第4話 金髪くんとの出会い

『私目線の恋物語』4話

『あの、帽子落としてますよ』と声をかけたのは金髪の男の子だったの。

私、王子様かと思った。それで、なんて言ったらいいか分からなくて、黙っていたら、ずっと私の目を見て言うのを待っててくれたの。

私無我夢中で言っちゃった、変なこと。

『彼女とかいますか?』

そしたらその子が笑って言ったの。

『話噛み合ってないね、彼女?今は募集中。僕の彼女にもしかしてなってくれる? 嘘嘘冗談だよ』と手を横に振った。

私は思わず、『立候補しても良いですか(大声で)』周りの視線を一心に感じ、本で自分を隠して小さくすいませんと言った。

彼は私の耳元で小声で『明日、またここで会おう。その時、言うから』

でも私は彼の上着を掴み、彼の耳元で言った。『明日は病院があるから来れないの、だから明後日でもいい?』

すると彼はこくりと頷いた。

彼はその場を離れ、何処かへと消えていった。

私は図書館の机の下で小さなガッツポーズをして喜びを噛み締めた。

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私目線の恋物語 ソノハナルーナ(お休み中) @eaglet

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