MISSION 2 :機体を強化しよう






 朝です。

 私こと大鳥ホノカは、困ったことに朝7時には必ず起きてしまうのだ。


 昨日は、例のパイロットスーツから普段着のTシャツという、可愛くない格好になって寝てしまった。





「おはようございます、大鳥ホノカさん。

 本日はまだ依頼は入っておりませんし、ショップへ行きませんか?」




 朝飯作ってたら、同じくスリープモードっぽかったオペレーターさんが起動してそう言ってきた。


「ロボットもデートのお誘いとかするんだ‪……‬」


「ああいえ。紛らわしい言い方でした。申し訳ございません。

 ただその‪……‬やはりというか‪、機体の強化はしておいた方が良いのと思われます。生き残るためにも」


「‪……‬機体の強化?」


 オペレーターさんはロボだから、ご飯いらないかなって目玉焼き一人分だけをテーブルに置いて尋ねる。


「はい。

 スワン、傭兵‪……‬その武器である最強の機動兵器、エクシードウォーリア、eX-Wエクスダブル

 それを使って戦場で戦うのであれば、二つ強化しておいた方が良いことがあります」


 かなり真剣な感じに言ってくる。

 真面目に聞いておいた方が良いってことか。


「二つの強化って?」


「ひとつが、貴女自身の強化です」


 私自身の‪……‬?


「‪……‬もっと操縦を上手く慣れってことですかね?」


「それもありますが‪……‬あなたの身体自体を、強化手術によって機械に置き換えた方が良いということです」


「えぇ!?」


 ちょっとそれは驚きなんだけど!?


「現在、スワンで生身の人間の方がごく少数派です。

 というのもeX-Wの性能の進化と共に、人間単体での能力が追いついていない部分が多いのです。

 強化人間『プラスアルファ』は、この時代の傭兵の間では普通の事です。


 生身では上限がすぐな対G耐性‪……‬つまり機体の動きの激しさで失神をしてしまわないよう操縦できるかという部分、

 そして、武装使用の限界などが、貴女を強化手術することで全て解決できるようになっているのです」


「そういえば‪……‬あの、ストライク、ブースト?で、合ってるかアレだけど‪……‬あのすごい勢いで飛べるやつ、結構キツかった‪……‬」


「でしょう?最悪、アレで網膜剥離からの失明もあり得ます」


 えっ怖い。


「強化手術には、段階があります。

 神経接続装置のみを取り付ける「Lv.レベル1」

 内蔵や眼球などを人工物に変える「Lv.2」、

 全身を機械化する「Lv.3」

 そして、eX-Wの性能を最大に引き出す為に各種の改造と調整をされた「Lv.4」。


 この中でも、Lv.2までは強化手術を施す事を、我々トラスト側は強く推奨しております」


「えぇ‪……‬でも体を機械にしちゃうのか‪……‬」


「ご安心を。Lv.4でも今は見た目にさほど差異はありませんし、もしも傭兵を止める際には、今では生体の身体なんて簡単に作れますので元にも戻ります。


 ‪……‬‪……‬ホノカさん、私は貴女が傭兵を辞めたいという気持ちは否定できません。

 ただ‪……‬もしも契約解除金を支払うつもりなら、出来れば早いうちに身体の強化も考えておいてください」


「‪……‬これは‪……‬すぐには答えられないかも‪……‬」


 強化手術が当たり前か‪……‬そりゃ、学校にも疾患のせいで身体の一部機械化した子ぐらいいるけど‪……‬

 うーん、これはすぐに答え出せそうにないや‪……‬


「ええ。

 なので、最初はやはり‪……‬与えられた機体の強化をお勧めします」


「機体の強化‪……‬?」


 って何?あのロボ、強くできるの?


eX-Wエクスダブル最大の特徴は、その拡張性です。

 例えば、街に見かけるMWと、この前戦ったMWは見た目こそほぼ同じで、せいぜい武装が違う程度でしょう?


