[変更済]MISSION 17 :鳥は分類上は恐竜である
愛機の一つ、ガチタン
今、ここヨークタウンに走る路線の大型駅、『エデン駅』のめっちゃ線路内にいます。
「いやさー、なんか作為的なものを感じね?
今回の襲撃は」
燃えて横たわる列車の近く、とりあえずそれなりーなメープル味の合成食糧とミネラルウォーターで小腹満たしている私と、ハムスターみたいな頬張り方のルキちゃんと、ありすちゃんの目の前、
実はもう80代後半のお人、まぁでもまだ見た目は10代とあのソラさん以上に若く見える強化済みボディな人、
トラストに所属する企業の一つ、O.W.S.の社長のテレサ・オーグリスさんが、同じく合成食料を……封が空いちゃったやつをつまみながら語っていました。
「作為的な?」
「おかわりください!」
「そう作為的な。
ちゅーかこのみない顔の子食べすぎじゃね?太るぞ?」
とりあえずルキちゃんにこのままじゃ賞味期限前にしけるまぁ食える長方形のクッキーみたいな合成食料を空いちゃった箱ごと渡しておく。
話し続けましょー。
「……まぁ、そこのシンギュラ・デザインドビーイングの一件があった日にこれっていうのもさー?
しかもウチの
「えっと、赤サブレだっけテロ組織の名前?」
「ブッ……ww
レッドセイバーが赤サブレにww
……綴違うけど、あんなの赤サブレでいいか」
「あれー?」
何故か肩にコアラみたくくっついていたコトリちゃんに、よじ登られて頭撫でられました。
何故じゃ??
「まぁ問題は、赤サブレにだれが、いや
「…………ゴクン、ところで、なんでシンギュラの事を知っているの、おばあちゃん?」
あ、そういえばサラリと言われて気づかなかった。
「あのねー、仮にもウチの火星支社の株を意見言える程度抑えているAI社の女狐火星人CEOが、
バブちゃんになった程度で情報共有遅らせると思うワケー?」
あ、あのバブちゃん状態でお仕事やったんだクオンさん。
「しかし、そこまで読心するとか怖いー。
まぁおばあちゃんなのは認めるけどさー?」
「…………怖がられついでに言うと、もう既に誰がやったかの容疑者リストと、この戦いで確保したテロリストの処遇を既に考えているあなたが一番怖いわ」
ルキちゃんの言葉にしてたははー、と笑うテレサ社長。
どうする?なにする??怖いよその笑顔が。
「ま、ゴミムシの処理なんて適当でいいって感じ。
それよか、準備できたみたいだよ?」
顔を左に向けたテレサさんの視線の先に、私たちも振り向く。
いつもの、どこにでもあるeX-Wアセン変更用の骨組みとアーム達が合わさってる多目的組み立てシステムに浮かぶ、腕部と、脚部。
その脚部は細く、ついでに人体とは逆に関節が曲がっていた。
《軽量逆関節……いつの間に作っていたんだ?》
「『F204 “A-Fragilis“』。アロサウルスの名前を持つ新型軽量フレーム。
ま、本当はコアと頭部も出来ているけど……」
「……今はどっちも無いんですか?」
「無いんだよなー、これがねー?
あそこで燃えてる」
と、指差す先頭車両あたりの炎の中で横たわる貨物を指差すテレサさん。
ダメそうだな……見て分かるもん、ダメって。
「コア無いけど、使う?
