉︎
こんな真っ暗な森の中にあかりが…
なんなんだよ、あのひかり。
オレはそのひかりに吸い込まれるように向
かった。
‼︎
人が横たわっていた。
⁉︎
ミュン‼︎
「おい‼︎ミュン‼︎返事しろよ。ミュン‼︎」
ピクリともしないミュン。
耳がない。
羽もしっぽもない…
…
どういうことだよ。
修行に失敗してこの山に捨てられたのか⁉︎
「ミューーン‼︎」
オレはミュンを抱き抱えながら大声でミュ
ンを呼んで泣き叫んだ。
ポツン。
オレの涙がミュンの頬に落ちた。
「…ん、ここは…」
「ミュン‼︎生きてたのかよ‼︎よかったー」
「あ…あれ?ジョセフがさっきまで…」
「ジョセフならどっかに飛んでったよ」
「あー…」
「ミュン、大丈夫か?」
「うん。」
オレはミュンを抱き抱えながら家に帰った。
とにかくミュンを助けることに必死でジョ
セフが木陰から見たいたことに全く気がつ
かなかった。
家に帰りとりあえずホットミルクをミュン
に飲ませた。
ゴクゴクゴク。
「ぷハァ、美味しっ」
ニコッ。
「ミュン…」
「あ、そうそう!わたしもうミュンじゃない
の」
「えっ⁉︎どういうこと?」
フフッ
ニコ〜っと笑った後、
「わたしね、もう修行終わったって。で、名
前はミユだよー」
と嬉しそうにまた笑った。
「え、ミユ…、待てよ!修行終わったってこ
とは、もう会えないってこと⁉︎」
「ううん。その逆!人間になれたの」
「マジかよ⁉︎ミユー‼︎」
オレはミユを力いっぱい抱きしめて
「おかえり」
と言った。
「うん。ただいま」
とミユが答えた。
「そういえば、ミユの居場所ジョセフが教え
てくれたんだよ」
「あー、ジョセフはね大魔王様なの」
「は?鳥が⁉︎しかもジョセフって呼び捨てあ
り⁈」
「あのね、人間界では鳥の姿してるだけ。あ
と、呼び方も人間界でだけだよ。」
「あー…なるほどねー」
「大魔王様は、わたしのお父さんなの」
「はぁ⁈お父さんかよ。オレ呼び捨てしちま
った、、」
アハハ
「そうなんだ。でも大丈夫。お父さん優しい
から」
…優しい大魔王。
余計に怖い。
「ところでなんで修行終わったの?死んだか
ら?」
「ううん。ん?ま、そうなるかな?」
「えっ?」
「あのね、自分の命よりも守りたい人が出来
たら修行が終了だったんだって」
「あー…ミユ。あのときオレを守ってくれて
ありがとう。」
「うん」
ミユは、あのときオレに好きって言ってく
れた。
だから、オレもちゃんと言わなきゃ。
「ミユ、オレミユが大好きだよ。結婚してく
ださい」
と伝えた。
すると涙いっぱい溜めてミユが、
「はい。」
とこたえてくれた。
こうしてオレとミユは、結婚して子供も産
まれて幸せに暮しました。
おしまい♡
サキュバスと猫のハーフ♡イケメンとのキスがご馳走♡ 猫の集会 @2066-
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