 しかし、昨日見かけたランカーの機体‪……‬形を覚えていますか?」



 うーん、そんなに詳しくは‪……‬


 と思ったけど、

 そんなに詳しく覚えていなくて良いって事に気づいた‪……‬!


「‪……‬脚細い人と‪……‬あれ、片方なんか、脚ぐねぐねじゃ?」


 そう、すっごく形が違う。


「アレもeX-Wです。

 なんなら、ぐねぐねの脚ことスカイヴァルキュリアの様な『逆関節』や、ブッラクインパルスの様な『軽量2脚』、そう言った脚に機体を変えることも可能です」


「新しい機体を買って?」


「いえ。

 


 ‪……‬え?


「脚だけを?」



「そうですね‪……‬まずご朝食を食べちゃいましょう。

 やはり、機体を見せてお教えした方が分かりやすいです」




          ***


 食べて、お皿洗って、まともな格好に着替えて、あのハッチから外の機体へ向かう。



「改めて、こちらが大鳥ホノカさんに与えられた機体です。

 暫定で名前は『eX-W-1』になっています」



 改めて見ると、コレが随分重厚で戦車じみた感じの見た目だなって思う。

 両肩にはなんかブースター?ってやつついてるけど、基本的にどしどし歩いてそうな感じ。

 胸の、あのCIWSシウスっていうガトリング砲が大きいな‪……‬これ攻撃ようじゃないのかな?

 右腕にライフル、左腕にレーザーブレード、右肩にレーダー、左肩にミサイル。


 そんな機体。私のeX-W。


「なんか‪……‬渋いって感じ?」


「フレーム‪……‬機体を構成する身体の事ですが、そちらは実弾兵器の老舗『バーンズアーマメンツ』社の標準型中量2脚である『1001Bフレーム』となっております」


「何一つわかんないんだけど」


「はい。

 バーンズアーマメンツ社は、世界の実体弾投射兵器、主に75mmから20mmまでの口径の弾丸を発射する兵器シェアを6割占めている『実弾兵器といえばここ』というべき老舗企業です。

 トラスト内部でも1/3の発言権を持っていますね」


「実体弾‪……‬鉄砲が大体バーンズアーマメンツ社作ってるって事?」


「その通りです。

 ホノカさんはこの1001Bフレームを見て『渋い』と言いましたが、バーンズアーマメンツ社は兵器を作る際に思想として『堅牢であり堅実』をモットーとして作っています。

 Eシールド出力などはフレームでも低い方ですが、本体の実体装甲がかなり堅牢であり、ホノカさんも戦っていて、Eシールドが破られても銃弾ではさほどダメージは無かったでしょう?」


 言われると、そんな気がする。


「1001Bフレームは、運動性能も良く、低エネルギー消費で、このままでも少々あるパーツを買い替えれば十二分に戦える機体です。

 その上で、修理費も安い部類であり、ここは新人傭兵向けの初期機体シェアを競っているAI社のハードレインフレームとも張り合える強みです。


 ちなみにホノカさんが戦って勝ったあのハードレインフレームも、実はとても戦いのダメージで壊れやすい脆さと引き換えに、修理費と調達費が安く、初期機体としても意外と扱いやすい物であったりします」


「待って待って長い長い!


 ‪……‬とりあえず、この機体が優秀なら、どこら辺買い換えれば良いのか分かんないんだけど?」


 そこだけは分かったから、そこの疑問を尋ねてみる。


「そこです。

 この機体の強化には二つの理由があります。

 一つ目は‪……‬とばして、」


「一つ目はとばすの!?」


「はい‪……‬

 2つ目の理由が、『機体をあなたの適性に合わせる』という事です」


「そしてそのまま話し続けるの!?」


 やっぱこの人ロボットです!!

 話の進め方が人間と違う!!