損切りで、君が鹵獲したってことで請求書は出さないでおくから」
「使わせて欲しいんですけど、問題はティタニスの壊れた部位もコアパーツなんですよねー。
星空見えちゃうんですよ」
「うわー……ましてタンク用の1001Bコアかー。
まだ重装型じゃ軽い方って言ってもなー……」
《軽量逆関節は、できれば積載量に余裕はあったほうがいいからねー。
テレサ社長、あれの積載量って体感どれぐらい?》
「私たちO.W.S.のパーツだから、見た目よりは高いけど……
1001Bぐらいかな?」
《余裕あるようで無いねぇ》
コトリちゃん、そういえば普段から逆関節は良いぞと必ず言うぐらいの逆関節好きだもんね。
そのコトリちゃんが唸るって事は……
「ねー、コトリちゃん、この脚なにかまずいことがあるの?」
とりあえず、詳しい人には聞いてみる。
《逆関節はね、トップアタックが基本の戦い方なんだ。
相手より高度が高い位置を取り続ける。
本来逆関節は、あの鳥とか獣脚類みたいな関節構造のせいで本体は同クラスの2脚に比べると重いせいで、やや出力高めのブースターじゃ無いと2次元移動は遅くなるし、旋回性能も、特にアサルトブーストを利用したターンだと若干同じような2脚だと遅くなる。
だけど、構造上常に垂直の2脚と違ってバネのある形であるし、ブースターの可動域も下方向に強いからこそ信じられないジャンプ力と、重さに似合わない対空能力がある。
けど……重さがあるのには変わらないから、いくら前脚部でも軽量2脚と並んで低燃費と言えどねぇ……》
「積みたく無いのが人情で……」
「へー」
改めて聞くとそんな脚なんだ。
「……あれ?はい質問!
なんでそんな重い上にブースターが高出力なのが必要なのに他の脚より低燃費なの?」
と、ルキちゃんいい質問した。
《…………逆関節って、2脚より歴史が長い脚でさ。
ほら、MWのみんなも逆関節でしょ?あれには意外な逆関節の特徴があって、それが低燃費の理由だったりするんだよ》
え、なになに、それは?
「どんな理由よ?」
《実は、逆関節ってあの構造からは信じられないぐらい安定性の高い脚でさ、
オートバランス維持に使うリアルタイム矯正の時のカウンタートルク、まぁ要するにバランスを維持するのに使っているエネルギーが2脚よりだいぶ低いんだよ》
「そうなの?」
《意外でしょ?
おまけに、脚が重い、旋回が弱い、ってことは、転じて空中から地上まで下の方向に脚が重さで引っ張られるから、逆に姿勢制御力が2脚より高いんだよ。
酷い言い方だけどタンクと同じ理屈。
軽量2脚がとにかく軽いから低燃費なのに対して、
逆関節は、その構造の結果意外な形で燃費が良くなってしまった脚なんだよ》
「「へー……!!」」
この鳥とか恐竜みたいな脚がね……
《……進化の歴史って環境に適応したから、っていう偶然の産物で、そこに大いなる意志も神サマもいないって言うのが自論だけどさ、
この足を持った恐竜は、獣脚類は、今も地球で生きている。
現生鳥類って名前の空飛ぶ恐竜は、あの逆関節の構造のまま火星でも繁栄している。
そう思っちゃうと、逆関節型の戦闘メカは、案外2速歩行の人型よりもずっと『正解の姿』なんじゃ無いかなとかつい思っちゃうんだ。
そうじゃなくても、私は好き》
「そりゃいいけど……
でも手脚だけじゃ戦えないよぉ?」
コトリちゃんの熱意は分かったけど……
困ったな、結局結論はパーツが足りない。
「…………おーい、みんなー?
ちょいっとこっちへ来てほしいなー?」
と、気がつけばいなくなってたありすちゃんが、近くの貨物列車の上に立っていた。
「どうしたの?」
「なんと、コアがここにあるんだよ!」
『なっ!?!』
どう言う事だ!?
と言う訳で、
そこで我々が見たものとは!?
「あっ!?」
────インペリアルの色って一眼でわかる、脚が壊れ片腕のないeX-Wの横たわった姿だった!
「コア無事じゃん!!
システム動くし、よしアセンブリモードで、腕部と脚部外すよ!」
脱出したのか開きっぱなしのコアの中、コンソールを叩いてテレサ社長の手で、バシュンと壊れた手脚をパージする。
《スプートニク-99フレームだ!
