[変更済]MISSION 14 :びっくりドッキリ秘密兵器
傭兵系美少女、大鳥ホノカちゃんの今の任務は、
<グウィンドリン>
『
突撃する歩兵を支援する!!
G小隊も全員叩き込めるだけレーザーを叩き込め!!』
公爵さんの指示と共に、
目的は、塹壕とかいうモグラの穴から出ている兵士さん達だ。
<コトリ>
《ガトリングを叩き込んで!!
相手に反撃させない様に、とにかく数を叩き込むんだ!!》
「オッケー、コトリちゃん!!」
てなわけで、私の操るティタニスの射撃開始!
プゥン!ブォォォォォォォォォォォォォッッ!!
爆音と一緒に回る砲身!
ティタニスの背中のガトリングが凄い勢いで弾を吐き出す!!
弾薬費が偉いさん持ちでよかった!!もう800発!!
ブォォォォォォォォォォォォォ!!!
恐ろしい音と一緒に恐ろしい量の弾丸が吐き出される。
適当に薙ぎ払ったら、塹壕から顔を出したり何か出してた人々が粉砕された。
<グウィンドリン>
『進め!!動きを止めるな!!
反撃が来ない間に突破しろ!!』
私達、
<ありす>
『先頭には立っちゃだーめ!
全て焼き付きしちゃうぞー!』
隣の真っピンクのガチタン、ありすちゃんの『ハピ☆タン』の両腕に握られた、全然ファンシーじゃないガチの4つの砲身がある武器からボボボボ弾が吐き出されていく。
いや凄いわ、その先見たくない勢いじゃん。
私の撃ってるガトリングの先だけでもちょっとグロ注意で見たくないぞー?
<シルヴィア>
『そぅら、直撃だ!!』
少し前の方ですごい光が見えた。
ズギャァァァン!!
雷が落ちたみたいな音……上がるすごい煙。
何があったのかな?
<シルヴィア>
『キャッスル・ブラボー、敵前線基地『消滅』を確認!』
<グウィンドリン>
『Gリーダーよりキャッスル・ブラボー!
報告は本当か?』
<シルヴィア>
『いやごめんごめん!
全部真っ黒こげだし『消滅』意外わかんないや!』
えー……怖いんですけど……何が??
<コトリ>
《ブラストキャノン。指向性を持たせたブラストアーマーだよ。
自分の周囲を吹き飛ばすブラストアーマーのエネルギー全て集約して一点にぶっ放す、火力だけなら最強の武器。
ま、当てられればの話だけど》
そんなの食らうとは、敵さんマジで可哀想だね!
恨んでもいいけど、寝てる時出ないでよね?
<コトリ>
《なんて言っている間に、塹壕の上だ!
ここからは敵の陣地だ!》
案外速かったな……あ、今話してたブラストキャノンとかの爆心地っぽい穴が見える。
でこぼこした道をギュラギュラ履帯で踏み越える。
有刺鉄線?効かないね。
パァン!
と、なにやら私のティタニスのEシールドにぶち当たる。
<コトリ>
《砲が生きてる!どこから!?》
<アンネリーゼ>
『ごめんあそばせ!ブラッドハントレスより、敵の後方に砲がまだ生きている!!』
<ク・レリック>
『こちら蒼鉄王国軍、偵察隊!
帝国の奴ら、早々に第1防衛ラインを破棄して防衛ラインを下げてます!!!』
<テレサ>
『なんちゅー手際の良さ!!
まずいっしょ、そうなると早めに防衛ラインを耕さないと、混戦になったらeX-Wの火力が活かせない!!』
<グウィンドリン>
『分かった!!
ティタニス、ハピ☆タン、キャッスルブラボーは先に行け!!』
おっけー!
ストライクブースト起動!!このメタクソな惨状の戦地を飛び越える!!
キュゥゥン、ヒィィィィィィィィィィ!!!
ガチタンといえど、音速に近い速度でひとっ飛び!
