新たなる導かれし者たち1(ユニット:有原陣営増援第1陣・ベルグリーズ王国組)
場所は変わり、ベルグリーズ王国にて。
「グスタフ、フィーレ姫。今日は魔術の練習です。今までよりも難易度が上がりますよ」
黒髪紫目の女性が、グスタフと呼ばれた少年と、フィーレ姫と呼ばれた少女の二人に向けて鍛錬を積もうとする。
「はい、ししょー! ついていきます!」
「高等魔術……初めて、実践することになるのですね」
新たな魔術の授業を施さんとする女性。
「……あら?」
と、その女性の瞳が、
「どうしたの、ししょー?」
尋ねたのは、グスタフだ。
「何か起こるかもしれません」
「……その通りです、リラ・ヴィスト・シュヴァルベ様」
そこにいたのは、青い髪と青眼を持つ、
「だれ? って、見たことある」
「ええ、わたくしもですわ」
「貴女は確か……サリールさん、でしたか」
美女――サリールと呼ばれた女性は、コクリと頷く。
「はい。私は“神殿騎士団”副団長、サリール・リーラス・アズレイア。団長に命じられ、あなたと共に異世界への助力をすることとなりました」
「あら……私も、ですか?」
リラと呼ばれた女性が、首をかしげる。彼女にとって、心当たりはまるで無いからだ。
だがサリールは、有無を言わせぬ様子で一度リラを見ると――頭を深々と下げた。
「はい。あなたを名指しで、連れて行くように……と」
そう言われたリラは、少しばかり迷う様子を見せる。
彼女にとっては唐突でしかない話であるが、相手が“神殿騎士団”とあれば国内において伝説級の存在たる騎士団。いろいろな事情により何度か交流を持っており、すでに互いを知る間柄となっていた。
「私は構わないのですが……この二人を置いていくことになります。一緒に連れていけるのであればそうしたいのですが」
「それは避けよ、との命です。ですが、それを見越して、団長は二人の部下を向かわせています」
サリールが指し示す先にいるのは、やや幼い見た目の黒髪黒目をした、
「彼女たちは……アサギさんと、オティーリエさんですね。もしや、私不在のこの工房を?」
「はい。『リラ工房にとどまり、警護せよ。脅威あらばこれを排除せよ』との命令を受けております。彼女たちの実力は、すでに皆様もご存じかと」
“リラ工房”にいる三人は、既に神殿騎士団団員の実力を十分承知している。工房の警護において、リラの代理として派遣されるには十分すぎる実力者であった。
「……そこまでされるとは。それほどまでに、私には重要な役割があるようですね」
「はい」
サリールは淡々と、リラの問いに肯定する。
それを見たリラは、全てを受け入れることにした。
「分かりました。では、向かうことにしましょう。……その前に」
同意を見せつつも、リラは
「二人とも、待っていてくださいね。続きは無事に戻ってきたら、教えますから」
「うん!」
「かしこまりました、師匠」
挨拶を済ませたリラは、サリールに「では、行きましょうか」と促したのであった。
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★解説
はい、ゲルハルトの故郷であるベルグリーズ王国からは、リラ師匠とサリール副団長が向かいます。
リラ師匠はゲルハルトの師匠として、サリール副団長は……なんと“
詳しい解説は以下に書きますが、サリール副団長、実はゲルハルトの母親にして守護神
それもパトリツィアと違って“変わり身”ではなく、そのまま分身なのです。つまり……ゼルシオス君同様に直感が使える!