カチューシャクラート製、宇宙活動可能な軽量機用コアで、空中戦向けかつEN電動効率と低燃費が売りのコアだ。
手脚がもげても大気圏再突入可能で、その結果対エネルギー防御能力も高いんだ。ほら断熱圧縮の熱に耐えられるって事はレーザーにプラズマも耐えられるって事。
頭部も意外と優秀で、高速ロック型のやや広角FCSかつO.W.S.製みたいな複眼バイザー型のカメラだ。
何より、結構安い》
「へー……しかもこれ、もしかして私たちで運べる?」
「たしかにスペック上の重量なら!!
そうとわかれば、私たちで案外持てる重さのコアとそれについている頭の部分を、エッサほいさと運ぶのだ!
多目的組み立てシステムに運んだコアと頭パーツは、アームに運ばれて腕と脚の間へ。
いつ見ても不思議な、他社製でも互換性のあるeX-W規格を通して繋がる。
「よし!じゃあティタニスから外しておいたブースターとジェネレーターを付けてみますか!」
「そのジェネ、フラウロスじゃん!
お金持ち〜?」
「あはは、なんだかんだずっとお世話になってるなぁ、このフラウロス」
《最高級クラス以外とはいえ、いいジェネレーターだもんね》
私が、最初の機体だった頃のアルゲンタヴィスの強化の為に、ちょっと奮発して買って以来、
ずっとティタニスを支えてくれてるいいジェネレーター。まさしく『人権』でもあったやつ。
これを、コアまで飛んで、マッコイ商店でユナさんに教わった簡単な手解きの整備知識でジェネレーターをセット。教わってよかった。
「よし!じゃあ次はブースターか!」
「待って待って、ティタニスの内装そのまま使うって事は……!」
どうしたい、ありすちゃん?そんな青ざめて
《あ、やばい!!
どっちもアヤナミ製か……!!》
「なんかまずいっけ?」
「まずいよ!!
アヤナミマテリアルブースターは、軽量機フレーム売ってる会社なのに、軽量機に乗せると過剰推力なんだよっ!?」
なんだって!?
《もうやるしかないけどさ……
乗せてみな、飛ぶぞ?物理的に》
「ちょこわ……まぁないし良いか!!
ストライクブーストは平気!?」
《シンセイスペーステクノロジー製の、ブラストアーマー機能なしの手堅い高出力型。
こっちはまだ常識的》
ならいっか!
とりあえず、手早くでもユナさんの手順思い出しながらブースターを外していく。整備の手解き本当受けてよかった。
こっちは、それぞれ多目的組み立てシステムに乗せて装着していく。
ま、一部はちょっとありすちゃんたちに手伝ってもらって自分たちの手で最後の装着をするけど。
「よし、フレーム出来たね?
じゃあ……武器を装備しようか!」
と、テレサ社長さん自ら、多目的組み立てシステムのある車両の隣まで、武器の入った貨物を引っ張ってくる。
強化済みってこういう時便利だな……手伝おうっと!
「今ある武器は、ウチの社のだけじゃなかったりするんだよねー。
だからある意味で選択肢は幅広いけど……」
「…………私もみた感じだけで武器の特性がわかるほどオツムは良くないんですよねー」
引っ張ってきた貨物車両の中、武器の量はたくさんあった。
《うーん、参ったね。
ぱっと見、いつもと違う武器しかないじゃん》
「コトリちゃん、いつもと違うって?」
《ホノカちゃん、基本は遠距離か中距離の撃ち合いが得意じゃないか。
でも、今ある武器全部、交戦距離がかなり近距離寄りなんだよなー……》
「じゃあ……どれ装備するにしろいつもより近づかなきゃダメ……ってこと??」
《そうだね》
「……あんた、それキツいんじゃないの?
要は戦い方変えろって事でしょ?」
たしかに、横にいるルキちゃんの言う通りだ。
「…………やってみるか」
「え?」
「ある武器はこれだけだし、今回は戦い方変えよう」
「アンタ……私に武装合ってないって言った口でそれ言うわけ?」
「ないなら仕方ないじゃん。
やるだけやる」
いつだって、こっちが有利なわけがない。
今ある手で最善を尽くして、が
「…………そこのデカいスナイパーキャノンはダメなの?」
《軽量機にスナキャはアホ》
「軽量機スナキャとかネタアセンじゃん」
「らしいよ?」
ルキちゃんの指差したスナイパーキャノン、前にティタニスで使ったやつだけど、構えて撃つのが必須の武器を動き回る機体に乗せちゃいけないよね?