歩いている兵を越え、なんだか戦っている場所の近く!
上から見ると、迷路みたいな穴の道を進む相手が見える!!
<コトリ>
《ぶっ放して!!兵を補充させないで!!》
「おっけー!」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!
ティタニスの両肩ガトリングが火を吹いた。
異形のレプリケイターとはいえ人に向けて撃つのはちょっとアレだけど、悲しいけどコレが仕事だ!!
容赦はしない。出来ない。
恨んでいいから、死んでくれ!!
まぁ……こんな砲弾の雨霰で死なない方がおかしい。
身体を硬化できると言っても、このガトリングの吐き出す弾ですぐに四散する。
初めて知ったよ。いや気付いてなかっただけかも。
レプリケイターの血の色は蛍光イエロー。
でも……血なのには変わらない……!!
「夢には出るかもなぁ……!
いや、前にやった橋の上の人間撃つのと変わらないかな……!!」
<コトリ>
《…………違うのは、彼ら、彼女らは私達相手でも勇敢なんだろうね》
ティタニスのEシールドに、大したダメージもない銃弾が当たる。
赤い肌の兵士が、片腕血だらけなのに撃てる方の腕に銃を持って、歯でなんとか装填しながら撃ってくる。
ティタニスのカメラ性能はいいから良く見える。
後ろで脚が片方ないレプリケイターを引きする同族。
吹き飛んだ上半身をお姫様抱っこしながら叫んで泣く人、手榴弾っぽいものを全身に巻き付けて特攻して爆散する人……
死んだ仲間を引き剥がして機関銃を撃ってくる人、
怯えて頭を抱える人、人、人……!!
─────戦争だった。
今初めて、今までMWに乗ってたり、何かに乗ってる相手だったりじゃない。
そりゃ私も私自身の手で殺した相手はいる。
ああ、私バカだから言葉間違っちゃったな。
これが虐殺か。
「こんなことして、目標金額の1/5か」
私って血も涙もないんだな。
あまりに冷静に、右腕のプラズマキャノンで相手をダースで消し炭にしている。
左腕の持ち替えたバトルライフルでウザい砲のある場所を吹き飛ばし、ガトリングで人を人だったものに変えていく。
こんなことやってるっていうのに、吐き気も無い。
まぁかわいそうね。そうは思うけど、それだけ。
<コトリ>
《君も酷い人間だ。
コレだけの奪う命を金扱いか》
「だって、コレが仕事だし」
嫌だけど、出来ないわけじゃない。
私は、むしろ嫌な仕事だからこそ、早く終わらせたいんだ。
「にしてもさ、たまに思うんだ。
こんだけ血まみれになってる私、普通の暮らし送れるかな、コトリちゃん?」
<コトリ>
《普通無理だと思うよ。普通はね。こんな頭のおかしいことしちゃPTSDとかになるし、逆のそんなだから辞められない離れられないみたいになる。
ただ、君はなんか、殺した人間偲ぶことはあるかもしれないけど、ごく普通に過ごせそうなんだよな。
…………君はそういう意味ですごく怖い人間だ。
そんなこと言いながら、今何人殺した?》
あ、制圧完了してんじゃん。
蒼鉄王国の兵士さんたちが塹壕を進んでいくのが見えた。
「わかんないなー……地獄行き決定分じゃない?」
<コトリ>
《……簡単にいうけど、こういうことして因果が回って殺されるって考えたことある?
案外、速攻地獄行きかもしれないよ?》
「いつものことじゃんコトリちゃんや。
こうして、汚い仕事してる以上はさ、順番はすぐそこだよ。
ただ……だからこそ今は、『今日じゃない』ように努力するんじゃん。
私は、酷い人間なんだからさ!」
神経接続を通して、ティタニスのガトリングがまた火を噴く。
増援も殺す。味方の被害は低い方がいい。
と、その増援を傍から何か大爆発するものが撃ち込まれて地上から消える。
<ありす>
『君って、アイドルの才能もあるかもねホノカちゃん?』
気づけば隣に、すっかり土煙と硝煙で彩られた真っピンクのガチタンがやってくる。
「ありすちゃん」
<ありす>
『みーんなが大好きなアイドルはね、ポップでキュートなだけじゃない。
それでこそ誰よりもシビアな顧客のマーケティングの予想なんかも必要なんだぞ?