「‪……‬というか、適性って?」


「eX-Wの最大の強みは、機体フレームの特性を変えれば、性能を180度変えることです」


 いつの間にか持ってきた、タブレット端末を開くオペレーターさん。


「今装備している「LMM-1001B」のような、癖が無く最も普及している2脚型である『中量2脚』、」



 タブレットに映る、CGの私の機体。



「コレよりも軽量化し、装甲と積載量を犠牲にして機動戦向けの運動性能と低燃費を実現した『軽量2脚』、」



 すっとスワイプすると脚がなんか細長いのに変わる。

 だいぶ印象が違う。足もハイヒールみたい。



「逆に運動性能と引き換えに、積載量と装甲を増した『重量2脚』、」



 またスワイプで脚が変わった。

 メッチャぶっとい重そうで硬そうな脚。



「最も消費エネルギーが高く重量も重くなりますが、そこそこの積載量がありながらも地上での運動性能が最も高く速い『4脚』、」



 今度は脚が4本になった!?

 蜘蛛みたい‪……‬



「少々重量がありますが、その得意な関節構造からジャンプ力が極めて高く、ブースターの配置もあり空中での運動性能もかなり高い『逆関節』、」



 あのグネグネの脚だ!

 なんか‪……‬映画で見た狼男とか怪物の足っぽい。



「積載量や装甲が対してない代わりに、最速かつ常に空中で活動が可能な『フロート脚』、」



 なんか今度は、円盤が下半身についたんだけど‪……‬

 脚ないじゃん。



「そして、圧倒的重装甲、凄まじい積載量を持つモンスターマシンな脚部である、『タンク脚』」



「─────待ってそれほとんどただの戦車じゃん」


 最後は、脚が消えてキャタピラになってた。


「タンク脚は下手に考えなくても良いという理由で大変人気です。

 少々機体の構成変更アセンブルにはコツが入りますが」


「マジで!?ロボットから脚を無くしてもいいの!?」


「機動兵器に下手な脚なんて飾りです。

 もしも未強化の身体で戦うなら、ガチガチに重装甲なタンク脚のアセンブル、略して『ガチタンアセン』で挑むのを推奨します」


「ガチタンアセンなんてあるの!?」


 と、隣を指差すオペレーターさん。




 キュラキュラキュラキュラ‪……‬‪……‬


 見ると、真っピンクで背中にデカい大砲二つ、肩にも何かミサイルみたいなの積んでるわ、両腕にもものものしい大きな武器を構える戦車みたいなeX-Wが進んでいた。


 ピンク色に右肩に可愛いデフォルメアニメキャラ書いてるのに、物騒さが消えない‪……‬!!


 そういえばここ他の人も使ってるし機体止まってるから住んでる人いるんだな‪……‬




「ガチガチに重装甲なタンク脚アセンブル‪……‬!!」


「まぁそれにしろ、パーツ代はスワンが払う物なので、一応考えておいてください」


「ちょっとまって金取るんだ!?」


「はい。最初に説明するべきでしたね」


 そっちが重要だよ‪……‬って言いたいけど、ごめんそんな気はしてた‪……‬


「‪……‬これ、つまるところ私物なんだね‪……‬

 だから好き勝手に形も色も変えられるんだ‪……‬」


「ええ。ご理解が早く助かります


 その上で、今こそ機体を強化すべき『一つ目』の問題をお話しさせてください」


 おおっと、来たか、飛ばされた一つ目‪……‬!


「‪……‬飛ばしたからこれ二つ目の理由だけど、結局何が理由なの?」


「‪……‬実はこの一つ目の理由は、初期機体がAI社のハードレインであれば無視できる話なのです」


「なんなのそれは?」




「1001Bは内装がクソなのです」



 ‪……‬‪……‬



「はい?」



「バーンズアーマメンツ社製1001Bフレームは、受領したばかりの物は内装がクソゴミゲロカスウンコ以下の汚物なのです」



「そこまでいう!?そんな丁寧にそこまでいう!?」


 初めてこの人がとんでもない言葉を発して大混乱だよ!?



