婚約者が消えた。認めたくないけど騙された私。そんな失意の中、偶然立ち寄った本屋で奇妙な本と出会う物語。自分より不幸な物語を読みたい。不幸で暗くて悲しい物語に、私は飢えていた。心の拠り所を求めていたのかもしれない。しかし、思わず手に取ったその本によって、数奇な運命を手繰り寄せてしまう。これって、まさか、ひょっとして。見覚えのあるストーリー。この後の展開は、そして最後は…。事実は小説よりも奇なり。