たまーに、ありすちゃんのキャラじゃなーい事も、お仕事だからやらなきゃダメ。
それもきっちり確実に。
これって、
アイドルの才能って、傭兵の才能に近い所あるってこと。
ホノカちゃんどう思う?』
「……言えてるかも。
アイドルやったらお金稼げるかな?」
<ありす>
『結構稼げるぞ☆
ただし私ぐらいの愛嬌も歌唱力もキャラの強さもないとね!
ついでに言えば、私ぐらい全てを焼き尽くしちゃう力もないと!
ボォン!!
ありすちゃんのハピ☆タン、名前からは想像できない凄まじい破壊力のガチグレネードが、言葉通り全てを焼き尽くす。
<ありす>
『私はいつだって正面から行くよ!
それしかできないもん!
でも、ガチタン系アイドルはそう簡単に削れないぞ!』
言葉通り、帝国軍の砲撃を集中して食らってるのに微動だにしないハピ☆タン。
そのまま進んで、反撃のグレネード一発で砲撃も黙らせる。
すごい……アイドルの乗ってる機体と思えない男らしい姿だ!!
「このまま奥まで────」
<テレサ>
『うわ!?なにコイツ!?
やばーーーーーーーーーーい!!』
その通信と一緒に、凄まじい光がこっちにやって来た。
バシュゥゥゥゥゥ……!!!!
その光は隣のハピ☆タンに直撃。
その右肩の装甲を吹き飛ばした。
<ありす>
『削られた……ありすちゃんのハピ☆タンが!?』
<ヒナ>
《この反応冗談でしょ!?
『Sp133』!?!なんであの超重元素が!?!》
「なにそれ……え!?」
前方、土煙をかき分けて、だいぶ低くなった太陽を影に何かの影が立ち上がる。
デカい!!
ティタニスは低い方だけど……2、3倍はある!!
「────驚いたかぁ!!!
人間とやら!!!」
戦場に響く、拡声器もないのにまぁよく通る大声!!
そのデカい影、だんだんシルエットが見えてきたそれの背中に乗っかって立つ何者かの姿が見える!!
「オレは!!
赤鋼帝国初代皇帝!!
ムルロア・ゼノバシアだ!!!
そしてコイツが我が帝国の秘密兵器!!
その名も……
『
────仁王立ちする赤い肌の人の下、
もう言い訳できないぐらいストレートな『怪獣』の顔が現れる。
ティラノサウルスみたいな恐竜が、直立したような姿!!
背中から伸びる、もう一つの腕!!
その下の腕もかなり太いし、金属の3本爪が光る!
馬鹿でかい尻尾が大地を揺らして、
なにやら背中にある背鰭みたいなのが、
そして大きく開けた鋭い歯の並んだ怪獣の口が、光ってますけどまさか!?!
<コトリ>
《避けろ直ぐに!!!
あれ『荷電粒子砲』じゃないか!?!》
───一瞬眩しくって死んだお婆ちゃん見えちゃった。
ティタニスを急いでアサルトブーストしたおかげで、再開は一瞬ですごいホッとした。
ホッとした後に、さすがに背中に冷や汗が出てきた。
「驚けぇッ!!!
貴様らを倒すには充分な物を用意したぞ!!」
はーっはっはっはっは!
って笑い声がよく戦場に響きますねぇ!!
「────でもいう通り、コレまずいかも!!」
まさか、そんな物持ってくるだなんて!!
予想外な事態だ!!
報酬上乗せだよね!?
***
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます