2回戦

1

対新口高校戦オーダー


酒井(PR 3)

佐山(HO 3)

鷲川(PR 2)

須野田(LO 2)

小川(LO 2)

甲(FL 3)

瀬上(FL 2)

芹川(NO8 3)

星野(SH 2)

犬伏(SO 1)

鶴(CTB 3)

荒山(WTB 3)

金田(WTB 1) 

林(CTB 3)

宝田(FB 3)



「知った顔が多いな」

 フィールドに入るなり、金田はつぶやいた。

 中学生の時に、戦ったことのある奴ら。仲間だった奴らもいた。

 経験者の数だけでみれば、総合先端未来創世高校よりも多いのではないか。

「俺は……あんまり覚えてないな」

 隣に来て荒山は言った。今日は、金田と同じウイングである。

「そんなに強い奴らじゃないです」

「なるほど」

 実際には、そこそこやる選手もたくさんいた。スポーツ推薦をもらえるほどの選手は、一握りなのである。

「そんなに弱い奴らでもないです」

「まあ、気を抜かずに行くか」

 ウイングコンビは、しっかりと前を向いた。



「話が違うやん」

 相手メンバーを見て、今原が嘆いた。

 メンバーが変わることは予想していた。少なくともスクラムハーフは、一年生のテイラーには任せないと読んでいた。だがそこに星野が収まり、正スクラムハーフの荒山がウイングに入るなど全くの想定外だった。

 そして、出てくると思っていたフランカーの松上が出てこなかった。今日の登録メンバーにすらいない。

「ま、ま、チームの作戦はそうは変わらんて」

 江里口は落ち着いていた。

「エリちゃんは立派やな」

「考えるんが面倒なんや」

 今原は知っている。江里口が中心となって、綿密な総合先端未来創世対策をしてきたことを。

「じゃあ、いっちょベスト4進出と行きますか」


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