というわけで、最初の増援としてこの二人の紹介でした。
あ、神殿騎士団の解説はこのリンクの先に書いてあります。ここには出ていない残り二人もいますとも。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891021444/episodes/1177354054891530223
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☆ユニット解説その1
原作:魔導騎士(ベルムバンツェ)~神に愛されし最強の男は、自らの記憶を取り戻す為に戦う~
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890969653
リラ・ヴィスト・シュヴァルベ... Lilla_wissd_Schwarbe
身長:163cm 3size:95(I)/58/93
体重: 48kg
年齢: 24歳
〈概要〉
“リラ工房”の工房長。二人の弟子を抱えている。
ベルグリーズ王国の中でその名を知らぬ者はいない程に有名。通称「若き天才」。
フィーレ姫を助けたシュランメルト(ゲルハルト)を、“工房の弟子”という名目で保護したのが出会いのきっかけ。
乗機は“
〈特殊能力〉
若き天才:
各種属性の魔法を自由自在に行使出来る。
四大元素たる「風」「火」「水」「地」は元より、「無」属性や「光」「闇」魔法まで自由自在。
戦闘を得意とするが、回復や搦め手も使いうる。万能なラインナップを誇る。
工房長:
武器防具の開発スキルを有する。
生まれた時から自身の工房にいるため、工具の扱いは一級品。自身の機体の整備も、自分自身だけで行いうるほど。
師匠:
3人の弟子を持つ師匠であるため、ある程度の指揮能力を有している。
また、ゲルハルトに頼み事をした際の受諾率が上がる。
〈搭乗機体〉
頭頂高:12.9m
全高:14.1m
重量:52.5t(装備重量)
装甲材質:
動力源:魔力/魔力増幅装置(補助動力)
機体
〈搭乗機体概要〉
黒と銀の二色を有した機体。
魔力で稼働する。リラ専用機。
設計から建造まで、全てリラが携わったワンオフモデル。
グローリア・フォン・ベルグリーズ(ベルグリーズ王国王家専用機)を上回る性能を有する(が、流石にシュヴェルツェスリッター・アズリオンには及ばない)。
重厚な装甲と、外見に似合わぬ程の軽快な運動性を併せ持つ。
リラの魔術によって飛行可能(装備では無い為、下記の“武装・装備”欄には記載されない)。
持続時間は72時間を上回る。
〈搭乗機体武装・装備〉
●剣×1
全長7.2m、刃渡り6.0mの片手剣。鞘が付いている。
リラの戦法は魔術主体の為、普段は出番が無い。
オラケルはこれを軽々と振り回す。
●ボウガン×1(装弾数25本、携行する弾倉は全5箱)
全長6.5mのボウガン。
射程内にいる
射程距離は400m。
●魔の眠る壺×2
円筒状の物体。
オラケルの両肩に装備されている。
リラの魔術による長距離砲撃を可能とする装備。
●現出装置×20
機体のクリアパーツとして配置された、紫色の宝石。
魔力増幅機能がある。
これが健在である限り、リラの魔術は増幅され続ける。
相手が
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☆ユニット解説その2
(原作同一のため省略)
サリール・リーラス・アズレイア...Sariel_Lieras_Asreia
身長:173cm 3size:99(J)/55/90
体重:50kg
年齢:不明(外見年齢は23歳)
〈概要〉
“神殿騎士団”副団長を務める、青髪青眼の美女。一人称は「私」。
乗機は
……実は
本体の意思をそっくりそのまま有している。
〈特殊能力〉
神の分身:
守護神である
元の神格は高いため、一部の耐性を無視して貫通可能。
なお、神が持つ高次元的直感を持つ(ゼルシオスと同等の知覚能力を保有している)。
神殿騎士団副団長:
わずか5名のみの最精鋭で構成される騎士団の副団長を務めるため、カリスマを有する。また、相応の指揮能力も保有している。
指揮官適正があり、大軍を効率良く指揮可能。他の指揮官との連携があれば、この能力はより一層輝くであろう。
流麗な剣術:
騎士団の副団長として、そして守護神の分身として幾多の訓練と実戦を積み重ねてきたサリールは、剣の扱いに深く習熟している。
直接的な殺傷は元より、工具のように、また対象だけを殺さず目的を果たすようにも扱いうる。
〈搭乗機体〉
頭頂高:13.2m
全高:14.5m
重量:60.3t(装備重量)
装甲材質:古代の特殊金属(駆動系には
動力源:魔力/魔力増幅装置(補助動力)
機体
〈搭乗機体概要〉
“神殿騎士団”に所属する者が搭乗する専用機。各団員ごとに専用の(メタリックな)カラーリングが用意されている。
今のところ確認出来るのは、赤、青、緑、黄、紫の5台。本機はそのうちの「青」である。
魔力で稼働する。
搭乗時には“認証鍵”と呼ばれる、支給された剣の
※鍵は1台ごとに別となっている。各々の色に対応した機体のみ認証可能。本機の場合は「青」の鍵のみで認証しうる
本機はアズリオンをスペックダウンした機体である(外見もアズリオンに準じている)。
しかし性能は依然として、グローリア・フォン・ベルグリーズを軽々と上回っている。
飛行可能。
持続時間は72時間程度。
〈搭乗機体武装・装備〉
●アズリフェル・シュヴェルト×2
全長3mの剣の
使用時には魔力を結晶化した刀身(全長12.0m)とY字状の護拳(下の棒が刀身と並行な状態である)を形成する。
この“魔力の結晶体”には、二つの特徴がある。
一つ、
一つ、
普段は一振りのみ用いる。
●アズリフェル・シルト×2
対角線が2.5mのひし形の盾。
使用時には魔力を結晶化し、防御範囲を延長する。
普段は前腕部に副腕で固定されているが、使用時には取り外して用いる。
全長10m、全幅5mの
結晶体の高硬度により、盾による打突はもちろん、斬撃、刺突にも転用可能。
●アズリフェル・フリューゲ×5
機体背部に1基、腰部に2基、後ろふくらはぎに2基取り付けられた筒状の物体。
増幅した魔力を噴射することにより、飛行可能である。
最高速度は3,000km/時。
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