「じゃあ……コトリちゃん、そんなちょっといつもと違う武器の中なら……何が良いかな?」
《そうだな。
じゃあ……》
─────コアに乗り込んで、神経接続端子と私の背中の端子を繋ぐ。
《メインシステム、通常モード起動》
先に繋げていたコトリちゃんの声と共に、視界が暗転して頭部パーツの視界に切り替わる。
<コトリ>
《さて、武器の確認もう一度するね。
右腕部は、私のだーい好きな重アサルトライフル♪
『04AR “D-Antirrhopus”』。
バトルライフル並みの口径だけど、あくまでアサルトライフルだから距離減衰がキツイ。
射程はいつも使ってるライフルの半分ぐらいと考えて。
なんなら、一番効果発揮するのはいつもの1/3の距離だ》
おニューの機体の右腕部に握る大きなライフルは、このままブッ刺せそうな剣みたいな形をしていた。
いつも買おう買おう言われてた奴だけど、何というか持つと分かる重量感、ってのを神経接続を通して機体から私の脳に送られてくる。
<コトリ>
《そして左腕、
いつものバーンズアーマメンツ製、ガトリングマシンガン、ガトマシ。
GMM-400F。別名は『400ガトマシ』》
そして左腕には、3つの砲身のガトリングを握っていた……ん?
「ヒナちゃん、400ガトマシ、って言う割には、装弾数800発なんだね?」
<コトリ>
《70年前のB型だったころは400だったよ。
まぁ、性能が変わってないなら、これはマシンガンとして言うならすごい瞬間火力を持ってるよ。
それでいて、昔より弾切れまでは長いかな。
と言っても油断しないで。
この腕の射撃安定性だと、距離によってはだいぶ弾がバラけたりするから》
「これも近づけってことか」
<コトリ>
《ここで良い知らせと悪い知らせを教えよう。
このアロサウルス腕、肩にミサイル生成機能とランチャーを内蔵している『シンセイ式腕部』ってタイプでさ、これも積載量とか同じミサイルランツー買う値段出す必要あるけど背中に何か別の武器付けた上で、ミサイルも持てる優れものだよ?》
「良いねぇ!軽い割に火力があるんだ!
で、悪い知らせって?」
<コトリ>
《今ついてるミサイル、O.W.S.試作パーツ『0XMM“A-Meyer“』は、
その……バレーミサイルって言って、同時複数発射した小型のミサイルを散弾みたいにぶつけるって奴でさ、誘導方式もいつものセミアクティブでミサイルの運動性能もちょい弱めで、》
「いつもより近くで撃て?」
<コトリ>
《そう言うことなんだ。ごめんね相棒》
「知ってたよ、相棒。
となると背中のコレらも?」
<コトリ>
《正直説明不要なんだけど、まぁ教えておくね。
右側は、アヤナミマテリアル製パルスレーザー
広範囲に拡散するパルスレーザーだ。
近づいて撃て。以上》
そして、ともう2か所。
<コトリ>
《左側には、意外と積載に余裕があったから、いざって時の保険を二つ用意した。
というかコレでも十分だけど、一応、の武器を。
左には小型ウェポンラック、つまり腕部用の武器を背中に背負えて、その場で交換できるっていう奴と、
そこのラックと、脚部の格納にある、ブレード。
私は大好きだけど、コレはちょっとかなーり変なO.W.S.の武器。
『03KB “E-bellamanus“』。
エルリアンサウルスの名前を持った、マジでなんの変哲もなければただジャマハダルみたいにシャキンと展開する実体ブレード。
もう一度言うけど、ただタンクの装甲に刃が負けないってだけの実体ブレードだ。
本当はレーザーブレードが欲しかったけど、アヤナミマテリアル製品がパルスレーザーしかなかった……ごめん》
「ま、使うことほぼないと願いたいね。やっぱブレード、そこまで得意じゃないから……
格納にもあるけど、御守り代わりって事で」
ガショガショ、とこの新しい機体を前に出しつつ、ちょっとだけコンソール操作。
eX-Wの便利機能発動!バチッという音と一緒に表面の塗料の色を変化!