「はい。

 バーンズアーマメンツは良い加減自分の社内で内装を作るのを辞めろと130%のスワンが回答しております」


「100%超えてない!?!」


「残りの30%は運の良い引退者と、死因から逆算して解答に含めました」


 と、チョイチョイとオペレーターさんが手招きして、機体の側面に私を呼ぶ。



「内装、というのは、主に機体構成するブースター3種類と、ジェネレーター‪……‬つまり動力源のパーツを指します」


「そんなところまで変えられるの?」


「はい。

 まず、あの1001Bの特徴的な両肩のブースター。

 あなたが偶然身につけた『アサルトブースト』の能力を決定する部分です」


 私の機体の両肩───ホッチキスみたいに広がってる上部分のブースターを指差すオペレーターさん。


「あのドヒャアって真横にいったりするやつ‪……‬!」


「はい。脚と共に機体の運動性能を決定するパーツであり、

 あのバーンズ製ABM-23Hはその役目を果たしきれてない『低出力のゴミ』にございます」


 そこまでいうのか。

 そして今度は背面。


「そしてこちらが、ジャンプや滞空に使う『メインブースター』」


 コレはわかりやすい。背中から斜め下ににょっきり生えてる。


「これで移動してたんだ‪……‬」


「はい。そしてこのバーンズ製『BM-45B』こそ、出力も低い癖に燃費も悪い『ブースターのクズ』なのです」


 そこまでいうのか‪……‬!


「その真上のハッチが、緊急脱出用でもある急加速用の大推力ブースター、『ストライクブースト』の部分です」


 なんだかタブレットで操作すると、ウィーンと開いた三角のカバー6つから見えるのが多分それ。


「アレのおかげで、ギリギリあの爆発するやつから逃げれたんだよなぁ‪……‬」


「もっと点火時間が早く推力があれば完全回避できたというのに、ストライクブーストの面汚しです」


 そこまでいうか‪……‬!?


「‪……‬これまでご紹介したブースターを名乗る資格のない粗大ゴミだけでも問題なのですが、それ以上の垂れ流された産業廃棄物が存在します」


 逆にここまで言っておいてそれを超えるって何!?

 という訳で、コックピットに続く階段を登って、機体のコックピットを開く。

 後ろのハッチが上に開いて、顔とCIWSがある胸が前位に倒れる。

 改めて見るとすごく狭いなここ‪……‬


 と、座席のあたりをゴソゴソいじるオペレーターさん。

 パカっと開いたお尻を乗せる場所の下には‪……‬



 なんか、色々おさめられそうな空間の割には、ちっちゃい円柱状の何かが収まっていた。


「何これ?」


「ゴミです」


「いやもっと具体的に」


「産業廃棄物です」


「そうじゃなーくーてー?」


「嫌です、こんなモノをジェネレーターと呼びたくありません!

 なんですかこれ、私を動かすバッテリーユニットの方が遥かにマシじゃないですか!!

 バーンズアーマメンツはなんでこれにGM-02Cなんて名前を付けて販売するなんて‪……‬ウプッ!?



 オゲェェェェェェェェェッ!ゲホッ、ガホッ!?」



 吐いたよ、ロボットなのに!?いや吐いてないけど吐いてるよ。


「うぅ‪……‬‪……‬生体パーツなんて使ってないのに気分が悪い‪……‬」


「そんなに‪……‬オペレーターさん、そんなに?」


「‪……‬戦っている間、Eシールド出力が回復するのが遅かった事はありませんか?」


「あっ」


 そうそう、めちゃくちゃ回復が遅かったよね。

 エネルギーとかでも‪……‬そういえば、前の戦いではそれでずっと苦労していたっけ‪……‬


「‪……‬私達が、ジェネレーターと呼ぶこれは、本来科学的にも大変な発明です。


 亜空間穴生成装置ワームホールジェネレーターが本来の名前であり、この‪……‬‪……‬名状しがたい何かですら、実は内部で『時空の穴』と呼ぶべき物を開けて、その際に発生する多量の電磁エネルギーバーストを利用してエネルギーを無限に生み出す装置なんです」


 ‪……‬‪……‬‪……‬


「難しいので簡単に説明してつかぁさい」


「あの、別の世界に穴を開けて、そこから電気を取ってます」


「なるほど‪……‬それすごくない!?

