チュートリアル
『ようこそ諸君。私が君達の案内人だ』
『ん?お前は何者だって?そんなことどうでもいいじゃないか。ほら、君達はこの世界で生き残りたいんだろ。なら、やり方を教えよう。隣に素晴らしい才能を持った少女がいるね?そう、そいつだ』
『その子から、剣術の才能を奪ってみよう。どうやってかって?簡単だよ君。その手で触れて願うだけでいい。それだけで、彼女の才能は君のものだ』
『ああ、奪っただけで満足しちゃダメだよ!どんな才能もそうだが、磨かなければ才能というのは伸びないからね!スキルポイントを割り振ろう。彼女が持っていた分と、君が今まで消費できずため込んだ分。どちらのスキルポイントも割り振れるよ。当然ながら、彼女が使ってた時より強くなる!』
『OK、素晴らしい才能だ……。見てくれ、君にとってあんなに恐ろしかったアプリケ達がなんとも簡単に倒れていく。まあ、それでも所詮は一人。基地内にいる敵を殲滅するには、仲間と合流しなければいけないね』
『ん?ああ、その子のことは放っておいて構わない。もう才能も無い無能だ。剣を振ることも、前に立つことも出来はしない。死んだところで問題は無い。……ふむ、連れていくのかい?重量ペナルティがあるのに?変な子だ』
『さて、後ろに背負った重荷のせいで多少速度は遅れているが、無事戦っている仲間達と合流できたね!彼女達からも才能は奪えるが……奪う時はよく考えた方がいい。むやみに奪い過ぎては、君が一人で頑張ることになってしまう。今はまだ不要な才能なら、仲間達に持たせていた方が有用なこともある。一人で出来ることなんて、たかが知れているからね』
『とは言っても、仲間達は己の才能を上手く扱いきれてはいない。勝手にスキルを取り、スキルポイントを無造作に消費するせいで、大した強さを発揮できない。スキルとは、考えて取ることで真価を発揮するというのに!』
『ほうら、見るといい。他の子達より、君の方が殲滅速度が段違いだ。無用なスキルは取らず、有用なスキルとそれに組み合わせられるスキルを取っているおかげだ。君は今、この中で最も有用な人材と化している!』
『おっと、大ボスだ!これは危険だね。ただ安心してほしい。君には手に入れた才能を消費することで放つことが可能になる大技がある!これを使えば、実に簡単にあのボスを……ん、使いたくない?ああ、それならそれで構わない。一度手にした才能を手放すのは難しいものだ。苦労するだろうが、頑張ってくれたまえ』
『お見事!気合で勝てたね、素晴らしい。ん?なんだい?彼女に才能を返す方法?無いよそんなもの。一度奪ったなら、もうその才能は生涯君のものだ。ああ、役立たずになったせいで元の持ち主が病んじゃったね。まあどちらにせよもう使えないし放っておけばいいさ。君には崇高な使命があるのだから』
『さあ、まだまだ忙しくなるぞ!今君達に届けられた手紙には、世界を救うための手段が書き記されている!無事その場所に到達することができれば、この世界からアプリケ達を救うことができるぞ!ただし、行く手を阻む敵は強大だ。装備にアイテム、経験値にスキル!全てを上手く揃えなければ、到底辿り着くことはできない』
『仲間達の才能をいつ奪うか考えながら、上手く才能を使って進めていこう!訓練すれば誰だってスキルポイントを得ることが出来るから、一定の強さになるまでは才能を取らないことも手だ。アジトの管理を行うための才能も、君一人が複数持っていてはろくに回らなくなっちゃう可能性もある。才能を誰が持つか、も大切だ』
『おっと、このステージをクリアするためには、戦闘に向かない才能である科学の才能が必要になるね。ただ、彼女が死ねばゲームオーバーだ……困ったねぇ。けど安心してくれ。そんな状況を各段に楽にできる方法がある!分かるだろ?』
『そう、彼女から才能を奪えばいい。それだけで、なんてこっと!護衛対象がいないだけでこんなにストレスが軽減される!?まあ、頑張れば護衛しながら進むこともできるが、面倒だと思うなぁ。一発殴られればアウトな子なんて、連れて行きたくないだろう?』
『さあ!才能の組合せば自由自在!才能を奪うかどうかも君の選択次第!仲間と絆を深めるか?それとも、自分一人で英雄になるか?選ぶといい、プレイヤー。君こそが、この世界の主人公だ!』
『さて、説明は以上。それじゃ、頑張ってクリアしてくれ!』
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