カラーリングをグレーと黒、ちょっと黄色のいつもの私のカラーに!
「これの機体名、何が良いかな?」
<コトリ>
《いつもと毛色が違うから、いつも通り古代の巨鳥から名前付けるけど、言語を変えよう。
『ハーストイーグル』。
地球はニュージーランドにかつて存在した巨鳥、ジャイアントモアを狩ったと言われる、巨大なワシだ!》
「ハーストイーグル……!
いつもの感じじゃなくて、英語だね!!」
<コトリ>
《学名まんまだと『ヒエラアエタス・モーレイ』だけど、いつも以上に毛色が違うからね。
英語の方にしといたよ》
良し、良い感じだ。
<ありす>
『準備は万端だね!
ま、私もオッケー!!』
ハピ☆タンのピンクの機体が隣に来る。
見ると、いつもの4連装オートキャノン持ってる腕が、なんか四角いの二つ並んでる肩の別パーツになってる!!
背中武器も、グレネードじゃなくて別の……エネルギー武器かな?
「ありすちゃんのハピ☆タンもお色直し?」
<ありす>
『ふふーん♪長時間のライブ用なんて言ってみたり〜?
しかも、ホノカちゃんの新しい愛機と同じシンセイ式腕部〜☆』
キュイーン、と四角いの二つ並んだ両肩が、パンを焼くトースターみたいにミサイル発射部分をニョキって生やす。
おぉ!こっちも意味なく肩ミサイルハッチ開こう!
カパ、ウィーン
ありすちゃんの機体も揃ってウィーンと出し入れ〜♪
うへへへへ♪
<ルキ>
『……バカやれて良いわよね、アンタたち』
と、ルキちゃんの、お母さんのお下がり4脚も、大胆に変更!
両腕、大口径スナイパーキャノン〜♪
背中にも中型スナイパーキャノン。
「ルキちゃん、良いじゃん!」
<ルキ>
『……何?私遠くからコソコソ撃ってれば良いってワケ??』
<テレサ>
『いやいや、戦術とか気にしている場合〜??
こういうのは、勝てりゃいいのだよ、お嬢ちゃん?』
なんて言いながら登場するもう一つの4脚、
たしか、メソゾイック・キマイr……
ふぁっ!?!?!?!?!
<テレサ>
『ん?』
そこにいた、O.W.S.性の4脚機。
本体フレームは普通。頭はいつか使って結局売ったリトロナクスとかいう奴。
ライフルは、同社製のおっきいバトルライフルと、私も使ってる良い感じのライフル。
問題は、
何その背負ってるでっかいの??
扇風機??クーラーの室外機??
あとキャノン????
「なに、」
<ありす>
『その、』
<ルキ>
『でっかいの……!?』
<コトリ>
《『試作兵器D』じゃねーか!?
火星にもあったの、そのNGウェポン!?》
NGウェポン!?
たまに名前だけ聞くし一回しか見たことないあのやばい兵器!?
<テレサ>
『たははー、まぁそゆこと!
御守りみたいなもんだし、使うこと無いと思うけど大事なものだし持ってくね?』
……まぁ、驚いたぐらいデッカいものだったけど、いいか……良し!
「じゃあ、気を取り直して!」
<コトリ>
《メインシステム、戦闘モード起動するよ》
行っちゃいますか、と言おうと思った瞬間、
レーダーに敵反応!しかもこっちに銃向けてるのが見える!!
「ヤバッ!!」
タタタタタタタタ、
機関砲が飛んでくる。
とっさに、それを回避するためにジャンプした。
そう、ジャンプしたんだ。
「うぉ!?」
────気がつけば、高度が一気に上がって、隣の光が灯ったままのビルの屋上が見えていた。
「は、ヤバッ!?!」
新たな愛機、ハーストイーグル。
その機体が、今初めてこれまでと勝手が違うって事が分かった瞬間だった。
***
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