 じゃあこれ別の世界に通じてるの?」


「ただし穴の大きさは、このゴミクズは直径で0.05ミリメートルmm

 他のまともなジェネレーターで最低出力だと0.6mm、現在最大級の実験装置レベルの記録でも2cm程度の穴しか開けられません」


「ちっちゃい‪……‬」


「残念ながら、別の世界の入り口というのは狭すぎるようです。

 しかし、発電装置という意味では、今までお湯を沸かしてタービンというぐるぐる回す他の発電装置とは大きく違い、

 直接電気エネルギーを、ほぼ無限に得ることが出来るという点で、今では重宝されています」


「へー‪……‬」


 そんな凄まじいものがお尻の下にあったんだ‪……‬


「あ、コレはそんな素晴らしい技術に泥をぶちまける汚物なので感心しないでください。

 そう、コレは安物買の銭失いという言葉が似合う、最低最悪の産業廃棄物です。


 昨日の戦いで撃破したハードレインフレームは低燃費と言いましたが、このゴミでもある程度動けてしまう問題も抱えています。


 もっとも、AI社は内装関連はとても優秀で、ハードレインフレームが初期機体なら、そのついでのジェネレーターでしばらくは戦えるぐらいです」


「じゃあ、そっちに変えたほうが良いかもなぁ‪……‬」


「はい。

 今日の本題は、そこなのです」


 ああ、そっか。

 ショップって、そういうことか。


「あの、あなたが現在所有する所持金は、前回の報酬で69000cnカネーです。

 それと、いくつかのパーツを売却して、このゴミクズみたいな内装を強化してみませんか?


 あなたの目的は分かります。

 ただ‪……‬それには生き残るための準備も必要でしょう?」


「‪……‬‪……‬分かった」


 たしかに、昨日のあんな感じじゃ、次は運がなくて死ぬかも。

 私は‪……‬‪……‬俗物的ってのは充分承知な動機だけど、こんな仕事嫌だし、早く終わらせたい。


 けどそれは、あくまで生きてが前提。

 借金に怯えることもない状態で、普通に毎日暮らすこと。

 普通の仕事して、おばあちゃんとおじいちゃんのお墓に手を合わせて過ごしたいから。


 そう、まず生き抜かなきゃダメだ。


「‪……‬‪……‬初期投資、って奴だよね?

 ‪……‬どのみち、100回戦わなきゃ払きれないんだ‪……‬101回か、最悪110回ぐらい誤差‪……‬って、思って良いよね?」


「私は、スワンの支援のために生まれました。

 私は機械です。あなたの想像とは違うかもしれませんが、私は少なくともこうすれば良いというアドバイスは正確にしているはずです。


 ‪……‬ただ、スワン?

 あとはあなたの判断です。

 情報は渡します。聞かれたことも権限の範囲で答えます。

 そこまでが、機械の役割」


「‪……‬‪……‬あとは、私の役割」



 ────生きている時にはおばあちゃん、こんなこと言ってたな。


『結局、人間の仕事の8割は『決断』。

 あとはオマケみたいなもの』


 あの時、この言葉の本当の意味が分からなかったけど、今はわかる気がするよ。


「‪……‬‪……‬ケチっても、私が死ぬだけか」



 ────あとは、オマケみたいなもの。

 死ぬも生きるも、そうなんだ。

 だから、重要な決断は‪……‬間違えないほうがいい。



「私、ぶっちゃけ詳しい原理とかそういうの一切わからないから、その‪……‬手伝ってください!」


「無論です、スワン」


「‪……‬じゃ、さっそくだけど、ショップ行こうか」




 そういうわけで、傭兵業を楽にするためのお買い物の時間だ!




「所で、ショップってどこ?」



          ***

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