第4話 助けたのは俺だが俺ではない。
「あの、貴方ですよね?助けてくれたの
本当にありがとう。」
「いや、その...」
「そこまで謙遜しないでください。誰も見て見ぬ振りをしてる中、立ち止まってくれたのは貴方だけですから」
と手を差し出すので反射的に握手をしてしまった。女の子の手ってこんなにすべすべしてて小さいのか。直接触ったのが初めてで胸がドキドキした。
「しかし、どうやってあんな事したんですか?魔法....だったりとかw」
「実は助けたのは俺じゃ.....ないんだ」
「なら、なんで立ち止まっていたんですか?」
「それは、君を助けたいと思ったからで......
でも助けたのは俺じゃないんだ!」
「でも、周りには誰もいないよ?一部始終見てた貴方なら誰が助けたか分かるでしょ」
説明しようにも、説明が出来ないな。
このままじゃ、埒が明かない。
誠実な海と不誠実な空人生を変える @oraganbaru
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